オリーブオイルで揚げ物するメリット・危険性は？再利用の注意点も紹介！

サラダ油ではなくオリーブオイルで揚げ物をすると、いろいろなメリットがあることがわかりましたが、実際にオリーブオイルで揚げ物をするときのコツを紹介します。コツを踏まえて揚げ物をすれば、よりおいしい揚げ物が作れるので参考にしてください。

オリーブオイルには、エクストラバージンオイルとピュアオイルの2種類があります。エクストラバージンオイルとは、一番搾りのオイルです。一方、ピュアオイルは二番絞りでとったオイルを精製したオイルとエクストラバージンを混ぜたオイルのことです。その味わいは、エクストラバージンオイルよりも香りや味が薄くあっさりした風味が感じられます。

ドレッシングなど、オリーブオイルの香りや味わいを楽しみたいときはエクストラバージンオイルがよいでしょう。しかし、揚げ物のときはマイルドなピュアオイルのほうが向いています。エクストラバージンオイルの繊細な香りは加熱すると飛んでしまうので、揚げ物に使うには向きません。

さらに、エクストラバージンオイルは低い温度で煙が出てしまうので、長時間加熱する揚げ物には不向きです。ピュアオイルは発煙温度が高く、揚げ物や炒め物などの加熱調理には適しています。ただし、ピュアオイルという表記は日本国内でのみ使用されているので、海外製のピュアオイルはエクストラバージンと記載のないものを探しましょう。

（＊オリーブオイルの種類について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。）

オリーブオイルで揚げ物をするときは、サラダ油のときよりも低温でじっくり揚げるように意識しましょう。揚げ物をしているときに煙が出る温度を発煙温度といいますが、オリーブオイルは比較的発煙温度が低い油です。特に、エクストラバージンオイルは170度くらいの温度でも煙が出てしまいます。

ピュアオイルでは発煙温度は約210度くらいですが、サラダ油よりも煙が出やすいので低温で調理するほうが無難です。中までしっかり火を通しつつ、煙が出ないように調理するために発煙温度以下の低温で時間をかけて揚げるように心がけましょう。

また、オリーブオイルは着火温度が低く揚げ物に使うのは危険だと思われるかもしれませんが、発煙温度よりも低い温度で調理しても十分揚げ物が作れます。そのため、発煙温度よりも高温にならないよう注意しながらじっくり揚げれば危険性も低いでしょう。

オリーブオイルで揚げ物をするときは、適切な量を守って使うことがコツです。少ない油で調理するとムラができたり、低温調理で中までしっかり火が通せないこともあるので注意しましょう。素材全体が油につかるよう、たっぷり使うと色むらや揚げむらができにくく、おいしい揚げ物が作れるでしょう。

少ない油で揚げるときは、両面をこまめに返しながら全体がまんべんなく加熱できるように工夫します。一般的にサラダ油よりもオリーブオイルのほうが高価なので、たっぷり使うのに抵抗があるという人は試してみてください。

オリーブオイルで揚げ物をした際に、仕上がりが苦いと感じたことがあるかもしれません。普通のサラダ油で揚げたときと比べて、オリーブオイルで作った揚げ物の味わいや仕上がりの特徴がどうなるのか、実際の体験談を交えて紹介します。

オリーブオイルで揚げ物をすると、口当たりが軽く、からっと揚がるので胃もたれしにくいやさしい仕上がりになります。ベタベタした油くささもなく、さっぱりした揚げ物が食べられるでしょう。ただし、中にはオリーブオイルの苦みが気になるという人も珍しくありません。

オリーブオイルの中に含まれているポリフェノールは、やや苦みがある味わいで、青臭い風味を持っています。揚げ物に使っても、これらの苦みが気になってまずいということもあります。オリーブオイルの苦みが気になる人は、できるだけ苦みの少ないピュアオイルを使いましょう。

加熱調理をすると、ピュアオイルでもオリーブオイル本来の香りは薄くなってしまいます。しかし、サラダ油にはないコクやうまみが素材と一緒に味わえるので、素材の味付けが薄くてもおいしく食べ応えのある揚げ物ができるでしょう。

オリーブオイルを使った揚げ物は豊かな香りが特徴で、若いオリーブの実を絞った油の場合では、よりフレッシュな香りを愉しむことができます。また、オリーブオイルは酸化しにくい油なので、酸化臭がなくさっぱりした香りに仕上がります。ただし、中には独特のオリーブの青臭さを感じる人もいるようです。

オリーブオイルの青臭さや苦みが、肉や魚など素材の臭みと調和するとおいしいですが、あまりオリーブの香り好きではない人はサラダ油のほうがおいしく感じられるでしょう。また、オリーブオイルの青臭い匂いは、質の悪い油ほど残りやすいので、質の良いピュアオイルを使うのもおすすめです。

グレードの高いオリーブオイルを使えば、天ぷらなどの調理でも衣に香りがつきにくく、おいしい揚げ物が作れます。ピュアオイルよりもエクストラバージンオイルのほうがオリーブの香りや苦みが強いものが多いので、ピュアオイルのほうがよりあっさりとマイルドな仕上がりで食べられます。