パスタは消化にいい?悪い?消化時間を早める茹で方やレシピのおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】パスタが消化に良いか悪いか知っていますか?どれくらい時間がかかるのでしょうか?今回は、パスタの消化に悪い理由や消化に良い・悪い茹で方や食べ方を紹介します。消化不良時の症状や、レシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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- パスタは消化にいい?悪い?
- パスタは原料のグルテンにより消化に悪い
- パスタの消化にかかる時間を他の麺類と比較
- パスタを消化よくするには?
- ①アルデンテ程度かそれより柔らかい状態まで茹でる
- ②よく噛む
- ③消化を助ける食材を一緒に摂る
- ④水分を摂りすぎない
- パスタの消化が悪くなる原因・注意点
- ①低温のお湯で茹でる
- ②一度茹でたパスタを冷ます
- ③消化に悪い具材と一緒に食べる
- ④必要以上に長時間茹でる
- 消化に悪いパスタを食べるとどうなる?
- 胃痛などの症状がでることがある
- 消化不良による症状ではない場合もあるので注意
- パスタの消化にいい茹で方・手順
- パスタの消化がいいレシピ
- ①ボンゴレ・ロッソ
- ②レモンとキャベツのパスタ
- ③レモンとサーモンのアボカドクリームパスタ
- ④梅おろしパスタ
- ⑤ヨーグルトクリームパスタ
- パスタを消化によく食べてみよう
パスタは消化にいい?悪い?
パスタは腹持ちが良い食べ物といわれていますが、消化の良さはどうでしょうか。パスタが消化に良いのかを、他の食材とも比較しながら説明します。
パスタは原料のグルテンにより消化に悪い
パスタにはグルテンが含まれているため、消化に悪いと言われています。グルテンとは、小麦などに含まれるたんぱく質が水と結合することによってできる、パスタやうどん・パンなどのもちもちした食感を生み出す成分です。グルテンの消化には多くの消化酵素が必要になるため、胃腸への負担も大きくなります。
熊橋麻実
管理栄養士
パスタ1人前(80g)に、食物繊維が2.2g含まれています。食物繊維には水溶性と不溶性がありますが、パスタには不溶性食物繊維が多く、消化に負担がかかります。
パスタの消化にかかる時間を他の麺類と比較
食べ物 | 消化にかかる時間 |
春雨 | 約1時間半 |
白粥 | 約2時間 |
白米 | 約2時間半 |
食パン | 約2時間半~3時間 |
うどん | 約3時間 |
そば | 約3時間~4時間 |
パスタ | 約4時間 |
炭水化物は果物・野菜に次いで消化がよく、中でもでんぷん質が多い米は、上記の表からも分かる通り消化時間が短い食材です。一方、パンやうどん・パスタなどの小麦を使用している食品も炭水化物が主体の食材ですが、小麦に含まれるグルテンやたんぱく質の影響で米よりも消化時間が長くなります。
中でもパスタに使われるデュラム小麦はグルテンの量が多く、上の表からも分かる通り、他の小麦製品に比べて消化時間が非常に長いのが特徴です。(※1)
(*そばや春雨の消化のしやすさについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
パスタを消化よくするには?
パスタの消化の良さは、調理方法や食べ方などにより大きく左右されます。ここでは、パスタの消化を良くする方法について、パスタの消化を良くする食材・悪くする食材なども併せて紹介しましょう。
①アルデンテ程度かそれより柔らかい状態まで茹でる
アルデンテとは、歯ごたえのあるという意味で、少しだけ芯が残る程度の茹で加減のことを指します。乾燥パスタのでんぷんの分子はグルテンを包み込むように隙間なく結合していますが、茹でることによって結合が緩み、食べた際に消化酵素などが入りやすくなります。
アルデンテより硬い状態のパスタだと、中心部のグルテンが固く結合したでんぷんに包まれてしまうため、消化に時間がかかってしまいます。したがって、消化の良いパスタに仕上げるにはアルデンテか、それより柔らかく茹でるのが有効です。
また、塩に含まれる塩化ナトリウムは胃液のもとになるなど消化を助ける作用があるため、パスタを茹でるときに塩を入れることも消化促進につながります。
②よく噛む
パスタはよく噛んで食べると、唾液が混ざることで消化が促進されます。唾液に含まれるアミラーゼと呼ばれる消化酵素には、でんぷんを消化されやすいマルトースに変えて、胃腸での負担を軽減する働きがあります。また、噛む行為によってパスタが細かくなるため、より消化しやすい状態になるでしょう。
なお、歯ごたえがあると自然にかむ回数を増やすことができるため、茹で加減をアルデンテ程度に調整するのもおすすめです。(※2)