じゃがいもが腐ると?見分け方は?緑・黒への変色や発芽も腐敗が原因?
【管理栄養士監修】じゃがいもが腐るとどうなるか知っていますか?見分け方はあるのでしょうか?今回は、じゃがいもの発芽・変色は腐敗が原因なのかや、これらを防ぐ方法を紹介します。腐らず長持ちする保存方法と賞味期限の目安も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
(*じゃがいもの中の変色について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
③じゃがいもの皮に黒い・茶色の斑点がある場合
じゃがいもの皮に黒や茶色の斑点がでるのはそうか病というじゃがいもの病気です。育った土壌が石灰などの影響でアルカリ性に傾くと、ストレプトマイセス菌という菌が繁殖し、じゃがいもの皮や皮の周りに黒や茶色の斑点が現れます。皮を厚めに剥いて調理すれば問題ありません。
家庭菜園などでじゃがいもを育てている場合は、土がアルカリ性に傾かないように肥料などで調整することで、防ぐことができます。
④茹でたじゃがいもが黒い場合
じゃがいもを茹でたり加熱した時したときに黒や紫に変色した場合は、水煮黒変という現象です。これはじゃがいもに含まれる鉄分とジフェノールという物質が化合することで起こります。
またじゃがいもの灰汁の影響で、特に電子レンジで加熱したときに茶色や黒く変色することがありますが、これらの現象は生のじゃがいもを水・酢水に10分程度さらしてから加熱することで防止することが可能です。
じゃがいもの皮から発芽した場合は食べられない?
じゃがいもの芽は取り除いたほうが良い、というのは聞いたことがあると思います。では芽が出てしまったじゃがいもはもう食べられないのでしょうか。
芽に毒性が含まれている
じゃがいもの芽にはソラニン・チャコニンという毒が含まれるため、芽そのものや緑色になった中身を食べるのは絶対にやめましょう。芽を根元からしっかり取り除けば残った部分は問題なく食べられます。
但し、表面が覆われる程、多くの芽が出てきたり芽が伸びている場合は食べるのはやめましょう。芽や緑化した部分をすべて取り除いたとしても実の部分の毒素も増加していると考えられるためです。
(*じゃがいもの芽の毒性や、芽が出たじゃがいもは食べられるかについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ソラニン・チャコニンの毒性や摂取した場合の症状
ソラニン・チャコニンはじゃがいもに含まれる天然の毒素で、普段食べているじゃがいもにも含まれていますが、100gあたり7.5mgと少量で、体に害があるほどではありません。
しかしソラニンやチャコニンは光を浴びたり傷がつくことで増加し、緑化した部分にはそれらの毒素が100gあたり100mg以上含まれています。また芽の部分はそれらの毒素がそれ以上に多く含まれています。
ソラニンやチャコニンを摂取すると早い時で数分後、遅ければ数日後に食中毒を起こし、吐き気・嘔吐・腹痛・頭痛・めまいなどの症状が現れます。これらの毒素は体重50kgの人で50mg摂取すると症状が出始め、150mg~300mgで致死量に至るといわれています。
じゃがいもの腐敗や変色・発芽を防ぐには?
腐敗や発芽・緑化したじゃがいもは安易に食べると非常に危険ですが、放っておくとすぐに芽が出たり変色してしまいます。ここではじゃがいもの腐敗・変色・発芽を防ぐ方法を紹介します。