薄力粉と薄力小麦粉の違いとは？同じ？レシピや何に使うかも紹介！

薄力粉と薄力小麦粉はどちらもレシピ本などで使われる小麦粉の名称ですが、違いはあるのでしょうか。ここでは、薄力粉と薄力小麦粉に違いがあるかどうかについて解説します。

薄力粉と薄力小麦粉に違いはなく、全く同じ小麦粉の一種で呼び方が異なっています。また小麦粉はグルテンというタンパク質の質と量の違いによって、主に3つに分類されます。グルテンの含有量が多い方から強力小麦粉、中力小麦粉、薄力小麦粉です。最もグルテンの少ない小麦粉が薄力小麦粉で、この名称を省略して薄力粉とも呼ばれています。

これと同様に、強力小麦粉は強力粉、中力小麦粉は中力粉と省略した名称で呼ばれることが多いです。

薄力小麦粉は小麦粉の一種ですが、どのようなものでしょうか。また、何に使用するのでしょうか。ここでは薄力小麦粉の原料や製造方法から薄力小麦粉の用途まで、詳しく解説します。

薄力小麦粉の原料は、小麦の中でも粒が柔らかい軟質小麦です。薄力小麦粉は、小麦粉から外皮と胚芽を取り除いた胚乳の部分を、細かく製粉したものです。

現代の製造法では、ロール機とふるい機によって数々の工程を経てより純度の高い薄力小麦粉が製造されます。まずロール機によって小麦の粒を大きく割り、さらに細かい粉になるよう粉砕されます。その後さらにふるい機とロール機を使って、多数の種類の粒度に分類された後、薄力小麦粉の出来上がりです。

薄力小麦粉のグルテンと呼ばれるタンパク質の含有量は約7～9％といわれ、小麦粉の中では一番少ないです。このグルテンは粘着性と弾力性を併せ持つ性質のタンパク質で、多く含まれるほど粘りと弾力性のある生地に仕上がります。小麦粉に水分などを加えてこねると、パンが出来上がるのも、グルテンというタンパク質の性質によるものです。

そのためグルテンが少ないほど調理した時に粘りが少なく、ふんわりと柔らかく仕上がります。

粒度(りゅうど)は粒の大きさを表していて、薄力粉の粒度は小麦粉の中で一番小さいです。粒度は原料である小麦粉の違いで異なります。薄力粉の原料である軟質小麦は粒が軟らかく、細かくなりやすい性質を持つため、しっとりとした感触になっています。反対に強力粉は粒度が大きく、中力粉はその中間の大きさです。

薄力粉はケーキ・クッキー・マフィンなどの焼き菓子や天ぷらの衣やお好み焼き、料理のとろみ付けなどに使用されます。グルテン量が少なく粘りが少ないことと、粒度が小さくふんわりと仕上がる性質のためです。

強力粉はグルテンが多く粘りが出やすいため、パンやパスタ、打ち粉などに適しています。その中間の中力粉は、うどんなどの麺類を作るときに使用されます。

ここでは、薄力粉・薄力小麦粉を使ったレシピを紹介します。どれも薄力粉・薄力小麦粉の性質を生かしたものなので、ぜひ参考に作ってみてください。

薄力粉のふんわりとした仕上がりを生かしたお菓子、パウンドケーキのレシピです。ベーキングパウダーを使わないことで、よりしっとり感が増しておいしいと人気があります。混ぜるだけで簡単なので、お菓子作り初心者の人にもおすすめです。

薄力粉の軽さを生かして作る、基本の型抜きクッキーです。薄力粉はしっかりと振るって、生地を練り過ぎないことがサクサクなクッキーを作るポイントといわれています。型抜きしやすいレシピなので、子供と作るのもおすすめです。

通常薄力粉と卵と水で作る天ぷら衣の卵を、マヨネーズで代用した天ぷらのレシピです。揚げ物の中でも難しいと言われる天ぷらですが、衣がさっくりと仕上がると評判で、人気があります。

料理やお菓子作りで度々登場する薄力粉と薄力小麦粉に違いはなく、全く同じものです。また小麦粉の中でも薄力粉、中力粉、強力粉それぞれが異なった性質を持つので、料理やお菓子に合わせて使い分けてみてください。