冷凍ホタテで食中毒になる?下痢など症状や対処法・予防策も紹介!
冷凍ホタテで食中毒(食あたり)になることはあるのでしょうか?今回は、冷凍ホタテで食中毒になる原因を〈下痢・嘔吐・吐き気〉など症状や対処法とともに紹介します。冷凍ホタテで食中毒になるのを防ぐ方法も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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冷凍ホタテで食中毒(食あたり)になることはある?
魚介類は鮮度が大切ですが、スーパーで購入した冷凍ホタテを食べて食中毒になる可能性はあるのでしょうか。まずは、冷凍や加熱されているホタテでも食中毒になることがあるのか説明します。
冷凍・加熱済みのホタテでも食中毒になることがある
冷凍や加熱済みのホタテでも、食中毒になる可能性があります。これは、貝柱の外側にあるホタテのウロと呼ばれる黒い部分に、食中毒を引き起こす原因となる菌やウイルス・貝毒を含んでいることがあるからです。加工の際にウロの取り除かれた冷凍ホタテで食中毒を引き起こすケースは稀ですが、心配な人は生食は避けるようにしましょう。
(*ホタテの食べてはいけない部分について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
冷凍ホタテで食中毒になる主な原因は?下痢・嘔吐の症状に?
冷凍ホタテを食べて食中毒になるのは、どのような菌が原因なのでしょうか。下痢や嘔吐など感染すると起こる症状についても、詳しく解説するので参考にしてください。
①腸炎ビブリオ
腸炎ビブリオに感染すると、起こる症状は以下の通りです。
・腹痛
・下痢
・嘔吐
・発熱
腸炎ビブリオは海水や魚介類に生息する細菌で、繁殖が早く夏場に起こりやすい食中毒のひとつです。潜伏期間は8~12時間後で、発症すると激しい腹痛や下痢の症状が現れます。腹痛や下痢の症状は1~3日程度で回復しますが、高齢者や基礎疾患のある人は敗血症による低血圧や心電図異常などを引き起こすこともあります。
②ノロウィルス
ノロウイルスに感染すると、起こる症状は以下の通りです。
・嘔吐
・下痢
・頭痛
・筋肉痛
・発熱
ノロウイルスはカキやホタテの、ボイル等の加熱が不十分な二枚貝を主な感染源とする食中毒のひとつです。潜伏期間は24~48時間後で、激しい嘔吐・下痢を起こし、嘔吐物や便などから二次感染することもあります。ノロウイルスに感染すると2週間程度ウイルスが便に排泄されているため、症状が治まった後も注意しましょう。
冷凍ホタテの「貝毒」による食中毒の恐れはある?種類は?
冷凍ホタテを食べることで、貝毒による食中毒になる可能性はあるのでしょうか。ここではホタテの持つ貝毒の種類と感染した場合の症状について、詳しく解説するので参考にしてください。
①麻痺性貝毒
麻痺性貝毒に感染した場合の症状は以下の通りです。
・神経麻痺
・頭痛
・腹痛
ホタテなどの二枚貝に含まれる麻痺性貝毒は、ふぐの毒にも匹敵するほど強い毒素を持ちます。食後20分後くらいから頭痛や腹痛などの症状が現れ、全身の神経が麻痺していくことで呼吸器など生命維持に必要な筋肉も動かなくなり死に至るケースもあるほどです。
しかし、日本では貝毒の危険があるプランクトンが発見された時は二枚貝の捕獲を中止しています。また、安全検査に通った冷凍ホタテしか販売しかできないため、購入して食べるものに貝毒は含まれていません。
②下痢性貝毒
下痢性貝毒に感染した場合の症状は以下の通りです。
・下痢
・嘔吐
・腹痛
下痢性貝毒はホタテなどの二枚貝を食べてから、30分~4時間以内に下痢・嘔吐などの症状が現れます。発熱や、麻痺性貝毒のような死亡例はなく3日程度で回復するのが一般的です。下痢性貝毒も日本では検査によって管理されているため、市販されている冷凍ホタテを食べる際には心配ありません。
しかし、これらの貝毒は加熱済みでも死滅しないのが、腸炎ビブリオやノロウイルスなどの食中毒との大きな違いです。自分で収穫したものや知人からの頂き物など、検査を通していない二枚貝は危険なので食べないようにしましょう。