れんこんのカロリー・糖質量は?栄養素やダイエット向きの調理・食べ方も紹介!
【管理栄養士監修】れんこんのカロリー・糖質量を知っていますか?今回は、れんこん(100g/1節)のカロリー・糖質量を他の根菜類・芋類と比較しながら紹介します。〈天ぷら〉〈きんぴら〉などれんこん料理のカロリー・糖質も紹介するので、参考にしてみてください。
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れんこんのカロリー・糖質量は?
れんこんは古くから食されてきて縁起のよい野菜とも言われますが、カロリーや糖質はどのくらい含まれているのでしょう。ダイエット食材とされるのをたまに見かけますが、ほかの根菜類との違いはあるのか比べてみました。
れんこん(100g)のカロリー・糖質量
エネルギー | 66kcal |
---|---|
糖質 | 13.5g |
タンパク質 | 1.9g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 15.5g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
れんこん(1節)のカロリー・糖質量
エネルギー | 83.8kcal |
---|---|
糖質 | 17.1g |
タンパク質 | 2.4g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 19.7g |
れんこんのカロリー・糖質量を他の野菜と比較
野菜 | カロリー | 糖質 |
ごぼう | 65kcal | 9.7g |
だいこん | 18kcal | 2.7g |
にんじん | 39kcal | 6.5g |
じゃがいも | 76kcal | 16.3g |
さつまいも | 140kcal | 30.3g |
さといも | 58kcal | 10.8g |
れんこん | 66kcal | 13.5g |
ダイエットに使えそうなれんこんのカロリーは66kcalで、ごぼうが一番近く、水分の多い根菜類よりは高く、でんぷん質の多いイモ類よりは低くなります。糖質は13.5gで6種類の野菜の中では、さつまいもに次ぐ量になります。カロリーや糖質に関してはあまりダイエットには向かないようです。
熊橋麻実
管理栄養士
糖質とは、炭水化物から食物繊維を引いたものです。糖質は私たちのエネルギー源として最も重要な栄養素です。しかし、余った糖質は脂肪として蓄えられるので、ダイエットの時は摂り過ぎに注意が必要です。
れんこんの栄養素と効能は?
エネルギー量の多いれんこんですが、他の栄養素はなにが含まれているのでしょう。れんこんに含まれる代表的な栄養と効能についてお伝えします。
①ビタミンC
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
48mg | 100mg | 48% |
ビタミンCは体内で作ることができないので食品から取り込まなければなりませんが、れんこんには48㎎のビタミンCがあり、1日の摂取量の約半分にもなります。通常、ビタミンCは水溶性で、加熱すると破壊されてしまいますが、レンコンの場合、ビタミンCがでんぷん質に守られているため加熱調理にも向いています。
ビタミンCはコラーゲンの生成に必要で、髪や爪、皮膚や腱や血管など肉体の構成に不可欠です。抗酸化作用やストレスへの抵抗を高める働きもあり、生活習慣病の予防、老化防止や美肌効果もあります。(※2)
②タンニン
タンニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用が高く、抗炎症、殺菌作用や止血作用もあるとされ、胃潰瘍や十二指腸潰瘍への効果が期待されています。アレルギー物質に反応する抗体の抑制作用があるため花粉症などにも良いとされます。
タンニンは熱に強いので加熱料理には向いていますが、鉄分の吸収を阻害する欠点があります。ただ、鉄分には非ヘム鉄とヘム鉄の2種類があり、動物性食品のヘム鉄の場合は、タンニンに吸収を邪魔されにくいため問題ありません。そのため、ヘム鉄が多く含まれる赤身肉・赤身魚・レバーなどであれば食べ合わせを気にする必要はないでしょう。(※3)
③カリウム
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
440mg | 2500mg | 18% |
れんこんのカリウムは440㎎ですが、これはトマトの倍以上の量です。カリウムは身体の中の余分な水分や塩分、老廃物などの排出を促進します。神経の興奮や筋肉の収縮にも関係し、体液のpHバランスを保つ役割も果たし腎臓でナトリウムの吸収を調整します。
不足すると体液の新陳代謝が衰えるので、むくみやすくなり、脱力感、食欲不振、ひどくなると筋無力症や不整脈の症状が見られる場合もあります。反対に過剰摂取をすると、腎機能が低下し、尿の排泄が困難な場合は高カリウム血症が発生する場合があります。加熱すると働きが弱まります。(※4)
熊橋麻実
管理栄養士
その他、食物繊維も豊富で、特に不溶性食物繊維を多く含みます。不溶性食物繊維は排便の量や回数を増やしてくれます。大腸がん予防にも有効です。
(*れんこんの栄養素・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
れんこんの料理別のカロリー・糖質量の変化
料理名 | カロリー | 糖質 |
れんこんの天ぷら | 170kcal | 20.9g |
きんぴられんこん | 145kcal | 17.5g |
れんこんチップス | 160kcal | 13.5g |
れんこんの煮物 | 79kcal | 13.1g |
れんこんの調理方法はレパートリーも広く、いろいろな食べ方をされていますが、代表的な料理のカロリーと糖質量を見てみましょう。カロリーや糖質の表記は材料100gあたりのものです。
①れんこんの天ぷら
天ぷらにすると衣によって栄養分の流出をある程度防ぐことができます。ただし、その衣が油を吸ってしまうのでカロリーも脂質も上がってしまいます。その点を気にする場合は、衣をうすくするか、天つゆにくぐらせることで油分を少しは抜くことができます。
②きんぴられんこん
きんぴらは天ぷらの衣が無いので、同じ油料理でもカロリーも糖質も抑えられ、れんこんに多いビタミンCなど水溶性の栄養をのがさず食べられます。
③れんこんチップス
れんこんチップスはあぶら料理の中では糖質が低く煮物と同じくらいでカロリーは天ぷらの次に多くなりますが、栄養は油で閉じ込められます。見た目が軽そうなので、食べ過ぎないよう注意しましょう。
④れんこんの煮物
れんこんを煮物にする場合、組み合わせる野菜によってはカロリーや糖質は下がります。カロリーの低いコンニャクやれんこんに含まれない栄養素を持つ野菜と組み合わせるとバランスが良くなりますが、水溶性の栄養は出てしまします。
れんこんは食べ方に注意しよう
れんこんはカロリーが高いので、ダイエット向きの野菜ではありませんが、ビタミンCの多さは美容や健康維持に貢献します。油を使う調理は栄養を失わずに摂れますが、カロリーも上がるので注意しましょう。