ぶりの栄養成分と効能は?ダイエット・美容に効果あり?食べ方のおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】ぶりに含まれる栄養素を知っていますか?今回は、ぶりの栄養成分と〈ダイエット・美容〉への効果・効能に加え、栄養素を意識した食べ方も紹介します。効果的にぶりの栄養が取れるレシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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ぶりは栄養豊富な食材?
照り焼きやぶり大根、お刺身など日本料理には欠かせない魚の一つであるぶりですが、どういった栄養が含まれているかあまり知らない人も多いでしょう。よく青魚は体に良いと聞きますが、ぶりは健康にいい食材なのでしょうか。今回は、ぶりに含まれる代表的な栄養素とその効果、栄養素を逃さない食べ方やレシピを紹介していきます。
ぶりの栄養成分と効能は?ダイエット効果あり?
カロリー | 257kcal |
---|---|
たんぱく質 | 21.4g |
糖質 | 0.3g |
脂質 | 17.6g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です。
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています。(※1)
ぶりは高たんぱくな食材でありながら、良質な脂肪分も豊富に含まれています。ここでは、ぶりがダイエットに向いているのか、たんぱく質や糖質、脂質以外にはどのような栄養素が含まれているのかを効果・効能とともに解説していきます。
①たんぱく質
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
21.4g | 50g | 43% |
ぶりを100g食べることで、1日に必要なたんぱく質の4割を摂取できます。たんぱく質は、肌や筋肉、骨などを作る成分で、不足すると肌荒れや筋力低下などが起こるので積極的に摂るべき栄養素です。また、良質なタンパク質は筋力UPにつながり、ダイエットにも役立ちます。(※2、3)
②DHA・EPA
DHA/EPA | |
含有量(100g) | 1700mg/940mg |
1日の摂取量の目安 | 2000mg(n-3系脂肪酸合計) |
1日の摂取量に占める割合 | 132% |
DHAとEPAは、体内で生成できない必須脂肪酸であるn-3系脂肪酸に分類され、これらはぶりなどの青魚に多く含まれている脂肪分です。n-3系脂肪酸は1日に合計で2g以上の摂ることが推奨されており、ぶり100gあたりにはこれらが合計で2.6g含まれており十分な量が摂取できます。
DHAは脳細胞の中に入って働きかけて情報伝達をスムーズにする働きや、脳の成長を促進する作用があるため特に子供が摂取すべき成分です。EPAはコレステロール値を下げ、血液をサラサラにし、高血圧、動脈硬化などの循環器系の生活習慣病の予防・改善につながるので、気になる場合は積極的にEPAを摂取しましょう。
さらにDHAやEPAは、脂肪燃焼に働く褐色脂肪細胞を活性化させて、脂肪燃焼や体温の上昇に働きます。確かにぶりにはたくさんの脂質が含まれていますが、これらはダイエットにも向いている質の良いものなので、摂りすぎには注意が必要ですが意識的に摂取することがおすすめです。(※4、5)
③カルシウム
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
5mg | 650mg | 1% |
カルシウムは体内の神経伝達に関わったり、骨などの組織を形成したりする重要なミネラルで、不足すると骨がもろくなってしまいます。
魚はカルシウムが豊富なイメージがありますが、ぶりを食べるだけでは十分なカルシウムを摂取することはできません。しかし、ぶりにはカルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富なので、ぶりに含まれるカルシウムは無駄なく吸収されます。(※6)
④ビタミンD
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
8μg | 5.5μg | 145% |
ぶり100gで1日に必要なビタミンDを全て摂取できます。ビタミンDは、骨や歯の発達、免疫機能の向上、筋肉の収縮を正常にするなどの働きがあります。不足すると、カルシウムの吸収が上手くできなくなったり、免疫力が低下してしまったりして健康に悪い影響があるので積極的に摂りたい成分です。(※7)
⑤ビタミンB1/B2
ビタミンB1 | ビタミンB2 | |
含有量(100g) | 0.23mg | 0.36mg |
1日の摂取量の目安 | 1.4mg | 1.6mg |
1日の摂取量に占める割合 | 16% | 23% |
ビタミンB群は主に代謝に働く補酵素の役割を果たし、ビタミンB1はブドウ糖をエネルギーに変える働き、不足すると食欲不振や倦怠感などが起こります。またビタミンB2は、糖質や脂質、タンパク質の代謝に働きダイエット効果を発揮します。さらに、髪や爪、皮膚の生成に働き美容効果もあるので積極的に摂りたい栄養素です。
現代では加工食品の増加により摂取量が減り、ストレス社会の影響で消費量が増えたりして不足しがちな栄養素がビタミンB群です。さらに妊娠中はビタミンB1、B2の消費量が増えるので、妊婦の方は特に不足に注意し意識的に摂取することをおすすめします。(※8、9)
ぶりの栄養素を意識した食べ方のおすすめは?
栄養豊富なぶりを食べるとき、どのように食べれば、より健康効果を発揮できるのでしょうか?ここでは、ぶりの栄養素を意識して健康に効果的な食べ方のおすすめを紹介します。
竹内寿美恵
管理栄養士
おいしいぶりを選ぶ時は、血合いの色もよくドリップの出ていないものを選んでみましょう。
①カルシウムを含む食品と食べる
ぶりとカルシウムの多い食材を一緒に摂ることはとてもおすすめです。カルシウムは体内でもっとも多いミネラルで、積極的に摂るべき栄養素ですが吸収率があまりよくありません。そこで役に立つのが、カルシウムの吸収を促す、ぶりに豊富に含まれるビタミンDです。
ぶりに含まれるカルシウムはわずかなので、一回の食事でぶりと一緒に乳製品や、大豆、海藻類などのカルシウムが豊富に含まれる食品を食べるとよいでしょう。ビタミンDとカルシウムの相乗効果で、効率よくカルシウムを体内に取り込むことができます。
②糖質の多い炭水化物類と食べ合わせるのもおすすめ
ごはんとぶりの照り焼きという組み合わせは非常に美味しいですが、これはとても効果的な食べ方です。なぜなら、ぶりの豊富なビタミンB1には糖質をエネルギーに変える働きがあり、ぶりと糖質の多い炭水化物の組み合わせは、エネルギーを生み出す効率をあげてくれます。
竹内寿美恵
管理栄養士
またタンパク質と適度な脂質の含まれたぶりをご飯と食べることで、急激な血糖値の上昇を抑えます。
ぶりの栄養がとれる食べ方・レシピのおすすめ
ぶりは栄養が豊富ですが、調理法によっては栄養を逃してしまうこともあります。ここではぶりの栄養をしっかり活かすことができるレシピを紹介していきます。
①照り焼き
ぶりを使った料理の中では定番のぶりの照り焼きです。煮付けや、ぶり大根などよりも手軽に短時間で作れるだけでなく、水にビタミンなどの栄養素が流れていかないのでおすすめです。
②クリームパスタ
ぶりを焼いてほぐしてクリームパスタに絡めたレシピです。パスタの糖質と、牛乳やほうれん草のカルシウムが一緒に食べられます。ほうれん草を小松菜に変えると、より多くのカルシウムを取り入れられます。ぶりと乳製品は意外と味の相性がよくておすすめです。
③ぶりのそぼろ
ぶりをそぼろ状にしながら、椎茸やくるみと一緒に炒めたレシピです。ご飯とも相性がよく、椎茸が入っていることでより多くのビタミンDを摂ることができます。このレシピでは、ぶりのアラを使ってもいいのでコストパフォーマンスが良いいのもおすすめのポイントです。
ぶりは栄養豊富な食材
今回はぶりの栄養素について解説しました。ぶりには、豊富なたんぱく質やDHAなどの良質な脂肪分、ビタミンなどが含まれていて健康にいい効果がたくさんあります。紹介した、レシピや食べ合わせなどを参考にして、普段の食事にぶりを積極的に取り入れてみてください。