森のバター・畑の肉・海のミルクとは？食材の別名を意味・由来とともに紹介！

江戸時代にイノシシは精がつく食べものとして提供されていましたが、仏教の教えから四足歩行の動物を食べることを忌避されていました。別の言葉でイノシシを意味するために、食感が似ているクジラの名前を使って「山クジラ」と表現されたことが由来とされます。歴史的背景が理由から、別名が使われる食材もあるようです。

とんぶりは、別名が似た食材のことを意味する代表例です。とんぶりが「畑のキャビア」と呼ばれる理由は、見た目や食感がキャビアに似ていることが由来になります。もともと東北地方では一般的な食材でしたが、低カロリーでヘルシーなことから、ダイエット効果を期待できる食材として全国に知れわたりました。

ハタハタは雷が鳴り海が荒れた後によく獲れたため、別名では雷魚（カミナリウオ）と呼ばれていました。そこからさらに「神の魚」の名前が浸透した理由は、雷の語源は神鳴りであり、昔の人は雷を神様だと信じていたためです。また、今では雷の擬音をゴロゴロと表現しますが、古語でハタハタは雷の擬音を意味していたことが、ハタハタという名前の由来です。

中世のヨーロッパでは、スパイスは金貨と同等の価値があり重宝されていたことが別名の由来になります。その中でも胡椒が「スパイスの王様」と呼ばれる理由は、非常に入手が困難で最も価値が高いといった意味からです。

イチジクが「不老長寿の果物」と呼ばれる理由は、非常に栄養価が高いことを意味しています。イチジクには美容や老化防止効果の高いポリフェノールや、便秘解消など整腸作用が期待できる水溶性食物繊維のペクチンなどが含まれ、多くの効能があることが別名の由来です。

トリュフは世界三大珍味としても広く知られていますが「森の宝石」という別名もあります。フランス料理の香り付けとして定番ですが、とても希少価値が高く高価なものだと数万円といった高値で取引されることがある食材です。森の宝石と呼ばれる理由は、トリュフの高い希少性を意味することが由来してます。

(＊トリュフについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

食材には様々な別名が存在していることが分かりました。その食材の特徴や歴史の背景から表現されてることが多いため、知っておくことで更に食を楽しめるでしょう。今回取り上げた他にも別名を持つ食材があるので、気になる方は調べてみてください。