蕎麦湯に栄養はある?ない?期待できる効能や噂話の真偽を徹底調査して紹介!
【管理栄養士監修】蕎麦湯に含まれる栄養素を知っていますか?蕎麦に付いてくることも多く、気になる方もいるのではないでしょうか。今回は、蕎麦湯のルチンに関する噂話の真偽と、栄養素や効果・効能について紹介します。蕎麦湯のおすすめの飲み方も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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蕎麦湯はどんな食べ物?
蕎麦屋でざるそばや盛りそばなどを注文すると出される事も多い、蕎麦湯はいったいどのような食べ物なのでしょうか。蕎麦湯の作られ方や歴史について解説します。
蕎麦湯は蕎麦を茹でた時のお湯
蕎麦湯は蕎麦を茹でた時の白く濁った液体で、そば粉がお湯に溶け出ているのでとろみがあるのが特徴です。蕎麦を茹でているとお湯が濁り蕎麦がくっついたり風味が損なわれることがある為、途中でお湯を足す時に引き上げたお湯が蕎麦湯として湯桶などに出されます。
その為、お店が開店したばかりなど蕎麦を茹でる釜のお湯がまだ新しいうちだと、蕎麦の風味があまりない蕎麦湯である事もある様です。白湯のように薄い時もあるので、濃い蕎麦湯が好みなら開店直後は避けた方が良いかもしれません。
石川桃子
管理栄養士
お蕎麦屋さんでお酒を飲む方も多いのではないでしょうか?お蕎麦屋さんによっては、【蕎麦湯割り】といって焼酎を蕎麦湯で割って飲む飲み方もあります。お酒はお酒でも蕎麦湯で割ることによって蕎麦湯に含まれる栄養素が摂れるため、あったら一度飲んでみてください。
お湯に蕎麦粉を溶いたものも
蕎麦湯の成分が健康に良いと注目されており、最近では蕎麦の茹で汁に蕎麦粉を足して風味ととろみをつけて提供されるところもあります。また、蕎麦猪口などにお湯と蕎麦粉を溶いて蕎麦湯として出す蕎麦屋もある様です。
蕎麦湯はいつから飲まれているの?
蕎麦湯を飲む習慣ができたのは、江戸時代に現在の長野県である信州地方と言われています。江戸から来た住人が蕎麦を食べた後に、食後の消化を助ける為と蕎麦湯を出さたことがきっかけと言われています。また、それ以前では、江戸では消化に悪い蕎麦を食べた後には、食あたり防止に味噌汁が飲まれていたそうです。
信州地方から次第に蕎麦湯を飲む習慣が広がり、現在では消化を助ける働きとしてではなく、栄養価も高く健康に良い成分を豊富に含む飲み物として飲まれる事もあります。
蕎麦湯にはルチンは含まれてるの?ないの?
蕎麦に含まれるルチンは水に溶け出るので蕎麦湯を飲むと健康に良いと言う噂がありますが、本当にルチンは含まれているのでしょうか。ルチンの成分とともに、含まれているのか説明します。
蕎麦湯にルチンは含まれない
蕎麦には、ポリフェノールの一種で抗酸化作用や高血圧など健康に良いと言われるルチンが含まれています。このルチンは水溶性の性質を持たない天然のルチンで、水に溶け出ることはなく蕎麦湯にルチンは含まれていません。
ルチンには、水に溶ける水溶性のα-グリコシル-ルチンという人工のものがあり、食品添加物に使用されています。人工のルチンは蕎麦に含まれる天然のものとは違いますが、こちらが水に溶けることから蕎麦湯にルチンが含まれていると間違われる原因になったと考えられます。
(*そばの栄養価や効能について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)
蕎麦湯にある栄養素と効果・効能
ここからは、蕎麦湯に含まれる栄養素と、それらに期待できる効果・効能について紹介します。