泡盛の原料って?さとうきびは嘘?タイ米?製造方法なども紹介!
泡盛の原料を知っていますか?さとうきびが使われているのか気になりますね。今回は、〈タイ米〉など泡盛の原料や製造方法について、蒸留酒「焼酎」との違いとともに紹介します。泡盛に原料用アルコールが使用されているかや、泡盛のおすすめの銘柄も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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目次
泡盛の原料は「さとうきび」ではない?タイ米って本当?
泡盛は、沖縄の地酒として知られています。最近ではスーパーなどでも見かけるようになりましたが、泡盛の原料って何なのでしょうか。さとうきびが泡盛の原料だと思っている人も、少なくありません。そこでここでは、泡盛の原料について紹介します。
泡盛の主な原材料はタイ米でさとうきびは使用しない
泡盛に使われている主な原料はタイ米で、さとうきびは使用されていません。沖縄の地酒である泡盛の原料がさとうきびであるとの誤解は、さとうきびが沖縄の特産品であることからきているようです。日本酒や焼酎なども米を使いますが、国産の米が主流で外国米は一般的ではなく、タイ米を使用するのは泡盛の特徴のひとつといえます。
泡盛の原材料にタイ米が使われる理由
泡盛の原材料としてタイ米が使われている理由は以下の通りです。
・沖縄の歴史的な背景
・麹が作りやすい
・糖質が豊富に含まれているのでアルコールの量が多くなる
泡盛の起源は、当時シャム国といわれていた現在のタイから、その製法が沖縄に伝わったとされています。その際に使用されていたのがタイ米だったことから、現在も伝統を守って当時と同じタイ米が使用されています。
また、タイ米を使う実用上のメリットがあるのも理由のひとつです。泡盛をつくるには麹が不可欠ですが、タイ米は麹が作りやすい性質があります。そしてタイ米はアルコールの元となる糖質が豊富で、アルコール収穫量が多くなるのも利点です。蒸留酒ならではのアルコール度数の高さと独特の味わいは、このようにタイ米を原料に使うことで生み出されます。
泡盛の製造方法は?蒸留酒「焼酎」との違いは?
泡盛は蒸留酒の一種で、焼酎も蒸留酒に分類されますが、泡盛と焼酎の違いは何なのでしょうか。ここでは、泡盛の製造方法とともに焼酎との違いについても紹介します。
泡盛の製造方法
泡盛の基本的な製造方法は以下の通りです。
1.米を水に浸して蒸す
2.蒸した米に黒麹菌を散布して米麹を作る
3.米麹に水と酵母を加えてアルコール発酵させる
4.蒸留して熟成させる
まず米を洗ってから水に浸して蒸し、蒸し上げた米に黒麹菌を散布して米麹を作ります。黒麹菌の付き方によって米のでんぷん質の糖化具合にも影響が出るため、とりわけ大事な工程です。そして米麹に水と酵母を加えてアルコール発酵させるともろみになります。アルコール発酵の温度管理が重要で、最終的に特徴的な味わいを生み出すのもこの工程です。
最後にもろみを蒸留して、割り水でアルコール度数を調整します。その後は半年から1年程度タンクで熟成させて泡盛ができあがります。
焼酎との違いは原料・製造方法にある
同じ蒸留酒でも、泡盛と焼酎では原料と製造方法に違いがあります。泡盛の原料はタイ米で、国産米で作る泡盛もありますが、米以外の原料は使いません。一方で焼酎は芋や麦のほか、米やそばなどのさまざまな原料が使われているのが特徴で、奄美群島で作られる黒糖焼酎はさとうきびが原料です。
製造方法で違う点は、発酵の手順と蒸留方法です。泡盛は黒麹を使い、すべてを米麹にして水と酵母で発酵させます。蒸留方法は、原料の個性が出やすい常圧蒸留を採用しています。
対して焼酎は、使われる麹菌の種類が黒麹、白麹、黄麹と幅広いのが特徴です。また水と酵母を加えて発酵させますが、途中で芋などの原料を加えて、さらに発酵させるところが焼酎ならではの手法です。そして焼酎の蒸留方法は減圧蒸留で、すっきり飲みやすく仕上がります。
泡盛に原料用アルコールは使用されることもあるって本当?
原料用アルコールとは、さつま芋やとうもろこしなどの原料を発酵・蒸留して作られるアルコールです。度数は45度を超えるものとされており、リキュールや焼酎甲類などの原料になります。ここでは、泡盛に原料用アルコールが使用されることがあるのかを紹介します。
泡盛に原料用アルコールは使われていない
泡盛には原料用アルコールは使用されていません。原料由来のアルコール以外を加えずに作られたものだけが泡盛と呼ばれます。泡盛のアルコール度数の主流は30度程度ですが、焼酎などに比べればアルコール度数は高いといえます。