玄米を毒抜きする安全な炊き方は?アブシシン酸を無毒化できる?
玄米を無毒化する炊き方を知っていますか?今回は、玄米の<アブシジン酸・フィチン酸>などに毒性はあるのかや、これら成分の毒抜き・無毒化できる炊き方を紹介します。発芽玄米・無農薬などの玄米のおすすめ商品もも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
玄米を毒抜きする安全な炊き方は?アブシシン酸を無毒化できる?
玄米は基本的に安全性が確認された食品ですが、少しでもリスクを減らしたい場合はアブシシン酸やフィチン酸を無毒化してから食べましょう。ここでは、玄米を無毒化する安全な炊き方について紹介します。
①12時間以上の浸水時間を確保する
玄米を炊く前に12時間以上の浸水時間を設けると、アブシシン酸やフィチン酸を無毒化することが可能です。浸水により玄米の発芽準備が整うと、アブシシン酸の含有量が60~70%ほど減少することが確認されています。また、浸水するとフィダーゼと呼ばれる酵素が活性化し、フィチン酸とミネラルとの結合を切断するため栄養素の吸収率が上がります。
玄米の浸水時の温度は、20~30℃を目安に行ってください。冷蔵庫に入れて行う場合や冬場は、浸水時間を14~24時間ほど設けましょう。
②玄米を10分ほど乾煎りする
玄米を炊く前に乾煎りすると、アブシシン酸を無毒化できると言われています。玄米を洗ったら水気をよく切り、フライパンに移して10分ほど乾煎りします。強火だと玄米が焦げてしまうので、弱火から中火で行ってください。また、長時間加熱すると毒性のある物質が生成されたり、玄米の栄養素が損なわれたりするので注意しましょう。
乾煎りすると、玄米の皮の部分に傷がついて浸水しやすくなるため、柔らかく炊き上がるメリットもあります。なお、乾煎りした玄米は香ばしくなって美味しいと感じる人と、まずいと感じる人がいるようです。乾煎りした玄米の味が苦手な人には、浸水時間を長く設ける方法をおすすめします。
玄米の毒抜き後の炊き方
玄米を無毒化したら、白米を炊く際の1.3~1.5倍の量の水を加えて炊きます。玄米1合に対して、水の量は260~300mlが目安です。炊飯器で炊く場合は、玄米モードを選択してください。圧力鍋で炊く場合は、最初は強火で、圧力がかかったら最弱火にして15~20分ほど加熱します。
土鍋で炊く場合は中火から始め、沸騰したら弱火にして20~30分ほど加熱しましょう。いずれの場合も、炊き上がったら15分ほど蓋を外さず、十分に蒸らすことで美味しい玄米に仕上がります。
(*玄米を食べる時の注意点やポイントについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
玄米を発芽させて無毒化・毒抜きする手もある
出典: @45dietkumako
玄米を無毒化するには、以下のように発芽させる方法もあります。
①玄米をとぐ
②18~24時間かけて浸水させる
③水を切り発芽するまで待つ
上記の方法で玄米を発芽させると、アブシシン酸が無毒化されるだけでなく、GABAなどの成分が増加して栄養価が高まる効果も得られます。浸水温度は30℃前後を保つと発芽しやすくなるので、冬はぬるま湯、夏は冷水を使いましょう。冷蔵庫で浸水させる場合は、24時間以上かけて浸水させてください。
また、十分な酸素を補給するために水は2~3回取り替えることがポイントです。なお、発芽し過ぎると芽に栄養を奪われるため、0.5ミリ程度まで伸びたら玄米を炊きましょう。
玄米の毒が不安な場合は発芽米・無農薬の商品を選ぼう
ここからは、発芽米や無農薬栽培されたものなど、毒性を気にせず安心して食べられる玄米を紹介します。アブシシン酸や農薬の毒性が心配な人は、これらの商品を選んでみてください。発芽米は浸水時間を長く設ける必要がないので、玄米を手早く炊きたい人にもおすすめです。