甘鯛(グジ)が旬の時期・季節は?値段や選び方は?食べ方のおすすめも紹介!
甘鯛の旬の時期を知っていますか?今回は、甘鯛の旬の時期・季節や生態のほか、主な産地・漁獲量や値段なども紹介します。新鮮な甘鯛の選び方や〈塩焼き・刺身〉など食べ方のおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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甘鯛とはどんな魚?値段は高い?
美しい桜色をした甘鯛は古くから高級魚として扱われ、中深海の貴婦人とも言われる魚です。また、スズキの仲間でありながら、その美味しさから鯛の異名を持つあやかり魚としても知られています。甘鯛とは一体どんな魚なのか、今回はその魅力に迫ります。
甘鯛の生態
甘鯛は、日本列島を中心とした日本海側から太平洋沖岸、深水30~150メートル付近の海底に巣穴を作って集団で生息する魚です。縄張り意識が強く、個々の巣穴の半径2メートルに入ってくる外敵を攻撃をする荒々しい性格を持ちます。
日中は巣穴の周りでエビやカニ・貝や小魚などを捕食し、夜間は巣穴に潜る生活を送り成長します。産卵は秋から冬にかけて巣穴から離れた場所で行われ、数年かけて成長し大きいもので60センチ程になる様です。また、50㎝を超えたものが全て雄である為、成長過程で性転換が起こるのではないかと言われています。
甘鯛は主に3種類
甘鯛はその色から、赤・白・黄の3色の色別に分ける事が出来ます。
・アカアマダイ:全体に美しい桜色で、目の後ろに銀白の三角形の筋がある
・シロアマダイ:薄い赤身を帯びた白色で、目の脇に白い筋は見られない
・キアマダイ:体は平で赤身を帯びており、頭が黄色く目の脇の白い筋はない
味と値段は共に白・赤・黄の順で、高級であり美味しいと言われています。アカアマダイは高級魚として扱われるため値段が高く、市場では大きさによってキロ数千円単位で売られているものも珍しくありません。また、日本で水揚げされる量が一番多い種類の為、一般に甘鯛というとアカアマダイを指します。
シロアマダイは国内産は少なく、値段が最も高い魚で高級料理店に仕入れされます。マボロシの甘鯛と言われ、一般のスーパーではあまり取り扱われていません。キアマダイは生息数が少なくあまり市場に出回っていませんが、味が他の甘鯛に比べると劣るので手ごろな値段で購入出来ます。
甘鯛にはグジなど産地別の名前がある
甘鯛は、産地により別名が有ります。
・静岡:オキツダイ
・京都:グジ
・福岡:クジナ
・愛媛:スナゴ
上記以外でも違う地方名を持つ甘鯛ですが、一番有名なのは京都のグジではないでしょうか。名前の由来は、釣りあげた時に甘鯛の鳴く声からとも、身が柔らかくてグジグジしているからなど諸説あります。
甘鯛の旬の時期・季節はいつ?種類によって違う?
甘鯛は年間を通じて出回っていますが、旬の時期はあるのでしょうか。ここでは、アカアマダイ、シロアマダイの旬の時期について説明します。
①アカアマダイの旬の時期・季節は夏から秋
アカアマダイは夏から冬にかけて、8月から12月に市場に多く出回ります。産卵の時期が9月から12月であるので、夏から秋の時期が脂が乗っている状態で旬と言えるでしょう。水揚げ量の多い日本海側の各地では夏が旬とされ、高級魚として知られる若狭グジは8月から10月頃までが旬と言われています。
②シロアマダイの旬の時期は秋から冬
日本での水揚げ量は少ないですが、収穫量は10月から2月に多くなります。シロアマダイの産卵期は12月から5月の冬から春なので、脂の乗った秋から冬が旬と言えるでしょう。中国や台湾からの輸入品であっても大きいものは超高級品ですが、小ぶりのものであれば比較的手に入りやすくなります。
甘鯛の主産地・漁獲量
各地の水揚げ量のTOP5を産地別に紹介します。
①山口県:368t
②長崎県:226t
③島根県:148t
④福井県:86t
⑤福岡県:76t
甘鯛は北は青森から九州の日本海側、千葉以南の太平洋側と広く生息しています。特に日本海岸沿いの北陸地方から山陰地方で多く水揚げされています。各地にそれぞれブランドがあり、山口は萩のアマダイ・長崎の紅王・島根は小伊津アマダイがあります。特に、福井県の若狭湾で水揚げされる若狭グジは、古くから京料理にかかせない高級食材として有名です。