糖アルコールとは?種類や使うメリットは?危険性についても紹介!

糖アルコールとは何かを知っていますか?糖アルコールは様々な食品に含まれていますが、今回は、糖アルコールの特徴や種類のほか、効能・使うメリットを使用する危険性とともに紹介します。糖アルコールとアルコールの違いについても紹介するので参考にしてみてくださいね。

目次

  1. 糖アルコールとは?
  2. 糖アルコールは甘味料の一つ
  3. 糖アルコールの用途例
  4. 糖アルコールとアルコールの違い
  5. 糖アルコールの種類
  6. ①還元水飴
  7. ②ソルビトール
  8. ③キシリトール
  9. ④エリスリトール
  10. ⑤ラクチトール
  11. ⑥マルチトール
  12. ⑦イソマルト
  13. 糖アルコールの効能や使うメリットは?
  14. ①カロリーが吸収されるが代謝されないため実質ゼロカロリー
  15. ②血糖値が上昇しないため糖質制限に有効
  16. ③虫歯の防止にもなる
  17. 糖アルコールの危険性は?太る?
  18. 一度に多く取り過ぎると下痢・お腹が緩くなることがある
  19. 糖アルコールの1日の摂取量目安
  20. 糖アルコール自体で太ることはない
  21. 糖アルコールについて知っておこう

糖アルコールとは?

カロリーオフや糖質オフなどを謳っている商品には糖アルコールと呼ばれる成分が使用されていることがありますが、この糖アルコールとは一体どのような物質なのでしょうか。ここからは、糖アルコールの正体や用途などについて紹介します。

糖アルコールは甘味料の一つ

糖アルコールは糖質に水素を還元して人工的に作られる甘味料の一種で、砂糖と同じ糖質に分類される物質ですが、砂糖にはない以下のような特徴があります。

・摂取しても血糖値に影響がない
・加熱により褐変するメイラード反応を起こしにくい
・虫歯を引き起こしにくく、特にキシリトールには虫歯予防効果もある


メイラード反応とは、加熱によりタンパク質やアミノ酸が茶色く変色する現象のことですが、糖アルコールにはこの現象が起こりません。また、血糖値に影響が出ない点や虫歯になりにくい点も糖アルコール特有の性質です。

糖アルコールの用途例

糖アルコールを使用したものとして、キシリトール配合の歯みがき粉などが有名です。しかしそれ以外にも血糖値に影響しないことやメイラード反応を起こさないことを活かして、糖尿病の人向けの食品やお菓子、清涼飲料水など幅広く使用されています。また、ソルビトールなど化粧品に使用されるものもあり、用途は食品だけにとどまりません。

糖アルコールとアルコールの違い

アルコールと聞くとお酒をイメージしがちですが、アルコールとはヒドロキシ基を持つ化合物全体を指す言葉で、糖アルコールもその一種です。

ちなみにお酒にはエタノールというアルコール成分が含まれており、これが顔の紅潮や頻脈など酔いの症状を引き起こします。そのため、名前にアルコールとついていても糖アルコールにはエタノールは含まれていないので、摂取しただけではお酒を飲んだ時のように酔いません。

糖アルコールの種類

糖アルコールは甘味料の一つであることが分かりましたが、糖アルコールと一言で言っても色々な種類があります。ここでは糖アルコールの種類について、それぞれの用途などにも触れながら解説します。

①還元水飴

還元水飴は水飴を還元して作られます。還元水飴は分解度によって高糖化還元水飴と低糖化還元水飴に分類され、前者の方が甘味が高く、後者の方が甘味が低いです。和菓子に多く使用され、塩味の角を取るためにドレッシング類に使用されることも多いです。食品添加物ではなく食品として扱えるので、近年ソルビトールに代わる糖アルコールとして注目されています。

②ソルビトール

ソルビトールは海藻類や果実などに含まれる糖アルコールで、砂糖の60~70%の甘味を持っています。浸透性の良さや微生物が繁殖しにくい性質を持つため、煮物や漬物に多く使用されていますが、ソルビトールの用途は食品だけではありません。

ソルビトールは保湿性も高いので、クリームなどの化粧品などにも頻繁に使用されています。多様な用途があることから、ソルビトールは使用頻度の高い糖アルコールの一種です。

③キシリトール

キシリトールはいちごやプラム、カリフラワーなど果物や野菜に含まれています。砂糖と同じ糖度を持っており、清涼感もあるためミント系のガムやタブレットとよく合う糖アルコールです。また、キシリトールは糖アルコールの中で唯一虫歯菌の活動そのものを抑制する働きを持っているので、歯みがき粉などのオーラルケア商品にも使われています。

④エリスリトール

エリスリトールはブドウやキノコ類、味噌、醤油などに多く含まれている糖アルコールです。砂糖の70~80%の甘さを持ち、爽やかな後味があります。糖アルコールの中でも特にメイラード反応を起こしにくいため、清涼飲料水に使われることが多いです。カロリーも100gあたり0.24kcalとかなり低いので、カロリー表示ではノンカロリーと表示されます。

⑤ラクチトール

ラクチトールはグルコース基が還元された構造を持つ糖アルコールです。甘味は砂糖の30%程度ですが、吸湿性がないので、焼き菓子のサクサクとした食感を出すためによく使用されています。腐敗防止効果もあるため、ハムやソーセージなどの食肉加工品に使用されることも多いです。

⑥マルチトール

マルチトールは麦芽糖を原料にした糖アルコールで、砂糖の70~80%の甘味を持ち、甘味料によく見られる独特の後引く苦味がありません。虫歯の原因となる酸を発生させない性質や、独特の噛み応えがあるため、粒ガムのコーティングに使用されることが多いです。また、摂取してもインスリンの分泌に影響を与えないため、糖尿病患者向けの食品として使用されます。

⑦イソマルト

清酒や醤油にわずかに含まれる糖アルコールです。まろやかでコクがあり、砂糖の40~50%の甘味を持っています。腸内のビフィズス菌を増やし、腸内環境を整える効果があるため、ヨーグルトやアイスクリームなどの乳製品によく使われています。糖アルコールはメイラード反応を起こしにくいですが、イソマルトは他の糖アルコールよりも変色しやすいです。

糖アルコールの効能や使うメリットは?

糖アルコールは砂糖と同じように甘みをつけるために使用される甘味料でもありますが、なぜあえて砂糖ではなく糖アルコールを使用している商品があるのでしょうか。ここでは、糖アルコールの効能や使うメリットについて解説します。

①カロリーが吸収されるが代謝されないため実質ゼロカロリー

糖質は小腸で吸収されると、代謝によりブドウ糖に変換され、使われなかったブドウ糖は細胞に蓄積されて脂肪になります。しかし、糖アルコールは吸収はされても代謝されないため、ブドウ糖に変換されません。つまり、カロリーとして吸収されるものの、そのまま蓄積されることなく排出されるので実質ゼロカロリーになります。

砂糖とほぼ同等の甘味を持ちながらも、太りにくい性質を持つ甘味料として、ダイエット中の人などにも重宝されています。

②血糖値が上昇しないため糖質制限に有効

血糖値とは血中のブドウ糖の濃度のことを示す値ですが、通常は糖質を摂取するとブドウ糖に変換されるため、血糖値は上昇します。しかし、糖アルコールはブドウ糖に変換されないので、摂取しても血糖値には影響がありません。そのため血糖値のコントロールが必要な糖尿病患者向けの食品など、糖質制限用の甘味料として使用されます。

③虫歯の防止にもなる

糖質は虫歯の原因となるミュータンス菌のエサになります。ミュータンス菌は糖質を元にして歯を溶かす酸を作り出しますが、糖アルコールは酸を作らないため、摂取しても虫歯になることはありません。特にキシリトールは酸を作らないだけでなく、ミュータンス菌の活動を抑制する働きもあるので、虫歯予防にも非常に効果的です。

糖アルコールの危険性は?太る?

糖アルコールにはメリットがたくさんありますが、その反面思わぬ副作用を起こすこともあり、摂取しすぎると危険です。ここからは糖アルコールを摂取しすぎると起こる副作用や、1日の摂取量について解説します。

一度に多く取り過ぎると下痢・お腹が緩くなることがある

糖アルコールは吸収されにくい性質を持つため、摂りすぎると浸透圧性下痢の原因になったりお腹が緩くなったりする場合があります。糖アルコールは小腸で消化・吸収されないため、体は腸内の浸透圧を調整するために、腸内に水分を流入させたり腸内での水分の吸収量を下げたりします。

結果として通常よりも腸内の水分量が増え、便が柔らかくなり過ぎることで、浸透圧性下痢と呼ばれる状態やお腹が緩い状態が引き起こされるのです。

糖アルコールの1日の摂取量目安

糖アルコールは摂取しすぎると下痢を引き起こしますが、適量であれば問題ありません。
東京都福祉保健局によると、下痢を引き起こさない1日あたりの摂取量は以下の通りです。

エリスリトール…男:0.66g/kg 女:0.8g/kg
マルチトール…男:0.3g/kg 女:0.3g/kg
ラクチトール…男:0.075g/kg 女:0.15g/kg
キシリトール…男:0.3g/kg 女:0.3g/kg
ソルビトール…男:0.15g/kg 女:0.3g/kg

糖アルコールの種類によって、下痢を引き起こさない摂取量がかなり違うことがわかります。エリスリトールは許容摂取量が少ないですが、清涼飲料水に多く使用されているので、ジュースの飲みすぎに注意しましょう。

糖アルコール自体で太ることはない

糖アルコールは細胞に蓄積されないため、糖アルコール自体が原因で太ることはありません。しかし、糖アルコールを含む甘味料の中には砂糖の数倍から数百倍もの甘さを持つものもあり、味覚障害を引き起こすことがあります。

また近年、腸管で甘味が感知されると、血糖値が上がっていないにも関わらずインスリンが分泌されることがわかりました。インスリンが分泌されて血糖値が下がると体が糖分を欲するため、結果として甘いものを食べすぎて太ってしまう可能性もあるようです。

糖アルコールについて知っておこう

糖アルコールは食品を甘くするだけではなく、虫歯や肥満になりにくいなど健康に嬉しいメリットがたくさんある甘味料です。しかし摂取しすぎると、腹痛や下痢を起こしたり、味覚障害になったりするなどかえって健康によくありません。摂りすぎには注意して、健康的な食生活を送りましょう。

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