「ねこまたぎ」は「猫がまたぐほどまずい魚」の意味。トロ・カツオも江戸時代は含まれていたって本当?
ねこまたぎの意味を知っていますか?実は地域によって、まずい・美味しいと正反対の意味を持つ面白い言葉です。今回は、ねこまたぎについて〈ウグイ・ヒイラギ〉など、まずい意味で使われる魚の例を紹介します。江戸時代に〈大トロ・かつお〉が「ねこまたぎ」認定を受けていた理由も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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目次
②ウグイ
ウグイはコイ科の淡水魚で、川釣りで頻繁に釣れる魚です。ヒイラギと同じようにウグイにも小骨が多く、身に脂が少なくパサつくため、あまり好まれていません。また、ウグイは泥臭い特有の匂いを持つこともあり、ねこまたぎと呼ばれています。
(*ウグイの味について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
③夏のヒラメ
ヒラメは脂の乗る冬が旬となり、夏のヒラメは身が痩せて味が落ちるため、ねこまたぎと呼ばれています。ヒラメは2〜7月にかけて産卵の時期を迎え、蓄えた脂肪を産卵に使い果たしてしまうことが原因のようです。
④産卵前後の鮭
北海道では、産卵前後の鮭をねこまたぎと呼んでいます。産卵の時期を迎えて川へ遡上した鮭は見た目が悪く、ヒラメと同じように産卵によって蓄えた脂肪を失うことから、味が落ちると言われています。
⑤夏の磯魚
メジナやクロダイなどの磯魚も、夏の時期はねこまたぎと呼ばれています。磯魚はもともと特有の磯臭さを持っていますが、夏場は海水温が高くなるため、臭いが強くなることが原因だと言われています。
(*メジナやクロダイはまずいのかについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
江戸時代は大トロも「ねこまたぎ」とされていたって本当?
現在は高級食品として好まれるマグロの大トロですが、江戸時代にはねこまたぎと呼ばれていたのは本当でしょうか。また、その理由も気になるところです。ここでは、江戸時代にねこまたぎとされていた魚の種類を紹介します。