コーンシロップとは?危険・健康に害があるって本当?代用品など紹介!
【管理栄養士監修】コーンシロップ(異性化糖)はどんな甘味料か知っていますか?今回は、コーンシロップの〈成分・用途例・作り方〉など特徴や、健康に害がある・危険と言われる理由についても紹介します。コーンシロップの代用品や使い方・レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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コーンシロップとは?
コーンシロップや異性化糖という言葉を耳にした事があっても、どのような成分で構成されているのかや食べて健康に影響があるのかなどについて知っている人は少ないかもしれません。ここでは、コーンシロップの成分や用途、原料や作り方について説明します。
コーンシロップの成分と添加物表記
コーンシロップとは、とうもろこしのでんぷんであるコーンスターチを酵素や酸で分解して液体状にした糖類のことで、別名で異性化糖とも呼ばれます。商品には下記のように表記されることもあります。
・ブドウ糖果糖液糖
・果糖ブドウ糖液糖
・砂糖混合異性化液糖
名前を見ても分かる通り、コーンシロップはブドウ糖と果糖を成分とする混合液です。果糖の割合が50%未満の場合はブドウ糖果糖溶液、果糖の割合が50%以上90%未満の場合は果糖ブドウ糖溶液と呼ばれます。コーンシロップは、1970年頃から砂糖の代用品として広く使用されてきました。(※1)
コーンシロップの用途
コーンシロップは下記のような用途で使用される事で知られています。
・キャンディーの材料
・アイスクリームの成分
・清涼飲料水
コーンシロップは、口当たりを滑らかにしたりねっとりとした食感を作り出すため、キャンディーやアイスクリームを作る際に使用されることが多いです。また、賞味期限が長く癖の無い味も特徴のため、清涼飲料水の人工甘味料としても使用されています。
コーンシロップの原料と作り方
コーンシロップはとうもろこしのでんぷんであるコーンスターチやバター・白砂糖があれば作る事が可能です。作り方は下記になります。
①水を沸騰させ、沸騰したらバターとコーンスターチを加える
②希望する濃さまで煮詰めたら更に砂糖を加える
③キャラメル色のようなになったら、濾す
ガラス瓶などに入れておけば賞味期限も持つようなので、自家製コーンシロップを作ってみるのもよいかもしれません。
コーンシロップの危険性は?健康に害あり?
コーンシロップについて調べていると健康に害を及ぼすため危険などという記事を目にする事もあるかもしれません。ここでは、コーンシロップの危険性や健康被害の有無や肥満のリスクについて紹介します。
①ブドウ糖を含むため血糖値が上がりやすい
コーンシロップは、異性化糖と言う名前の通り果糖とブドウ糖を混合した溶液で、それぞれが分かれて存在しているため吸収が早く急激に血糖値が上昇しやすいと言われています。ブドウ糖は、血糖値を上げやすい糖類です。
血糖値が上昇するとインスリンと呼ばれるホルモンが分泌され、血糖値を下げ一定に保つように作用しますが、インスリンには中性脂肪の合成を促す働きもあります。また、果糖は直接的には血糖値を上げにくいものの、吸収が良いためブドウ糖よりもさらに早く脂肪となり体内に蓄積されやすい事が分かっています。
コーンシロップの摂り過ぎは肥満に繋がるおそれがあり、糖尿病のリスクが高まることも明らかになっているので注意が必要です。(※2)
まさる
管理栄養士
他にも糖尿病リスクになるものとしては、野菜ジュースなんかも含まれます。イメージとして、液体のものは身体に吸収がされやすいと覚えておくと普段の生活で活用しやすいかと存じます!
②腹持ちが悪くカロリー摂取量が増えやすい
コーンシロップの成分である果糖は、食欲を抑制する成分GLP−1の分泌が増えず、満腹感を得られにくいという事が分かっています。この結果、腹持ちが悪くなり、食べ過ぎによるカロリー摂取が増えやすくなると言えるでしょう。
まさる
管理栄養士
豆知識!食事を取ることで、血中糖濃度が上がります。血中糖濃度が上がることにより、インクレチンと言われる、インスリンの分泌するホルモン(GLP−1等)が小腸から分泌され、その作用により、インスリンが分泌され、血中糖濃度を下げようとする働きをします。その結果、満腹度を得る効果が本来であれば、得る事が出来ます。
この血中糖濃度を上げる速度を表すのがGI値と言われており、最近はひそかに注目されています!
③依存性がある
コーンシロップはその甘い風味から様々な食品に使用されており、これを美味しいと感じる事も事実です。一度コーンシロップを口にするとその美味しさに病みつきになり、依存してしまう事もあります。食べ過ぎは健康を損ね肥満の一因となるので気をつけるようにしましょう。