妊婦(妊娠中)はもつ鍋を食べていい?ビタミンA・トキソプラズマなど懸念点は?

もつ鍋を妊婦(妊娠中)は食べても大丈夫なのでしょうか?今回は、もつ鍋を妊婦が食べてもいいのかを、懸念点・危険性や食べる際の注意点とともに紹介します。もつ鍋を妊婦が食べてしまった場合の対処法やもつ鍋以外に気をつけるべき食べ物も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. もつ鍋を妊婦(妊娠中)は食べてもいいの?食事には不向き?
  2. もつ鍋は妊婦(妊娠中)は食べ方に気をつければ栄養豊富でおすすめ
  3. もつ鍋を妊婦が食べる際の懸念点は?
  4. ①トキソプラズマ菌による食中毒
  5. ②塩分が多くむくみやすい
  6. もつ鍋を妊婦が食べる場合の注意点は?食べ過ぎはビタミンAが危険?
  7. ①もつを食べる量は1日に190gまで
  8. ②正しい下処理をしよう
  9. ③しっかり火を通す
  10. もつ鍋を妊婦が食べ過ぎた場合の対処法は?
  11. 心配な場合は病院に行くのが安心
  12. もつ鍋以外に妊婦が気をつけるべき食べ物は?
  13. 妊婦はもつ鍋の食べ方に気をつけよう

もつ鍋を妊婦(妊娠中)は食べてもいいの?食事には不向き?

もつ鍋は牛や豚のもつ(ホルモン)と野菜を煮込んだ福岡県の郷土料理です。お酒の席や寒い冬に人気の鍋料理もつ鍋ですが、妊娠中に食べても影響はないのか解説します。

もつ鍋は妊婦(妊娠中)は食べ方に気をつければ栄養豊富でおすすめ

もつ鍋に含まれる栄養素は以下の通りです。

・ミネラル
・アミノ酸
・コラーゲン
・脂質
・ビタミン
・食物繊維
・タンパク質

もつにはミネラル、アミノ酸、コラーゲンが多く含まれ、これらの栄養素を同時に摂取することでコラーゲンの体への吸収が良くなります。コラーゲンには肌に潤いや弾力を与える美肌効果が、またスープに含まれる脂質は体内のエネルギー源生成だけでなく、ホルモンや細胞膜など体に重要な組織を形成してくれます。

さらにもつ鍋に入れる定番野菜のキャベツ、ニラには数種類のビタミンや食物繊維が、豆腐には植物性タンパク質が含まれており、鍋にすることで良質な栄養素を満遍なく取り入れることが出来るでしょう。(※1)

もつ鍋を妊婦が食べる際の懸念点は?

もつ鍋は数種類の野菜も一度にたくさん食べられ栄養バランスも良く、コラーゲン豊富で美肌になれるイメージですが、妊婦がもつ鍋を食べる際に与える影響はあるのでしょうか。ここではもつ鍋を食べた時に心配される点を説明します。

①トキソプラズマ菌による食中毒

トキソプラズマの食中毒が引き起こす、胎児や妊婦に与える影響は以下の通りです。

・風邪のような倦怠感、発熱、リンパの腫れ
・子宮収縮により胎児への酸素や栄養不良
・流産、死産のリスク
・胎児への先天性トキソプラズマ症発症のリスク

生肉にはトキソプラズマという寄生虫が潜んでいることがあり、加熱が不十分で生焼けだと妊婦への食中毒感染の恐れがあります。妊婦がトキソプラズマに感染すると子宮収縮することがあり、最悪の場合流産を引き起こします。さらに、胎児が先天性トキソプラズマ症を発症すると目や脳、肝機能に障害が出てくる可能性もあるので注意が必要です。(※2)

②塩分が多くむくみやすい

もつ鍋のスープはもつの臭みを取るために、醤油や塩など濃い味付けにしていることが多いです。もつ鍋の出汁から出た塩分を取り過ぎてしまうと、むくみの原因になるのでスープは飲み過ぎないようにしましょう。塩分だけでなく脂質も多く出るので過剰に食べると肥満の原因にもなります。(※3)

もつ鍋を妊婦が食べる場合の注意点は?食べ過ぎはビタミンAが危険?

もつ鍋には食中毒の危険性や脂質、塩分の過剰摂取の懸念点を説明しましたが、さらに妊婦がもつ鍋を食べる際の許容量と気をつけるべき調理方法を紹介します。

①もつを食べる量は1日に190gまで

もつの過剰摂取により妊婦や胎児に与える悪影響は以下の通りです。

・頭痛
・吐き気、下痢などの消化不良
・皮膚のはがれや脱毛
・胎児の奇形

もつにはビタミンAが含まれており、ビタミンAは目や皮膚、粘膜を保護します。ビタミンA不足により夜盲症、皮膚粘膜の乾燥などの欠乏症リスクがある一方で、ビタミンAを過剰に摂取すると頭痛や吐き気、皮膚や筋肉への健康障害が引き起こされます。また妊娠初期のリスクとして水頭症や口蓋裂など胎児への影響がある可能性があるため、適量を守りましょう。

さらに注意すべき点はホルモンには多くの脂質が含まれており、消化が悪く下痢などの消化不良を引き起こす点です。脂質については1日の許容摂取量50gに対し、ホルモン190gの計算になるので食べ過ぎないように意識しましょう。(※4)

②正しい下処理をしよう

もつの下処理方法は以下の通りです。

①ボウルにもつを入れ、ひとつまみの塩で揉み込む
②さっと水で洗い流す
③ボウルにもつを入れ、小麦粉で揉み込む
④しっかりと水で洗い流す
⑤もつを一口サイズに切る
⑥たっぷりの熱湯に酒、生姜、鷹の爪を入れ、もつを2分茹でる
⑦ざるにあげ、水気を切る

塩や小麦でしっかり揉み込み、匂いの原因となるぬめりを吸着してくれます。もつを一口サイズに切る際は、余分な脂分を削ぎ落とすことで食感が良くなるのでおすすめです。下茹で時に熱湯に酒、生姜、鷹の爪を入れると、もつの臭みを抑える効果があります。しっかり下処理を行うと臭みを抑えられるだけでなく、もつをより長く日持ちさせることが可能です。

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