杏酒の作り方は?ベースはブランデーでもOK?人気レシピで紹介!
杏酒の作り方・人気のレシピを知っていますか?海外と日本では違うのでしょうか?今回は、杏酒の作り方・人気のレシピを〈ウォッカ・ブランデー・日本酒〉などお酒の種類や〈材料・干し杏・レモン〉など失敗しない作り方とともに紹介します。杏酒の美味しい飲み方・割り方や残った杏の使い道も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
杏酒とは?美味しい作り方・人気レシピは?

杏酒とは、杏をお酒に漬け込んで作る果実酒です。杏酒の中でも日本で生まれた杏酒を杏露酒といい、しんるちゅうといった読み方をします。杏の甘酸っぱくフルーティーな味わいが感じられ、女性でも飲みやすいお酒です。今回は、杏酒の美味しい作り方や人気のレシピを紹介します。
杏酒の失敗しない作り方のコツは?お酒はウォッカ・ブランデーでも作れる?

杏は、あんずやアプリコットなどとも呼ばれて親しまれている果物です。杏酒の失敗しない作り方のコツは、何があるのでしょうか。ここでは、杏酒を作る際に使用するお酒や保存容器の選び方などのコツを紹介します。
①お酒の選び方
果実酒を作るときに使用するお酒には様々な種類があります。杏酒に向いているお酒と仕上がりの味わいの特徴は、以下の通りです。
・ウォッカ:水のように澄んだ味わいで、クセが少なく杏本来の甘酸っぱさを感じられる
・ブランデー:フルーツの香り高い風味とまろやかな口当たりが特徴
・ホワイトリカー:無味無臭のお酒で、杏の風味を最大限に活かしてくれる
ウォッカやホワイトリカーは杏の風味を邪魔することなく、杏酒の材料に使うとストレートに杏本来の味わいが感じられます。また、ブランデーが持つ香り高い風味と杏との相性は抜群です。簡単に作れるフルーツブランデーは2~3日漬けるだけで作れるので、手軽に楽しめます。
一方で法律や保存性の観点から、杏酒作りの材料に日本酒はおすすめしないです。酒税法で果実酒を家庭で作る際はアルコール度数20%以上のものであることが定められており、日本酒のほとんどがこれを下回っています。またアルコール度数が低い日本酒を使った作り方では腐敗の原因になるため、杏酒作りには向いていません。
②杏の選び方・洗い方・保存容器の選び方
杏酒は、生の杏または干し杏を使った2つの作り方があります。干し杏は生の杏より酸味を抑えられ、甘みを強く感じます。季節を問わず入手可能なため、作りたい時にいつでも漬けることが可能です。生の杏は完熟手前のものを選ぶと、扱いやすいです。
杏は優しく丁寧に水で洗い、水気を残さないように清潔なタオルで拭き取ります。保存容器は広口のガラス製の瓶がおすすめです。ホワイトリカー1本分の作り方で作る杏酒は、4Lの容量のものを使うのがおすすめです。
③お酒・砂糖・杏の量
ホワイトリカー1本分で杏酒を作る際は、氷砂糖500g〜600g、杏の量は1kg程度使用します。甘さ控えめが好きな人は氷砂糖200g〜300gに減らす作り方がおすすめです。サラサラの砂糖より氷砂糖が適しているのは、杏の香りや味わいをしっかりお酒に移すためです。ゆっくり砂糖を溶かすことで、浸透圧により杏のエキスを抽出しやすくすることができます。
④保存する温度・期間・混ぜる頻度
杏酒の熟成期間は好みにもよりますが、ある程度飲めるようになるのに3ヶ月必要です。2年、3年と熟成期間が経つほど深い味わいの杏酒に仕上がります。氷砂糖が完全に溶けるまでは、1日1回の頻度で瓶を回して混ぜます。常温で保存しますが、直射日光の当たる場所や風通しの悪い場所は避けましょう。氷砂糖が溶けた後の混ぜる頻度は、時々で問題ありません。
杏酒の作り方・人気のレシピ【ホワイトリカー・ウォッカ編】
ホワイトリカーは、果実酒を作る際によく耳にするお酒です。ここでは基本のホワイトリカーを使用した作り方や、同じく無色透明のウォッカを使用した作り方を紹介します。
材料
【ホワイトリカーを使用した作り方】
・生の杏:1kg
・氷砂糖:200g~300g、甘めにする場合は500g~600g
・ホワイトリカー:1.8L
・レモン:2~4個
【ウォッカを使用した作り方】
・生の杏:600g
・氷砂糖:500g
・ウォッカ:750ml
作り方・手順
ホワイトリカーとウォッカを使った杏酒の作り方の手順は、以下の通りです。
①杏を水で洗いヘタを取ったら1粒ずつ丁寧に表面の水気を拭く
②清潔な瓶に杏と氷砂糖を交互に入れる
③すべて入れたらホワイトリカーを注ぐ
④ウォッカの場合も、上記の手順と同様に行う
⑤皮をむいて輪切りにしたレモンを加える
杏の表面に水気が残っていると、カビが生える原因になるため、しっかり拭くようにしましょう。瓶に杏と氷砂糖を入れる時は、1/3量ずつに分けて交互に入れます。 杏酒を長く保存するために、保存容器はよく洗い熱湯消毒したあと、しっかりと乾かした状態にしておきます。
杏酒の作り方・人気のレシピ【ブランデー編】
続いて、ブランデーで作る杏酒の作り方を紹介します。普通のブランデーでも作れますが、果実酒用のブランデーなども販売されているので、手軽に手に入るブランデーで試してみてください。
材料
・生杏:300~400g
・氷砂糖:300g~400g
・ブランデー:620ml
作り方・手順
ブランデーを使った杏酒の作り方の手順は、以下の通りです。
①杏は水で洗いヘタを取ったら、1粒ずつ丁寧に表面の水気を拭く
②清潔な瓶に杏と氷砂糖を交互に入れる
③すべて入れたらブランデーを注ぐ
ブランデーで作る場合も、杏に残った水気はカビの原因になるため、しっかり拭くようにします。瓶に杏と氷砂糖を入れる際は、1/3量ずつに分けて交互に入れてください。こちらの作り方では4L瓶だと大きすぎるので、2L瓶で作ることをおすすめします。
海外の杏酒の作り方は日本と違う?

海外にも杏を使ったお酒が存在しますが、日本の作り方とは違うのでしょうか。ここでは、海外での杏酒の作り方や特徴について3つ紹介します。
①ラキヤ(ブルガリア)
ラキヤはブルガリアでしか味わえないお酒で、アルコール度数は50%~60%と非常に高くなっています。杏を発酵させてお酒を作り、それをさらに蒸留させて作ります。ブルガリアの農家が作るラキヤは、現地の結婚式に欠かせません。ブルガリアでは、自分の子供が生まれた時から大事に保存していたラキヤを、花嫁の父親がふるまう風習があります。
②パーリンカ(ハンガリー)
パーリンカとは、ハンガリーで作られているフルーツブランデーのことを指します。ラキヤと同じく蒸留酒で、果物を発酵させたときに発生するアルコールを熟成させる作り方と、上品で甘い香りが特徴です。パーリンカを飲む際には、一気に流し込んだ後に鼻から抜ける、残った杏の香りを楽しみます。
③アマレット(イタリア)
イタリアのアマレットは杏の種子のみを使用し、杏の果肉は使わずに作るのが特徴です。杏仁豆腐にも使用されている杏の種子は、独特な甘い香りがします。そのため、お酒として飲む以外にもスイーツ作りに使用されます。アルコール度数は日本の杏酒が14%前後であるのに対して、アマレットは28%程度とやや高めです。
杏酒の美味しい飲み方・残った杏の使い道も知っておこう

ここでは杏酒のおすすめの飲み方、美味しい割り方を紹介します。杏酒を漬けた後の杏はそのまま食べるのもいいですが、ひと手間加えてみるとより美味しく味わうことができます。
杏酒のおすすめの飲み方
杏酒のおすすめの飲み方は、以下の通りです。
・ロック
・ソーダ割り
・ヨーグルト割り
まずは自分で作った杏酒をロックで飲み、杏本来の香りと味わいを楽しんでみてください。ロックが苦手な方はソーダで割るとアルコールが抑えられ、スッキリした甘さの杏酒が味わえます。
意外な組み合わせですが、おすすめは杏酒と相性がいいヨーグルトで割る飲み方です。杏酒にヨーグルトと牛乳を合わせて飲むと、口当たりがまろやかなコクのある味わいが感じられます。
残った杏の使い道
杏酒を漬けた後に残った杏の使い道は、以下の通りです。
・ジャム
・そのまま食べる
・お菓子作りに使う
ジャムの作り方は簡単で、残った杏を砂糖やはちみつと一緒に煮詰めれば作ることができます。杏のアルコールは火にかけることで飛ぶので、子供や妊婦でも安心して食べられます。杏酒に漬けた後の杏をそのまま食べることもできますが、細かく刻んでフルーツケーキに入れるのもおすすめです。
杏酒の作り方・人気のレシピを知っておこう
杏酒の作り方や人気のレシピ、おすすめの飲み方を紹介しました。手軽に作れる果実酒として、杏酒作りに挑戦してみるのもおすすめです。様々な作り方があるので、ぜひ自分だけのオリジナル杏酒を作ってみてください。