栗は果物、野菜、木の実…のどれ?正しい分類を農林水産省の定義を元に解説!

栗は<果物・木の実・野菜>のどれに分類されるか知っていますか?そこで今回は、栗の分類を<果物・野菜・木の実>の定義とともに紹介します。ほかにも、普段食べている部分や似ている食材の分類も紹介するので参考にしてみてくださいね。

目次

  1. 栗は果物?木の実?野菜?
  2. そもそも果物・野菜・木の実の違いとは?
  3. ①果物の定義
  4. ②野菜の定義
  5. ③木の実の定義
  6. 栗は結局何に分類される?
  7. 農林水産省の資料では栗は『果物』に分類される
  8. 食べているのは種子部分であることが普通の果物と異なる
  9. 栗同様に分類がわかりにくい食材は他にある?
  10. ①くるみ
  11. ②銀杏
  12. ③どんぐり
  13. 栗はトゲトゲと謎に包まれていた

栗は果物?木の実?野菜?

栗ごはんに栗きんとんなど秋の味覚を代表する栗ですが、栗が果物なのかナッツなのか、または野菜に分類されるのか知らない方も多いでしょう。ここからは、果物・野菜・木の実の定義などを踏まえながら、栗が何に分類されるかを解説します。

そもそも果物・野菜・木の実の違いとは?

栗に限らず、食材の分類は難解な物も多くあります。ここではまず、果物・野菜・木の実のそれぞれの定義を紹介します。これらから、栗が何に分類されるかを予測してみて下さい。

①果物の定義

果物は、元来「木(く)の物」を意味し、果樹に実る食用の果実のとこを指していました。農林水産省では果樹を以下のように定義しています。

農林水産省では、園芸作物の生産振興を効果的に推進するため、概ね2年以上栽培する草本植物及び木本植物であって、果実を食用とするものを「果樹」として取り扱っています。
従って、一般的にはくだものとは呼ばれていないと思われる栗や梅などを果樹としている一方で、くだものと呼ばれることのあるメロンやイチゴ、スイカ(いずれも一年生草本植物)などは野菜として取り扱っています。

一般的に果樹と聞くと果物売り場に売っているみかんやりんごなどを思い浮かべるかもしれませんが、栗も収穫までに2年以上を要するため、果樹の定義に当てはまっています。

②野菜の定義

一方で農林水産省は、野菜に関しては以下のように定義しています。

農林水産省によると、苗を植えて1年で収穫する草本植物は「野菜」として取り扱っています。

さらに野菜の定義としては「実の他に葉や根などを食用とする草本植物を食用として食べられること」ともあります。上記の点を踏まえると栗は栽培上の野菜の定義とは異なりますが、さつまいもと同じような使い方をされることから、一般的には野菜に近い扱いをされている食材と言えるかもしれません。

③木の実の定義

木の実と一言で言っても、トマトもリンゴも木に実っている実のため、木の実と言うことができるでしょう。栗も木に実るため、木の実が一番当てはまっているようにも思えるかもしれません。一般的に私たちが木の実としてイメージするアーモンドなどのナッツ類は「種実類」と呼ばれます。なお、文部科学省による種実類の定義は以下の通りです。

5)種実類

種実類の全般に通じる主な事項は、次のとおりである。

1) この食品群に属する食品は、「らっかせい」を除いて、穀類あるいは豆類以外の種子及びその製品で、植物学的には必ずしも近縁ではない。主にナッツ、種あるいは実として市販されている。「らっかせい」は、豆類であるが、脂質含量が高いため、この食品群に分類した。

種実類は「かたい皮や殻に包まれた果実や種子のこと」と定義され、殻や皮を持つ栗もこれに当てはまります。ただし、定義にもある通り果実も種実類の中に含まれているため、どちらであるともいえるでしょう。

栗は結局何に分類される?

果物・野菜・木の実の定義について紹介しましたが、結局栗が何に分類されるかわからなくなってしまった人もいるかもしれません。ここでは、結局のところ栗が何に分類されるのかについて解説します。

農林水産省の資料では栗は『果物』に分類される

栗はかたい殻と皮に包まれた部分を食用とし、収穫までに2年以上を要する樹木でもあることから、木の実の要素もありつつ果物の要素も含まれている不思議な食材です。結論から言うと、農林水産省では栗を果物としています。

園芸界では、ナッツをイメージする木の実を種実類として考え、果物にも野菜にも木の実が取れるものはあります。そのため、木の実はあくまでも果物や野菜の一部として考えるのが妥当でしょう。

食べているのは種子部分であることが普通の果物と異なる

栗は果物に分類されると分かりましたが、ほんのり素朴な甘さが感じられ、焼き栗のようにおやつとして食べられることもあることは他の果物と共通しています。しかし、普段私たちが果物として食べているリンゴは果実を食しているのに対し、栗は種子を食しているという点が異なります。

また、栗などの種実類は堅果と呼ばれ、果実の部分が殻や皮のようにかたい物が多いのが特徴です。ちなみに、栗の果実とは鬼皮の部分を指し、焼いても食べられないことも他の果物との大きな違いです。

栗同様に分類がわかりにくい食材は他にある?

栗のように、分類がわかりにくい食材は他にもたくさんあります。次は、ナッツや野菜としてのイメージが高いくるみ・銀杏・どんぐりの分類も紹介します。

①くるみ

栗の分類に関して理解したことで、くるみが何に属するのか想像がついた方も多いでしょう。くるみも栗と同様、かたい殻や皮に包まれた種子を食用とし、収穫まで2年以上を要する樹木から実るものです。よって、くるみも果物に分類されることになります。

②銀杏

イチョウの木の実として良く知られている銀杏も、果物の一種となります。また、普段食べている柔らかい部分は胚乳と呼ばれる部分です。胚乳は種子の中にあり、種子が発芽する時に養分となるもので、栗などは成長とともにこの胚乳が消滅する植物です。

③どんぐり

見た目も栗と少々似ているどんぐりは、ブナ科の樹木に実る堅果の総称です。そのため、ブナ科の栗も椎の実も大きく見ればどんぐりの一種と言えます。よって、栗のみならずどんぐりと呼ばれる物全てが果物と属されることになります。

栗はトゲトゲと謎に包まれていた

普段私たちがイメージする野菜や果物とも違い、アーモンドなどのナッツとも似ていない栗の分類について紹介しました。甘くて美味しいイメージの強い果物の果実は、栗の場合は食べることの出来ない皮の部分に相当します。栗についての知識を深め、話題の一つとして提供してみてください。

関連する記事