エリンギは洗う?洗わない?必要性がある場合とは?味落ちしにくい洗い方も紹介!
【野菜ソムリエ監修】エリンギは洗うか洗わないか、どちらが正しいのでしょうか?今回はエリンギを洗わない理由や汚れの落とし方などについて紹介します。エリンギを洗わない方が良い場合や、エリンギ以外のきのこは洗うべきか否かも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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エリンギは洗う?洗わない?
きのこは洗わない方が良いと言われていますがエリンギはどうなのでしょうか。エリンギを洗わないメリット・デメリットなどを詳しく紹介します。
エリンギは洗わないで調理してOK
エリンギは洗わずに調理してOKです。それには、下記のような理由があります。
・加熱調理するから
・人工栽培のため汚れがない
日本で販売されているエリンギの全ては人工栽培されているもので、農薬や菌がつかない環境で育てられています。エリンギは日本では自生していないため、自然に生えたエリンギを食べることはありません。そのため、土や虫などが付く心配もなく、衛生的なので洗う必要はありません。
また、基本的にきのこは加熱調理して食べる食材です。仮に菌が付着していたとしても加熱処理で死滅するため心配いりません。
エリンギを洗わないメリット
エリンギは洗わなくて良い食材ですが、洗わないことで得られるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
・香りや風味が落ちない
・傷みにくい
・栄養素が流れ出ない
エリンギをはじめ、きのこに含まれるそれぞれの香りや風味などの成分は水溶性なので、水で洗うことで失われてしまいます。また、きのこに含まれるビタミンB群、食物繊維、カリウムなどの栄養素も水に溶ける性質あるため、旨味だけでなく栄養も失われてしまいます。洗わないことでエリンギの美味しさを保つことができるので、洗わないで調理しましょう。
エリンギを洗うデメリット
エリンギを洗うと、どのようなデメリットがあるのか紹介します。
・香りや風味が落ちる
・傷みやすくなる
・栄養素が流れ出る
・食感が悪くなる
上記で説明したように、洗うことでエリンギの香りや旨味、栄養素が流れ出てしまうため、味が落ちてしまいます。きのこは水を吸いやすく、特に食感が魅力のエリンギは水で洗ってしまうと食感が悪くなり歯触りが悪くなるため、注意が必要です。エリンギだけでなく、きのこは水気に弱いので、洗ってから保存すると傷みが早くなります。
(*他のきのこの洗う必要性について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
福光佳奈子
野菜ソムリエ
エリンギ等のきのこ類は菌糸でできており、水洗いして菌糸の間に水が入ると張りがなくなります。エリンギの美味しさは食べたときの歯ざわりですが、水洗いしてしまうことでこの歯ざわりが失われてしまうのです。
エリンギを洗う必要はないが生で食べられるわけではない
エリンギは洗わずに食べられますが、生で食べられるわけではありません。エリンギには、シアンと呼ばれる毒性の成分が含まれており、腹痛などの食中毒を引き起こします。生食で食べた時だけでなく、加熱があまりされていない生焼けのような状態も危険です。時間が経つにつれてシアンの濃度が高くなるため、古くなったエリンギにも注意が必要になります。
しっかり加熱調理すれば安全に食べることができるため、いつも通り調理していれば問題ありません。生のエリンギは、生臭いような違和感のある味がするのでいつもと違うと感じたら飲みこまないようにしましょう。
エリンギに汚れが付着している場合は?洗わない?
エリンギは洗わない方が良いことが分かりましたが、汚れが付着している場合はどうすれば良いのでしょうか。汚れの具合に合わせて下処理の方法を紹介します。
エリンギについているゴミのみ払い落とす
エリンギは洗わないでそのまま使うことができますが、まれに根元の部分やカサのヒダにゴミが付着していればゴミを払いのけるようにして落としましょう。取れにくい場合は水で濡らして硬く絞ったキッチンペーパーや布巾で拭き取り、水気が付くのを最小限にするためにも、エリンギ全体ではなくゴミが付いている部分だけを拭き取るようにしましょう。
払い落としても取れない場合は流水を部分的に当てる
どうしても軽く拭き取るだけでは取れない汚れがある場合は、その部分だけを調理前に流水に当てて落としましょう。野菜のように全体を水に浸してしまうと、エリンギがどんどん水を吸って食感が悪くなります。それによって旨味や栄養も流れ出てしまうので、気になる部分だけを洗うようにしてすぐに水気を拭き取るようにしてください。
エリンギを洗わない方が良い場合とは?
エリンギを洗わない方が良いのは、どのような場合でしょう。保存する際の注意点も含めて紹介します。
すぐに食べずに常温・冷蔵庫で保存する場合は洗わない
エリンギを洗っても良いのは、調理直前のカット前の時です。エリンギを購入後、すぐに食べないのであれば汚れを落とす必要はありません。エリンギを含め、きのこは湿度に弱く水気が付くとぬめりやカビがでやすくなり、日持ちしにくくなってしまいます。そのため、洗ってから保存するのは避けましょう。
エリンギの保存は、冬場であれば常温でも保存することができますが、気温や湿度が高い季節は冷蔵庫の野菜室で保存が適しています。どちらの場合も、購入時のパックのままではなく、湿気が溜まらないようにキッチンペーパーなどに包んでおきましょう。洗わないで正しく保存すれば、1週間ほど日持ちします。
(*エリンギの保存方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
エリンギ以外のきのこも洗わない方が良い?
エリンギは洗う必要がありませんが、他のきのこはどうでしょうか。実は、きのこの中でも洗った方がよいのもがあるので詳しく紹介します。
なめこなど洗った方が良いきのこもある
基本的には、調理前に洗う必要がないきのこですが、中には洗った方が良いきのこもあります。
・なめこ
・マッシュルーム
・きくらげ
ぬめりが特徴のなめこは、購入時のパッケージにも水洗いするように記載されています。ぬめりの中に汚れが入り込んでいる可能性があることと、時間が経つにつれて酸味のあるぬめりになるためです。また、きのこの中でも唯一生食できるマッシュルームも、加熱調理せずにサラダなどで食べる場合は軽く水洗いするのがおすすめです。
きくらげは他のきのこのように水気を吸収しにくく、洗うことでの食感への影響もないため洗ってから使っても問題ありません。
(*なめこの洗い方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
福光佳奈子
野菜ソムリエ
エリンギをはじめとする人工栽培された多くのきのこ類は水で洗わないことが基本です。しかし山で採取した自然のきのこは、しっかりと汚れ等を落とす必要があります。
エリンギを食べる時は洗わないでOK
調理前にはしっかり汚れを落とすのが当たり前になっている人も多いと思いますが、エリンギは洗わないで使うことができます。洗うことでエリンギ本来の旨味を失ってしまう可能性も多く、栄養面などのデメリットも多くあるため、正しい下処理方法で美味しく食べられるようにしてください。