蕎麦湯に栄養はある?ない?期待できる効能や噂話の真偽を徹底調査して紹介!
【管理栄養士監修】蕎麦湯に含まれる栄養素を知っていますか?蕎麦に付いてくることも多く、気になる方もいるのではないでしょうか。今回は、蕎麦湯のルチンに関する噂話の真偽と、栄養素や効果・効能について紹介します。蕎麦湯のおすすめの飲み方も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
①ビタミンB1
ビタミンB1は、水溶性のビタミンのひとつで糖質をエネルギーに変え、疲労回復や食欲不振を緩和する栄養素です。ビタミンB1は不足すると必要なエネルギーが作られず、疲れやすさを感じたり集中力が欠けるなどします。さらに、不足が深刻になると脚気になり健康被害が生じるのでしっかり摂りたいビタミンです。
ビタミンB1の吸収を促進するアリシンを含むネギを蕎麦の薬味として一緒に摂ると、より疲労回復効果などビタミンB1の効果を高めてくれるでしょう。
石川桃子
管理栄養士
特に暑い夏にはせいろそばを召し上がる方も多いと思います。夏バテ防止にもビタミンB1はとても重要な栄養素です。蕎麦湯は暑くて夏にはちょっと、、、と思う方も多いと思いますが、身体を元気にしてくれる栄養素が入っているため是非最後まで味わってみてください。
②ビタミンB2
ビタミンB2も水溶性のビタミンで、脂質をエネルギーに変えて代謝を助けるので、動脈硬化や老化の原因を防ぎ生活習慣病の予防する栄養素です。また、皮膚や粘膜など細胞の再生させ健やかに保つ働きや、赤血球をはじめ様々な抗体の生産など、美容と発育には欠かせない栄養素でもあります。
ビタミンB2が不足すると、肌荒れや口内炎、脱毛、眼睛疲労などが起こります。水に溶け出やすく煮汁ごと食べる料理に向いているビタミンなので、蕎麦湯はビタミンB2を余すことなく摂取できる食べ物と言えるでしょう。
③タンパク質
タンパク質は体や筋肉などを作る主な成分で、体の働きを維持する為のホルモンや食べ物を消化するのにも必要な三大栄養素のひとつです。また、蕎麦湯のタンパク質には、人体で作ることが不可能で食物から摂取する必要がある必須アミノ酸を含んでいます。
タンパク質のアミノ酸にはリジンが多く含まれているので、疲労回復や肝臓機能を高める働きなどが期待できます。また、蕎麦湯はタンパク質が含まれているので、ダイエットによるタンパク質不足にも効果的だと言われています。
蕎麦湯のおすすめの飲み方
栄養が豊富に溶け出た蕎麦湯は、どのような飲み方をすれば良いのでしょうか。蕎麦湯の栄養をしっかり摂取できる、おすすめの飲み方を紹介します。
①蕎麦が運ばれて食べる前に
蕎麦つゆと蕎麦猪口が分かれている場合は、蕎麦猪口の半分以下まで蕎麦つゆを入れ、薬味も一度に全部を入れず食後の蕎麦湯用に取り置く様にしましょう。食後に蕎麦湯を飲む時につゆの濃度を調整したり、薬味で味を変えるなどして変化を楽しむことができます。
②蕎麦を食べ終わったら
蕎麦を食べ終わった後の蕎麦猪口に、蕎麦湯を注いで飲み干すのが一般的に知られている飲み方です。蕎麦を食べる時につゆの量を残しておくと蕎麦湯の濃度を調整することができ、一口目は蕎麦湯を、二口目は好みの分量のつゆで割って楽しめます。
また、取り置いたネギやわさびなどの薬味を蕎麦湯に好みで足すと、薬味の香りでよりおいしく蕎麦湯を味わえるので試してみてください。
③蕎麦湯をそのまま飲む
蕎麦湯は、ビタミンB1やB2、必須アミノ酸を含んだ良質なタンパク質などの栄養素が溶け出ているので、そのまま飲むのも良いでしょう。美味しい蕎麦屋ほど蕎麦湯も美味しいので、食感や風味、蕎麦屋それぞれの個性を味わう事ができます。
蕎麦つゆを入れると飲みやすくはなりますが、塩分が高くなり高血圧など健康状態への影響も出てくるので飲みすぎには気をつけましょう。
蕎麦湯は健康的な食べ物
蕎麦湯は、ビタミンB1やB2、タンパク質の栄養素が溶け出た健康に良い食べ物ということが分かりました。そのまま蕎麦湯を味わうのも良いですし、蕎麦つゆや薬味などを入れて好みの味にして愉しむのも良いでしょう。塩分量に気を付けながら、蕎麦湯の栄養を摂取しましょう。