木苺(キイチゴ)とは?ラズベリーなど種類別に違いを比較!食べ方・レシピのおすすめも紹介!
【野菜ソムリエ監修】木苺(キイチゴ)はどんな果物か知っていますか?野いちごとの違いはあるのでしょうか?今回は、〈ラズベリー・ブラックベリー〉など、木苺の種類別に〈旬の時期/季節・味わい・産地〉など特徴を紹介します。〈ジャム〉など、木苺の食べ方・レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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木苺(キイチゴ)とは?
山へハイキングへ行くと、木苺を見かけることがありますが、木苺とはどのようないちごのことを指すのでしょうか。木苺の意味や野いちごとの違いのほか、毒性がある品種の有無について解説します。
木苺(キイチゴ)は「木になるいちごの総称」
木苺とはいちごの品種の名前ではなくバラ科キイチゴ属に属するいちごの総称で、木になるいちごをまとめて木苺と呼びます。木苺の実は、めしべを作る心皮の粒が集合して作られるのが特徴です。木苺の分類は研究者の考えによって異なりますが、数十種類から数百種類ものいちごが木苺に属していると言われています。
福光佳奈子
野菜ソムリエ
木苺はひとつの果物を指す品種ではなく、小さな粒がたくさん集まることで1つの実を形成するという特徴があります。分類や特徴から、ラズベリーやブラックベリーなどはいずれも「木苺」になるわけです。
木苺と野いちごの違い
野いちごとは、野原や山に生え育つ野生のいちごのことです。野いちごには雑種も多く存在し、道端に多く野生している身近なものから珍しいものまで様々な種類があります。野いちごと木苺は、実の大きさや味、花の色などが異なります。
木苺の実は1cmから4cmほどの大きさであるのに対し、野いちごの実は木苺よりも小さいのが特徴です。木苺の実の味は甘酸っぱい風味がある一方で、野いちごの実は酸味や甘味が少なくりんごに似た味で、種の弾けるような食感が楽しめます。また、木苺は白やピンク色、薄紅色をした縮れた形の花を開花させますが、ほとんどの野いちごは白色の花を咲かせます。
野いちごには毒がある種類もあるの?
野いちごには様々な種類がありますが、毒性があるものはないと言われています。野いちごの一種であるヘビイチゴはその名から毒があると誤解されることもありますが、ヘビイチゴにも毒はなく食べても問題はありません。ヘビイチゴ属のいちごは黄色い花を咲かせるのが特徴で、花の色を見れば他の野いちごと見分けることができます。
ちなみに、ヘビイチゴには甘味がなくそのままで食べても美味しくないので、ジャムなどに調理すると美味しくいただけます。
木苺の種類別の旬・見た目の違いとは?
木苺に属するいちごには、どのような種類のものがあるのでしょうか。ここからは、木苺の見た目の特徴や旬の時期、主な産地について、種類ごとに紹介します。
①ラズベリー
ラズベリーの旬や主産地は、以下の通りです。
・旬の時期/季節:6月から9月ごろ
・主産地:アメリカ
ラズベリーは樹高1mから1.5mほどの高さに成長する落葉低木樹で、5月頃白い花を咲かせ6月から9月ごろに実をつけます。ラズベリーの果実の中身は空洞で、帽子のような形が特徴です。日本で流通しているラズベリーの大半がアメリカなどの輸入品で、日本でも一部の地域で栽培されていますが生産量は少ないです。国産のラズベリーは、夏の時期に流通します。
②ブラックベリー
ブラックベリーの旬や主産地は、以下の通りです。
・旬の時期/季節:7月から8月
・主産地:アメリカ、ヨーロッパ
ブラックベリーは落葉性のツル性に分類されるいちごで、春から夏に花が咲き夏に実が生ります。果実は艶のある黒い色をしていて、ラズベリーより粒が大きいものが多いです。ブラックベリーの黒い色にはポリフェノールが豊富に含まれており、健康効果も期待されています。アメリカ産のブラックベリーは年中出回っていますが、国産のものは夏の時期のみ流通します。