アボカドの変色する理由は?防止できる?食べれない場合や保存のコツも紹介!
【野菜ソムリエ監修】アボカドが変色する理由・原因を知っていますか?変色を防ぐことはできるのでしょうか?今回は、アボカドが変色する原因や〈酢・レモン水・玉ねぎ〉などを使った予防策を紹介します。腐っており危険な場合や変色が気にならないレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
アボカドの変色は予防できる?

美肌効果や滑らかな食感で、女性に人気の高いアボカドですが、すぐに柔らかくなり、中身が茶色や黒に変色してしまいます。アボカドを変色させないためにはどうしたらよいのでしょうか。また、アボカドのレシピとしてサラダは有名ですが、他にどのようなレシピがあるのでしょうか。
アボカドが変色する理由・原因

アボカドは、他の食材に比べとても変色しやすく、変色するスピードも早い食材です。なぜアボカドはこのように変色してしまうのでしょうか。
アボカドのポリフェノールが酸化するため
アボカドに含まれる「ポリフェノールオキシターゼ」という酵素が、空気中の酸素と触れて酸化することで、メラニン色素に変化し、メラニン色素の色である黒や茶色に変色します。この黒や茶色に変色するメラニン色素は、お肌にあればシミの元です。
この変色した部分は食べても問題ありませんが、このアボカドをお皿に盛り付けた際に、見た目が悪くなり、気分も下がってしまいます。しっかりとアボカドの変色を防止して、見た目が良い料理になるようにしましょう。
春日爽花
野菜ソムリエ
アボカドが茶色や黒色のシミを作り出すこの作用は褐変と呼ばれており、リンゴなどの他の果物が変色する仕組みと同じです。
アボカドの変色を防ぐ方法は?

アボカドが変色していると、せっかくの美味しい料理も台無しです。アボカドの変色を防ぐことはできるのでしょうか。また、簡単に変色を防ぐ方法はあるのでしょうか。
①レンジでチンする
アボカドを半分に切り、種を付けたまま皿に乗せ、そのまま500ワットで20秒、電子レンジにかけます。このとき、ラップはかける必要ありません。変色の原因でもある、ポリフェノールオキシターゼが壊れるため変色しなくなります。
②レモン汁を塗る
アボカドを半分に切り、種を取り除き、その切り口にレモン汁を塗ります。レモンのビタミンCは抗酸化作用があるため、アボカドの切り口の酸化を防止します。レモン汁は市販のボトル入りのものを利用しても大丈夫です。
③ごま油を塗る
アボカドを切り、種を除いて、切り口にごま油を塗ります。ごま油を塗った切り口には、空気が触れないので、酸化を防止できます。ごま油を塗った場合、そのまま料理の下味としても使えます。
④種を外さない
アボカドを切った後、種を付けたまま、密閉容器にアボカドと種を一緒にそのまま入れます。種を外した後でも、種と一緒に密閉容器に入れても大丈夫です。アボカドの種には切り口の酸化を防止する働きがあります。余計な手間がかからず、とても簡単です。
⑤酢を塗る
アボカドを切り、種を取り除き、切り口に酢を塗ります。酢に入っている酢酸が、アボカドの切り口の酸化を防止します。酢は様々な料理の下味にもなるので、酢を塗ったアボカドをそのまま料理に使用できます。ただ、料理に向き・不向きがあるので、酢が合わない場合は違う方法を試しましょう。
⑥ディップの場合は玉ねぎを混ぜる
密閉容器に小さく切った玉ねぎと、フォークで潰したアボカドでディップソースにすると、それ以上アボカドが酸化し変色する心配はありません。使用する玉ねぎは、新玉ねぎよりも普通の玉ねぎのほうが、抗酸化作用が強く、変色を防ぐにはおすすめです。
春日爽花
野菜ソムリエ
ディップソースにする場合だけでなくても、半分に切ってタネを取っていないアボカドを千切りにした玉ねぎの入ったタッパに入れることも変色を防ぐのには効果的です。
アボカドが黒・茶に変色しても食べられる?腐ってない?

アボカドの変色の仕方には2種類あります。アボカドを切った後、空気に触れて変色するか、切った時点で既に変色しているかです。変色の仕方により食べてはいけない場合はあるのでしょうか。
切った時すでに変色している場合は腐っている可能性がある
アボカドを切った時、既に切り口全体が茶色や黒に変色している場合は、痛み始めているため食べないほうが良いです。また、アボカドには賞味期限の記載はないため、購入時に熟し具合を把握することがとても重要です。
(*アボガドが黒い・茶色い場合の安全性について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
アボカドの変色を防いで保存するには?

アボカドを切った後、変色をどれくらい防げるかが、アボカドの盛り付けが美味しそうにできるかの分かれ道です。アボカドの変色をできる限り防ぎ、見栄えがきれいに盛り付けできるようにしましょう。
①切り口にラップをかける
ラップをかけるだけという簡単な方法です。
1.アボカドを切る(皮は付けたまま)。
2.種を除く。
3.アボカドの切り口にラップを密着させ、全体をくるむ。
4.3のアボカドを冷蔵庫で保存する。
アボカドの切り口にラップを密着させ、断面に空気を触れさせないのがコツです。この方法は2日程度の短期保存に向いています。しかし、ラップの断面にある少しの空気で変色が進んでいくため、できるだけ早く食べましょう。
②アボカドを冷凍保存する
アボカドを冷凍するだけという簡単な方法です。
1.アボカドを丸々ラップでくるむ。
2.1を冷凍庫に入れる。
3.食べる際は、自然解凍で3時間置いておく。
4.解凍後、普通のアボカドを同じ様に切って使用できます。
アボカドを丸々冷凍するだけです。1ヶ月程度の長期保存に向いています。味は多少落ちますが、数か月も保存できます。切った後のアボカドを冷凍したい場合は、断面にレモン汁か酢を振りかけ、ラップで密閉し冷凍してください。
(*アボカドの冷凍保存の方法について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)
アボカドの変色が気にならないレシピ
既にアボカドが変色してしまっても、変色が気にならないレシピを紹介します。万が一変色してしまった場合は、参考にしてください。
①ポテトサラダ
アボカドもポテトも軽く潰されるため、変色した色が薄まるので茶色や黒の色が目立ちません。また、この味付けから、これ以上の変色は防げるので、まだ変色していないアボカドも変色の心配はありません。
↓詳しいレシピはこちら
②アボカドディップソース
アボカドの変色を防ぐ方法でも触れましたが、このレシピを詳しく紹介します。色が変色しかけで柔らかくなったアボカドに最適なレシピです。また、このソースには玉ねぎやレモン汁が入っているため、アボカドのそれ以上の変色を防げます。
↓詳しいレシピはこちら
③アボカドジェノベーゼパスタ
アボカドを軽く潰してしまうので、多少色が変色していても気にならないです。また、オイルもしっかり入っているので、アボカドのこれ以上の変色も防げます。また、アボカドはエビ等の海鮮とも相性抜群です。
↓詳しいレシピはこちら
アボカドの変色を防ごう
アボカドは森のバターと言われる程濃厚でおいしく、人気の高い食材です。しかし、切り口が空気に触れると、すぐ酸化し茶色や黒に変色する、とても扱いづらい食材でもあります。アボカドの変色をなるべく防ぎ、また、変色しても上手に料理に活用しましょう。