おしゃぶり昆布の食べ過ぎは危険?理由や症状は?どれくらいの量なら大丈夫かも紹介!
【管理栄養士監修】おしゃぶり昆布の食べ過ぎは危険だと知っていますか?今回は、おしゃぶり昆布の食べ過ぎが危険と言われる理由や、食べ過ぎた際の症状などを紹介します。おしゃぶり昆布は1日にどれくらい食べていいのかも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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おしゃぶり昆布の食べ過ぎは危険?
ダイエット中に口さみしい時などに、おしゃぶり昆布を食べている人も多いことでしょう。日本人は海藻の摂取量が少ないので、おしゃぶり昆布を間食にするのは良いことである反面、食べ過ぎには注意が必要です。ここでは、おしゃぶり昆布の食べ過ぎは危険なのかについて説明します。
おしゃぶり昆布の食べ過ぎが危険な理由は?症状は?
おしゃぶり昆布を食べ過ぎると、体に様々な症状があらわれ始め、健康を害する危険が伴うのは事実です。ここでは、おしゃぶり昆布の食べ過ぎが危険な理由と、それによってあらわれる様々な症状を紹介します。
①ヨウ素の過剰摂取になる
おしゃぶり昆布を食べ過ぎるとヨウ素を過剰摂取することとなり、以下のような症状があらわれます。
・手がしびれる
・イライラする
・うつ状態になる
・動悸
・発汗
・手足の震え
これはヨウ素の過剰摂取により甲状腺が刺激され、甲状腺ホルモンの分泌量が増えることでみられる症状です。それが悪化することで甲状腺機能亢進症や破壊性甲状腺炎、甲状腺腫瘍、甲状腺機能減退、甲状腺中毒症などの病気を発症するリスクが高まります。
おしゃぶり昆布一袋は約10gですが、すべて食べるとヨウ素を20mg摂取することになるのです。成人男性のヨウ素の1日の摂取量の目安は0.13mg、耐容上限量は3gと定義されています。つまり、おしゃべり昆布を一袋食べた時点で、耐容上限量の約20倍と過剰摂取しているのは明らかです。(※1)
小林花菜
管理栄養士
耐用上限量の約20倍のヨウ素を摂取しても大丈夫?と疑問に思う方もいるはずです。一時的に過剰摂取されたヨウ素は、尿中に排泄されますので心配はいりません。ただし過剰摂取が何年間も続くような極端な摂取は、甲状腺機能の低下などに繋がる可能性もあります。その点だけ少し気にかけておきましょう。
②塩分の過剰摂取になる
おしゃぶり昆布を食べ過ぎた結果、塩分の過剰摂取によって以下のような症状があらわれる場合もあります。
・喉の渇き
・血圧の上昇
・体のむくみ
上記の症状自体も不快ですが、長く続くことで高血圧症や腎臓疾患、不整脈、心疾患などの発症リスクが高まるので危険です。おしゃぶり昆布一袋に使われている食塩量は4.2gといわれていますが、成人男性の1日の摂取量の目安は8gなので、他の食事からも塩分を摂取することを考えると過剰摂取になる可能性が高いです。
また、おしゃぶり昆布の塩辛さに慣れてしまうと普通の食事の味付けが物足りなくなり、さらに塩分摂取量が増える人も珍しくありません。それに慣れてしまうと、健康のために減塩する際にストレスを伴うことが予想できます。(※2)
小林花菜
管理栄養士
減塩の方法として調味料は料理に混ぜず、食べる前につける方法があります。例えばハンバーグのタネに入れる調味料を控えめにし、焼き上がりにソースをかけるなどです。舌にソースの味がダイレクトに伝わり、少ない塩分でも満足感が得られると言われています。間食におしゃぶり昆布をプラスする場合は、他の食事でこういった減塩食を意識してみてください。
③消化不良で気持ち悪い・吐き気を起こすことがある
おしゃべり昆布には水溶性食物繊維が豊富に含まれており、過剰摂取することで以下のような症状が起こることがあります。
・消化不良による気持ちの悪さ
・吐き気
・下痢
・腹痛
食物繊維は便秘解消に役立つ栄養成分ではありますが、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、それぞれで役割が異なります。水溶性食物繊維は腸内の善玉菌を増やして腸内環境を改善し、不溶性食物繊維は便をかさ増しすることで便通を促します。
しかし、食物繊維は前述のようなメリットがある一方で、腸内で増えすぎることで消化不良を起こして吐き気を伴うことも珍しくありません。また、食物繊維を摂り過ぎることが腹痛や下痢の原因にもなるので、適度な量の摂取を心がけることが大切です。(※3、4)
おしゃぶり昆布は1日にどれくらい食べていい?
おしゃぶり昆布を食べる量を間違え、様々な栄養成分を過剰摂取することで健康被害に及ぶ危険がわかると、適量について知りたくなるのは当然のことです。ここでは、おしゃぶり昆布を1日にどれくらい食べていいかについて説明します。
おしゃぶり昆布の1日の摂取量の目安
健康に悪影響を及ぼさないことを考えると、おしゃぶり昆布の1日の摂取量の目安は1~2枚です。これ以上のおしゃぶり昆布を継続的に食べると、ヨウ素の過剰摂取が起こるリスクが高まります。満足感を得やすくするためにゆっくりと噛み、満腹中枢を刺激することを意識しましょう。