桃の種は毒がある?若桃は要注意?致死量や安全な食べ方・効能も解説!
桃の種に毒性があるのは本当なのでしょうか?青い桃・若桃は危険です。今回は、桃の種の毒性の有無や成分を、致死量や安全な食べ方とともに紹介します。桃の種が漢方薬「桃仁」として使われていた歴史・効能や、桃の種の使い道についても紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
種にアミグダリンやプルナシンなどの毒性を持つのは、主に未熟な若桃です。これらの成分は果実の中で分解されて青酸となりますが、時間が経つとさらに分解されて消えてしまいます。完熟した桃には、中毒症状を起こすほどの毒性はありません。
未熟な桃は、新聞紙に包んで風通しのよいところに置いておくと追熟が起こり、やわらかく甘味が増していきます。美味しく食べるためだけでなく毒を避ける意味でも、完熟していない固い桃は追熟させることをおすすめします。
犬などのペットに桃を与えるときにも、種には注意しましょう。人と同様に、一度に大量に食べない限り中毒になる可能性は低いです。しかしペットは人に比べて体が小さいので、少量でも中毒になる危険性があります。さらに種自体をのどにつまらせる恐れもあるので、ペットに桃を与えるときは完熟した桃を選び、種を確実に取り除くようにしてください。
桃の種は漢方薬「桃仁」として使われることも?
桃の種には重篤な中毒症状を引き起こす毒性がありますが、桃の種が役に立つ場合もあります。ここからは、桃の種のメリットについて解説します。
桃の種「桃仁」は中国で生薬として食べられていた
中国では古くから、桃は邪気を払う力があり、縁起のよい食べ物として人々に親しまれてきました。桃の種も桃仁(とうにん)という漢方薬の生薬として、ほとんど加工をせずそのままの形で薬として使われています。熟した桃の種を乾燥させて使用しているので、毒性はありません。
桃の種「桃仁」に期待できる効果・効能と注意点
桃仁に期待できる効果・効能は、以下の通りです。
・血流改善
・便秘解消
・生理不順の改善
・更年期障害の緩和
桃仁は、血の巡りや便通をよくする効能が期待できます。またホルモンバランスを整えるはたらきがあるので、婦人系の悩みにも効果があるとされています。ただし、妊娠中の女性は桃仁の服用を避けてください。桃仁は血流をよくするので、子宮の血流が増加して子宮が収縮するため、流産や早産の危険性があります。
桃の種「桃仁」の使い道はある?
未熟な桃の種には毒がありますが、熟した桃の種は中国では古くから漢方の生薬として活用されています。ここからは、桃の種のさらなる使い道について紹介します。
①フレイバーウォーター
種に移っている桃のほのかな香りを利用して、おしゃれなフレイバーウォーターを作ることができます。ミントなどのハーブも合わせて漬け込むと、より爽やかな仕上がりになります。レシピでは種を半分に割っているので、完熟した桃の種を使うように注意してください。
②植える
桃の種は、そのまま土に植えても芽ははえてきません。まずは桃の種を流水でよく洗い、少し天日干しして乾燥させ、植えるタイミングが来るまで冷蔵庫で保管しておきます。
種をまくのに良い3月中旬頃になったら、冷蔵庫から取り出します。桃の種は表面が分厚くて硬いので、ペンチで軽くしめて種の表面にひびを入れ、芽が出る隙間を作ってください。園芸店で購入できる鹿沼土に植えれば、あとは芽が出てくるまで水をやりながら待ちましょう。
桃の種には毒性があるので注意!
未熟な桃の種には、アミグダリンやプルナシンという毒があります。一度に大量摂取しない限りは中毒症状を引き起こす心配はありませんが、毒性のあるものは避けた方が無難です。桃が若くて固い場合は追熟させて、安全に美味しく食べるようにしましょう。