柿の食べ過ぎで胃石ができる病気に?便秘にも?症状例や1日何個までかも紹介!
【管理栄養士監修】柿を食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?意識せずに食べ過ぎている人もいそうです。今回は、柿の食べ過ぎによる症状や、体への悪影響に加えて、1日の適量や何個から食べ過ぎなのかを紹介します。柿は食べ過ぎると太るのかも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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柿を食べ過ぎるとどうなる?病気になるの?
秋に旬を迎える柿は栄養が豊富なので、一度にたくさん食べる人も珍しくないようです。しかし近年は柿を食べ過ぎることで、病気になるケースが報告されています。ここでは、柿を食べ過ぎると胃石ができる病気の関係性について説明します。
柿は食べ過ぎると柿胃石になる
柿を食べ過ぎることで、柿胃石という病気を発症するケースが報告されています。胃石とは、食べ物が上手に消化されず、胃の中に塊となって残る病気です。タンニンが胃酸によって変性し、それが胃の中にあるタンパク質と結合することが理由と考えられていますが、メカニズムの詳細は明らかになっていません。
柿胃石の場合はシブオールが胃酸と混ざって変性した後、柿に含まれている食物繊維を固まらせてしまうと考えられています。さらに柿胃石は一般的な胃石より硬いという特徴を持ち、内視鏡手術では粉砕できずに開腹手術になるケースもみられます。(※1)
柿胃石になると嘔吐・胃痛に加えて腸閉塞になることもある
柿を食べ過ぎて柿胃石になるとまず、嘔吐や胃痛の症状が見られます。また病状が悪化することで、柿胃石から腸閉塞になるケースも報告されています。これは柿胃石の一部が腸に入り込むことで、詰まらせていることが原因です。腸閉塞は症状によっては手術が必要になるので、軽視できない病気といえます。
柿の食べ過ぎによる他の症状・悪影響は?
1日に柿を食べ過ぎると、胃痛や嘔吐以外にも様々な症状が引き起こされることがわかっています。ここでは、柿の食べ過ぎによる他の症状と悪影響について説明します。
①便秘になる
柿に含まれるタンニンには便を固める働きがあることから、1日で食べ過ぎると便秘の原因となります。柿の中でも渋柿に多くタンニンが含まれているので、注意が必要です。もともと便秘気味の人が柿を食べ過ぎると、症状がより悪化しやすいので注意が必要です。(※2)
竹本友里恵
管理栄養士
柿に含まれるタンニンは整腸作用があり、腸の蠕動運動を緩やかにするので下痢の人にはオススメです。食物繊維のペクチンは水溶性なので、便秘の時は水分のなくなった便を柔らかくして排便を促し、下痢の時はゼリー状の膜になって腸壁を守ります。渋い柿ほどタンニンの含有量が多いので、胃腸が弱い人は空腹時の摂取を控えましょう。
②腹痛や下痢になる
柿にはタンニンとペクチンという成分が含まれていますが、1日の摂取量を超えることで腹痛や下痢を引き起こすこともあります。柿を食べ過ぎてタンニンを過剰摂取すると、腸内に膜が張られて動きにくくなり腹痛が起こります。一方のペクチンは水溶性食物繊維なので、過剰摂取すると下痢が起こるのです。(※3)
③尿意が増し体を冷やす
柿にはカリウムも含まれており、余分なナトリウムを排出してくれる働きを担います。その際に尿として排出されるので、柿を食べ過ぎると頻尿になるのです。柿が旬を迎える秋には気温も下がっているため、頻尿が体を冷やすことにもつながります。(※4)
④貧血になる
柿に含まれるタンニンには、鉄分と結びつくという特性があります。柿を食べ過ぎて体内にタンニンが増えることで、血中の酸素を運ぶ鉄分量が減り、貧血になる人もいるようです。貧血によって血流が悪くなると、体が冷えるというデメリットもあります。貧血気味の人は特に、柿を食べ過ぎないようにしましょう。
竹本友里恵
管理栄養士
柿は1個で1日に必要なビタミンCの量を摂取する事ができます。また、βカロテンは強い抗酸化作用を持つ成分で、シワやたるみなど美肌対策や疲労回復をさが期待できます。特に干し柿は生柿の約2倍のβカロテンを含んでいるので、効率よく摂取する事ができます。