大根の食物繊維量は?水溶性・不溶性別だと?効率的な食べ方も紹介!
大根の食物繊維量を知っていますか?水溶性・不溶性はそれぞれどのくらい含まれているのでしょうか?今回は、大根の<水溶性・不溶性>食物繊維量を、他の野菜と比較しつつ紹介します。大根の食物繊維の効果や、効果的な食べ方も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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大根の食物繊維の含有量は?多い?
煮物やサラダ、漬物など様々な料理に利用することのできる野菜の大根には栄養成分の食物繊維が含まれていますが、大根の食物繊維の含有量は多いのでしょうか。ここでは大根の食物繊維の含有量について、食物繊維を含んでいる他の様々な野菜と比較しながら紹介します。
大根の食物繊維(水溶性・不溶性)の含有量
100g当たり | 食物繊維 | 水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 |
大根(皮あり) | 1.4g | 0.5g | 0.9g |
大根(皮なし) | 1.3g | 0.5g | 0.8g |
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています。(※1)
大根100gあたりの食物繊維の含有量は、皮ありか皮なしかによって違います。皮ありの大根には、皮なしのものよりも0.1gくらい不溶性食物繊維が多く含まれています。また皮あり・皮なしともに水溶性食物繊維よりも不溶性食物繊維の方が0.3g~0.4g含有量が多いです。大根からより多く食物繊維を摂取したい場合は、皮ありの大根を食べるのがおすすめです。
大根に含まれる水溶性・不溶性食物繊維の違い
大根に含まれる水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違いは、以下の通りです。
【水溶性食物繊維】
・水に溶けやすい
・粘着性がある
・便を柔らかくする
【不溶性食物繊維】
・水に溶けにくい
・ボソボソとしている
・便の量を増やす
水溶性食物繊維は形状がネバネバ・サラサラで、水に溶けたものはドロドロのジェル状です。ジェル状の食物繊維は腸内に張り付いて、糖質やコレステロールなどの栄養素の吸収を遅くします。また水溶性食物繊維は、便を柔らかくすることによって腸内環境を整えます。
不溶性食物繊維の形状は、ボソボソとしているのが特徴です。不溶性食物繊維が腸内で水分を吸収して便の量を増やすことで、腸のぜん動運動が活発になって排便が促進されます。また不溶性食物繊維のはたらきには、腸内の毒素などを吸収して便と一緒に体外へ排出するというものもあります。
大根の食物繊維量を他の野菜と比較すると?
100gあたり | 食物繊維 |
大根 | 1.4g |
パセリ | 6.8g |
モロヘイヤ | 5.9g |
ごぼう | 5.7g |
えだまめ | 5g |
かぼちゃ | 2.8g |
ほうれんそう | 2.8g |
れんこん | 2g |
はくさい | 1.3g |
トマト | 1g |
様々な生野菜100gあたり食物繊維の含有量を比較すると、大根の食物繊維量に比べてハーブの一種であるパセリの含有量は非常に多くなっています。また葉物野菜のモロヘイヤや根菜のごぼう、枝豆の食物繊維の含有量も比較的豊富です。
生の大根の食物繊維量は他の野菜に比べて多い方ではありませんが、切干し大根にした場合の食物繊維の含有量は、生の大根の15倍くらいになります。またはくさいやトマトにも食物繊維が含まれていますが、他の野菜に比べて含有量は少なめとなっています。
大根の食物繊維の効果は?便秘に効く?
大根に含まれている食物繊維の健康効果はどのようなものなのか、便秘などに効き目があるのかも気になります。ここでは大根の食物繊維の健康効果について、便秘や生活習慣病など効果別にそれぞれ詳しく紹介するので、参考にしてください。
①便秘改善効果
大根に多く含まれている食物繊維には腸内環境を整えるはたらきがあるので、大根を食べることによって便秘改善の効果が期待できます。食物繊維の他にも、大根には水分や食べ物の消化を促進する消化酵素、腸内の善玉菌を増やすビタミンCも含まれています。これらの栄養素のはたらきによって、便通の改善が期待できるでしょう。
②血糖値の上昇を抑える効果
大根に含まれる食物繊維には、腸内をゆっくりと移動して栄養の消化や吸収を緩やかにするはたらきがあるため、大根を食べることで食後の血糖値の急上昇の抑制が期待できます。大根を切干し大根にすると栄養がさらに増加するので、糖尿病の予防などで血糖値の上昇を抑えたい場合は、切干し大根を食べるのがおすすめです。
③生活習慣病の予防・改善効果
大根の食物繊維のはたらきで、生活習慣病の予防・改善効果が期待できます。大根に含まれる食物繊維には、脂質や糖、ナトリウムなどを吸着して体外に排出するというはたらきがあります。大根を食べて食物繊維を摂取することで、栄養の摂り過ぎによる肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病の予防・改善効果を期待することが可能です。
ナトリウムを体外に排出しやすくするカリウムも豊富に含む野菜の大根は、生活習慣病の予防・改善に加えてむくみ解消の効果も期待できます。また大根には消化酵素も豊富に含まれており、消化酵素のアミラーゼにはでんぷんを分解するはたらきがあります。大根を食べてアミラーゼを摂取することによって、炭水化物の食べ過ぎなどによる肥満の予防が可能です。
大根の1日の適量は?食べ過ぎは体に悪い?
大根は1日にどのくらい食べるのが適量なのでしょうか。また大根の食べ過ぎは体の健康のために良くないのかも気になります。ここでは、大根の1日の適量や食べ過ぎた場合のデメリットについて紹介します。
大根は1日1本の3分の1程度にしよう
大根を食べる1日の適量は、大根1本の3分の1くらいが目安といわれています。一般的な大きさの大根では6~8cmくらいで、300gくらいの重さが適量です。大根おろしなどにして生食で大根を食べる場合には、小盛り程度の量が適正な量といわれています。
大根を食べ過ぎるデメリット
大根を食べ過ぎた場合のデメリットは、以下の通りです。
・下痢
・胃痛
・おならが臭くなる
大根の食べ過ぎは食物繊維の摂り過ぎになり、軟便や下痢など健康上の問題が起こる可能性があります。大根はガスを発生させやすい野菜でもあるので、食べ過ぎて食物繊維と消化酵素の影響を受けるとおならが臭くなることもあります。
大根おろしを食べ過ぎると胃酸が過剰に出て胃痛になってしまう場合もあり、注意が必要です。また生の大根を食べ過ぎることで体を冷やす場合もあるので、大根を食べるときには健康のために適量を守って食べるようにすることをおすすめします。
(*大根の食べ過ぎについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
大根の食物繊維を強化する効果的な食べ方は?
大根の食物繊維の効果を強化するには、大根をどのように食べると良いのでしょうか。大根の食物繊維を強化する効果的な食べ方について、以下で詳しく紹介します。
①皮をなるべく残す
大根の皮の部分には食物繊維やビタミンCなどの栄養成分が豊富に含まれているので、大根から栄養を効率的に摂りたい場合は皮を剥かずに調理しましょう。煮物の場合は皮を剥いた方が味が良く染み込みますが、剥いた皮も干して切干し大根にしたりきんぴらにしたりして活用することで、大根の栄養を無駄なく摂取することができます。
②梅と一緒に食べる
大根の食物繊維による健康効果をより強化するには、大根と梅を一緒に食べるという方法もあります。梅干しにもクエン酸やカテキン酸、植物性乳酸菌など便秘解消に有効な栄養成分が含まれています。大根の煮汁に梅干しを加えたものを食ベる梅流しは、便秘の解消が期待できる食事療法です。
梅流しは空腹時に行うのがポイントで、夕食代わりに梅流しを食べたり夕食を抜いた翌朝を梅流しにしたりするのがおすすめです。梅流しを食べることによって排便が促されるので、梅流しを行うのは外出の予定がない日をおすすめします。また梅流しを行ってもなかなか便意を催さない場合は、散歩やストレッチなどの軽い運動をして、腸を刺激してみましょう。
大根から食物繊維を摂取するおすすめレシピ3選!
ここからは、大根から食物繊維を効率的に摂取できるおすすめのレシピを紹介します。ごはんに良く合うおかずや簡単に作れて栄養満点の味噌汁も紹介するので、参考にしてみてください。
①皮つき大根のステーキ
固いと思われがちな大根の皮も一緒に美味しく食べられる、皮つきの大根を使ったステーキのレシピです。にんにくが効いていて美味しいと評判の大根ステーキは、ご飯のおかずにもおつまみにも重宝します。
②大根の梅煮
デトックス効果抜群の梅流しのレシピで、出汁で具材を煮込むだけで簡単に完成します。ほんのりと酸味が効いてさっぱりとした味わいの煮物は、出汁と梅の旨味が大根にしっかり染みていて美味しいと評判です。
③大根と里芋の味噌汁
大根と里芋から食物繊維やカリウムなどの栄養がたっぷりと摂取できる味噌汁は、体も温まって美味しいと人気です。大根と里芋の食感が柔らかくて食べやすく、子どもにも好まれる優しい味わいの味噌汁です。
大根の食物繊維を効果的に摂取しよう!
幅広い料理に活用できる大根には栄養成分の食物繊維が豊富に含まれており、大根を食べて食物繊維を摂取することで、便秘解消など様々な健康効果が期待できます。大根を食べるときには健康のために1日の適正量を目安にして、食べ過ぎに気をつけるようにするのも大切です。紹介したおすすめのレシピも参考に、大根の食物繊維を効果的に摂取してみてください。