「ぶどう」と「マスカット」に違いある?同じ種類の果物?味・用途など比較して紹介!
【太田ぶどう園監修】「ぶどう」と「マスカット」の違いを知っていますか?実はマスカットはぶどうの種類の一つで同じ果物です。今回は、「マスカット」と他の「ぶどう」の違いを〈味・香り・食べ方・色〉などで比較して紹介します。「マスカット」の代表品種や特徴なども紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
「ぶどう」と「マスカット」って違う果物?
ぶどうとマスカットはみずみずしく甘味が強い果物で、幅広い世代に好まれておりギフトとしても人気があります。ぶどうとマスカットは見た目がよく似ていますが、両者は別の果物なのでしょうか。マスカットの特徴やぶどうとの違いについて解説します。
「マスカット」は「ぶどう」の種類の1つ
マスカットはぶどうに分類される果物の一種であるため、どちらも同じ果物です。ここからは、マスカットの特徴や品種例のほか、マスカットの定義について紹介します。
マスカットの特徴と品種例
マスカットの代表的な品種には、以下のようなものがあります。
・シャインマスカット
・マスカット・オブ・アレキサンドリア
・マスカット・ハンブルグ
・マスカット・オットネル
・カノン・ホール・マスカット
・モリオ・ムスカート
・マスカット・オブ・イタリア
・ルビーオクヤマ
ぶどうとは、ブドウ科ブドウ属に属するつる性の落葉樹とその木に生る果実のことです。ぶどうは世界中に10000以上もの品種があり、そのうちのほとんどが黒ぶどう、白ぶどう、赤ぶどうの3種類に分けられます。マスカットは白ぶどうに分類されるぶどうの一種で、ぶどうと同じ果物です。
マスカットは北アフリカで初めて生産された果物で、現在日本では長野県や山形県を中心に栽培されています。マスカットには様々な種類がありますが、日本で主に食べられているのはシャインマスカットとマスカット・オブ・アレキサンドリアの2種類です。
ただ「白いぶどう=マスカット」は間違い
ぶどうを色別に分類すると、以下のように分けられます。
・白ぶどう:マスカットオブアレキサンドリア、シャインマスカット、ナイアガラ
・黒ぶどう:巨峰、ピオーネ、スチューベン
・赤ぶどう:クイーンニーナ、デラウエア、マニキュアフィンガー、マスカットビオレ
ぶどうは色だけでなく香りで分けることもあり、ナイアガラやデラウエアなどが属するアメリカブドウはフォクシーフレイバーとして分類されます。
日本では皮が黄緑色の白ぶどうを総称してマスカットと呼ぶ人がいますが、これは間違いです。皮が黄緑色のナイアガラは白ぶどうに属しますがマスカットとは異なり、マスカットの品種のなかでもマスカットビオレのように皮が赤い品種もあります。そのため、皮の色でマスカットとぶどうを判別しないように注意してください。
(*白ぶどうについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
「マスカット」と他の「ぶどう」の違いは?
マスカットとその他のぶどうには、どのような違いがあるのでしょうか。マスカットとぶどうの違いを、味や香り、色素などの観点から解説します。
①味わい・香り
一般的なぶどうの味は品種によって異なり、糖度が高いものもあれば甘味や酸味が少なく食べやすい種類もあります。香りも強いものと控えめなものがあり、香りの強いぶどうはワインの原料に使われることが多いです。
一方でマスカットは酸味が弱く甘味が強い風味をもち、果肉からはムスクに似た芳醇な強い香りが漂います。果肉は締りがあるため、歯ごたえのある食感が楽しめます。
太田寛樹
太田ぶどう園
マスカット系のぶどうは、完熟になるにつれ香りは弱くなっていきます。なので、香りが弱いほど完熟で甘いぶどうです。
②皮の食べ方
紫色や黒色の皮のぶどうにはポリフェノールが含まれているため、渋味があり皮を食べても美味しくありません。これらのぶどうの皮は分厚いものが多く、食べるのには向かないものがほとんどです。
これに対してマスカットの皮は薄く剥くのが難しいため、皮つきのまま食べる方法が主流になっています。マスカットの皮にはポリフェノールが含有されていないので渋味がなく、皮ごと食べることができます。