粉寒天が固まらない原因は?やり直しできる?ゼリーの正しい作り方を解説!
粉寒天が固まらない原因・理由を知っていますか?今回は、粉寒天が固まらないときの原因やそのやり直し方・対処法など、ゼリーの正しい作り方を紹介します。さらに、粉寒天の代用品やリメイクレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
粉寒天を使ったゼリーが固まらない…

粉寒天を使ったゼリーを作った際に、なかなかゼリーが固まらないこともあるかもしれません。レシピの分量や手順の通りに作ったはずなのに、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。今回は、粉寒天を使ったゼリーが固まらない原因や、失敗した場合の対処法について解説します。
粉寒天が固まる目安時間は?

粉寒天が完全に固まるまでの時間は、容器の大きさや粉寒天が溶けている寒天液の量・室温などによっても異なりますが、通常は常温でも1時間程度です。
粉寒天は30度〜40度の温度で固まり始めるため、たとえ夏場でも冷房が効いていて室温が高すぎなければ冷蔵庫に入れなくても自然と固まります。急いでいる時は粗熱が取れてから冷蔵庫に入れると、固まるまでの時間を短縮できるでしょう。
粉寒天で固まらない原因・理由は?

粉寒天を使ったゼリーが固まらない時は、どのような原因が考えられるのでしょうか。ここでは粉寒天で固まらない理由を詳しく解説するので、参考にしてください。
①粉寒天が溶け切っていない
粉寒天を使ったゼリーが固まらない時に、考えられる原因は粉寒天が溶け切っていないことです。粉寒天は水に溶けにくい性質があるので、沸騰させたお湯に入れて2分以上弱火で加熱をする必要があります。煮溶かす際は、見た目だけでは溶けたかどうか判断しにくいため、沸騰が始まったら時間を計るようにしてください。
②果物・フルーツの酸味が強い
寒天は酸によって分解される性質があるため、酸味の強いレモンやグレープフルーツなどの果汁やジュースを使って、ゼリーを作ると固まらないことがあります。このため、柑橘類だけではなく、梅や果実酢などを使う時にも注意が必要です。
③加える液体が冷たすぎる
煮溶かした寒天液に冷たい牛乳やジュースを加えると、温度が急激に下がることから一部分だけ固まってしまい、食感の悪いゼリーになることがあります。前述した通り寒天は30度~40度で固まり始める性質があるため、牛乳やジュースを寒天液に加える際は、冷蔵庫から出して常温にしておきましょう。
④沸騰させすぎ
粉寒天は沸騰が始まったら、弱火にしてじっくりと煮溶かすことが美味しく作るポイントです。特に牛乳や豆乳などに粉寒天を加える時は、沸騰させすぎるとタンパク質が分離して失敗の原因になります。寒天は90度以上で溶ける性質があるので、牛乳かんなどを作る際は沸騰直前の温度を保つようにしてください。
粉寒天が固まらない時の対処法は?やり直しできる?

粉寒天が固まらなかった場合、やり直すことはできるのでしょうか。ここでは、粉寒天を使ったゼリー作りに失敗した場合の対処法を、正しい作り方とあわせて紹介します。
①粉寒天を沸騰させた水によく溶かす
前述した通り牛乳で作る寒天液は温度管理が難しいので、先に水と粉寒天を沸騰させた寒天液を作っておくと良いでしょう。寒天液に常温の牛乳を加えることで、失敗しにくくきれいな牛乳かんに仕上がります。固まらなかった場合は新たに寒天液を作り、失敗したものに加えて再加熱を行うことでやり直すことも可能です。
②加熱して酸味を飛ばす
オレンジやレモンなどの酸味の強い果物やジュースを使ってゼリーを作る場合は、加熱することで酸を飛ばすと寒天がしっかりと固まります。固まらずに失敗した場合は、もう一度寒天液を再加熱してから粉寒天を加え、やり直しをすると良いでしょう。
粉寒天の代用品は?ゼラチンは使える?

ゼリーを作る際に、粉寒天の代わりになるものはあるのでしょうか。ここでは、粉寒天の代用品を3つ紹介するので参考にしてください。
①ゼラチン
ゼラチンはゼリー作りによく用いられる材料で、粉寒天よりやわらかくて口当たりの優しい食感に仕上がります。粉寒天は水に入れて混ぜたあと沸騰させて溶かすのに対して、ゼラチンは50〜60度に温めた液体に溶かして使います。沸騰させるとゼラチンに含まれるタンパク質が壊れ、固まらない原因になるので注意しましょう。
また、生のパイナップルやキウイフルーツなどの、タンパク質分解酵素が含まれる果物を入れると失敗の原因になります。その場合は、一度果物を加熱するか缶詰で代用するなどしてください。
②棒寒天
棒寒天は粉寒天と同じくテングサと呼ばれる海藻を原材料として、冬の外気を利用して凍結と低温解凍を繰り返し、乾燥させて作られています。そのため、粉寒天と比べると磯の風味が豊かなので、ところてんやみつ豆などに最適です。
棒寒天を使う際はよく洗って小さくちぎり、30分ほど水につけてふやかします。その後は粉寒天と同様に、沸煮させてしっかりと溶かすようにしましょう。
③アガー
アガーを使って作ったゼリーは、寒天と比べて透明度が高く柔らかい食感が特徴です。また、前述したパイナップルなどの、タンパク質分解酵素を多く含む果物を使っても固まる性質があります。ただし、水に加える際にダマになりやすいので、かき混ぜながら少しずつ加えるようにしましょう。
(*アガーやゼラチンと寒天の違いについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
粉寒天が固まらない時のリメイクレシピは?
粉寒天を使ったゼリーが固まらなかった時は、一工夫すると美味しいスイーツやドリンクを作ることができます。ここでは失敗したゼリーを使った、リメイクレシピを3品見てみましょう。
①とろとろアセロラ寒天ゼリー
アセロラも酸味が強く、粉寒天では固まらない果物の一つです。しかし、その特徴を活かして粉寒天では出すことの出来ない、とろけるような食感を楽しむのも良いでしょう。寒天の食感が苦手な人や、子どもにも人気の高いゼリーです。
②苺と寒天のスムージー
牛乳やヨーグルトを使った寒天液が分離したり、固まらなかったりした時には、こちらのレシピがおすすめです。マッシャーを使って作るので、ミキサーを持っていなくても美味しいスムージーが楽しめます。苺のほかにも、ブルーベリーやバナナを加えるのもおすすめです。
③クラッシュ寒天インゼリー
こちらは、失敗して食感の悪くなった寒天ゼリーを活用したレシピです。失敗したものをクラッシュして新たに作った寒天ゼリーと一緒に固めると、2つの食感が楽しめます。フルーツゼリーと牛乳かんなど、異なる組み合わせで作るのも良いでしょう。
粉寒天を上手に使おう!
粉寒天はポイントをつかめばしっかりとした食感に固まり、仮に失敗してもやり直しやリメイクをすることが出来ます。粉寒天は食物繊維も豊富なため、腸内環境の改善などのメリットがある食材です。今回紹介した調理のコツを上手に使って、粉寒天のゼリーを作ってみてください。