低温調理とは？メリット・危険性は？肉の加熱方法やレシピのおすすめも紹介！

最近人気を集めている調理法に低温調理がありますが、具体的にどんな調理法なのか知っていますか。ここでは低温調理について、注意点や正しい調理法、具材別のレシピを紹介します。

低温調理とは、40～60度のお湯で湯せんしながら素材に火を通す調理法です。一般的な調理法よりも低温で火を通すので、低温調理と呼ばれていますが、科学的な根拠に基づいた安全な調理法です。

低温調理で調理すると、肉が柔らかく仕上がるところがメリットです。肉の大部分を構成するタンパク質は、さらにアクチンとミオシンと呼ばれる筋繊維とコラーゲンに分けられます。このうち、アクチンは50度以上、コラーゲンは55度以上、さらにミオシンは66度以上の熱で変性し始め、固くなります。

これらのたんぱく質の変性を抑えて身が固くなりにくく、ジューシーな仕上がりを実現するのが低温調理です。また、低温調理で肉を柔らかい状態で調理することで、素材の水分も保たれます。ふっくらした食感やジューシーな肉汁を逃すことなく調理できるところが、低温調理のメリットです。

低温調理は肉を美味しく調理できる注目度の他愛調理法ですが、安全に行うためには注意点もあります。正しい方法で行わなければ、食中毒などを引き起こすこともあるので、安全に低温調理をする際の注意点や気を付けるべきポイントを紹介します。

まず低温調理で使う肉類は、必ず新鮮なものを準備します。低温調理では、安全なレベル加熱殺菌ができる温度や加熱時間を守って調理しますが、これは一般的に衛生的な環境で処理された安全な食肉を基準にしたやり方です。また、調理前も適切な温度が保たれている冷蔵庫や冷凍庫で保存できているか、しっかり確認しましょう。

低温調理に限ったことではありませんが、低温調理の前は手や使う器具などをしっかり消毒してから行うことが大切です。新鮮で安全な食材でも、調理中に器具や人の手から食中毒菌を感染させてしまう場合も考えられます。包丁やまな板はアルコール消毒をして、清潔な状態調理しましょう。

また、食中毒を引き起こす細菌などの多くは、人の手から感染するケースが多いです。低温調理の際はゴム手袋などをして、食材に直接触れないようにするのがおすすめです。

肉類を低温調理する際は、安全に調理できる規定の加熱時間や温度を守りましょう。肉類には食中毒を引き起こす腸管出血性大腸菌やサルモネラのような病原性の細菌やE型肝炎ウイルスなどの細菌が付着している場合もあります。これらの細菌の多くは、しっかり加熱することで害がなくなります。

表面だけ加熱できていても、内部まで十分な加熱が行えていない場合、危険な細菌が残ってしまうこともあります。中心温度まで十分加熱するには、適切な温度と加熱時間が必要です。素材の種類や厚みによって、必要な加熱時間はかわります。

専用の低温調理器がある人はメーカーが基準となる加熱時間表を公表している場合もあるので、確認してみましょう。自宅の器具で行う場合も、一般的な加熱時間を調べ、レシピの加熱時間や温度をしっかり守ることで、安全な調理ができます。

(＊炊飯器での低温調理のやり方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)