メロンの栄養素と効能は?成分を生かす食べ方や妊婦に危険か否か解説!

【管理栄養士監修】メロンに含まれる栄養素を知っていますか?甘くて美味しく、贈り物にも使われています。今回は、メロンの栄養成分・効能に加え、栄養素を生かす食べ方を紹介します。妊婦がメロンの摂取を注意すべきか否かも紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 伊藤祥子
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管理栄養士乳幼児食指導士。一児の母。病院勤務を経てフリーランスになりました。 育児に奮闘しながらも『料理をもっと好きになる』をテーマに、健康で幸せな「おうちごはん...
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管理栄養士乳幼児食指導士。一児の母。病院勤務を経てフリーランスになりました。 育児に奮闘しながらも『料理をもっと好きになる』をテーマに、健康で幸せな「おうちごはん」を広めるべく、栄養学も学べる料理教室を開催。料理を好きに、心と体が元気になれる情報を分かりやすくお伝えしていきます。

目次

  1. メロンはどんな野菜?
  2. メロンの旬
  3. メロンのカロリー・糖質は多くて太る?
  4. メロンの栄養成分と効能【種類別】
  5. ①カリウム|むくみ解消など
  6. ②βカロテン|美肌効果など
  7. メロンの栄養に妊婦は要注意と言われる理由は?
  8. ①体を冷やす恐れがある
  9. ②残留農薬や寄生虫・菌の恐れ
  10. ③ククミシン
  11. メロンの栄養価を生かす食べ方は?
  12. 生ハムメロンで食べる
  13. 食べ過ぎない
  14. わたも食べる
  15. メロンの選び方のポイントも紹介
  16. ネット系メロンの選び方
  17. ノーネット系メロンの選び方
  18. メロンは栄養豊富な野菜

メロンはどんな野菜?

甘くてみずみずしいメロンですが、どのような野菜でしょうか。カロリーや糖質とともに紹介します。

メロンの旬

メロンは5月から7月が旬になります。暖かいところでは4月ごろから収穫が始まります。しかし、温室栽培のメロンの場合は旬はありません。日本では茨城県や北海道、熊本県が多く栽培していますが、輸入も多く、6割以上がメキシコからの輸入です。

(*メロンの旬について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)

メロンの旬の時期を種類別に!選び方のポイントや食べ頃の見極め方も紹介!

メロンのカロリー・糖質は多くて太る?

旬のメロンはとても甘いですが、カロリーや糖質はどうでしょうか。100gあたり以下のようになります。

カロリー42kcal
糖質量9.8g

こうして見るとカロリーも糖質も高カロリーということもなく、比較的ヘルシーな食べ物のようです。100gの大きさは、だいたいメロン1/8個分ほどです。

※1日の摂取量は成人男性の目安です

※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)

伊藤祥子

管理栄養士

実はメロンはリンゴや桃のように木にはならない為、「野菜」に分類されます。これはスイカやイチゴも同様です。

メロンの栄養成分と効能【種類別】

種類 カロリー 水分 タンパク質 糖質 食物繊維 脂質
赤肉 42kcal 87% 1.0g 9.8g 0.5g 0.1g
緑肉 42kcal 87% 1.0g 9.8g 0.5g 0.1g
温室 42kcal 87% 1.1g 9.8g 0.5g 0.1g

※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています

メロンの栄養成分と効能はどのようなものでしょうか。メロンと言っても赤肉、緑肉、温室栽培と種類があるのでそれぞれ見ていきましょう。

①カリウム|むくみ解消など

種類 含有量(100g) 1日の必要な摂取量 1日の摂取量に占める割合
赤肉 350mg 2500mg 14%
緑肉 350mg 2500mg 14%
温室 340mg 2500mg 14%

メロンを食べた後にトイレが近くなることがありますが、これはメロンに含まれる水分だけではなく、カリウムが含まれているからです。カリウムはナトリウムを体内に吸収されるのを調整し、尿と一緒に排出させる効果があります。むくみの解消に役立ちますから、悩んでいるなら食べてみましょう。(※2)

②βカロテン|美肌効果など

種類 含有量(100g) 1日の必要な摂取量 1日の摂取量に占める割合
赤肉 3600μg 900μg 400%
緑肉 140μg 900μg 16%
温室 33μg 900μg 4%

βカロテンは体内に入るとビタミンAに変換され、肌や目などの粘膜を健康にする効能があります。βカロテンが含まれることから、抗酸化作用がありその結果、動脈硬化や心筋梗塞からも守ってくれるなど、嬉しい効果がたくさんあります。また、美肌効果などにも一役買ってくれます。赤肉のメロンに豊富に含まれていますから、気になるなら赤肉のメロンを選びましょう。(※3)

メロンの栄養に妊婦は要注意と言われる理由は?

メロンを妊婦が食べるのは注意した方が良いと言われるのはなぜでしょうか。結論としては、妊婦がメロンを食べるのにデメリットはありません。健康に良いと言われる成分が入っていながら控えた方が良いと言われる理由は以下のような理由があります。

①体を冷やす恐れがある

食べ物には体を温めるものと冷やすものがありますが、メロンは体を冷やす食べ物とされています。カリウムが含まれ、水分が多いので尿と一緒に熱も排出してしまいます。暑い季節に食べると爽快感がありますが、体を冷やしてはいけない妊婦なら注意が必要です。

伊藤祥子

管理栄養士

メロンの他にもナスやスイカなどの夏野菜にはカリウムが豊富に含まれています。ほてった体を冷やしてくれるので、夏の食材としてはピッタリです。

②残留農薬や寄生虫・菌の恐れ

メロンには残留農薬やトキソプラズマなどの寄生虫、リステリア菌などの菌が付着している恐れがあり、そのまま食べると母体だけではなく胎児にも影響があることもあります。しかし、しっかり洗うことで落ちる様なので、あまり心配はいりません。

③ククミシン

メロンを食べるとアレルギーがあるわけでもないのに舌やのどがピリピリすることがあります。これはククミシンと言うたんぱく質分解物質で、メロンが害虫などから身を守る成分です。アンデスメロンや夕張メロンなどの西洋メロンは含んでいますが、ニューメロンやマクワウリなどの東洋系メロンはククミシンが含まれていないと言われています。

洗えば問題ありませんが、気になるのなら東洋系のメロンを選んで購入しましょう。ククミシンが含まれるメロンを妊娠中に食べても実害はありません。

メロンの栄養価を生かす食べ方は?

そのまま食べても美味しいメロンですが、栄養価を活かす食べ方もしてみましょう。また、注意点もありますから、チェックしてください。

生ハムメロンで食べる

メロンの栄養価を生かすには生ハムメロンがおすすめです。豚肉に含まれるビタミンB1はβカロテンと合わさると夏バテを防止する効果があります。また、メロンにはカリウムを含むことから、生ハムの塩分を外に排出させる働きもあります。ククミシンもタンパク質を分解することから、生ハムを柔らかくして消化しやすくしてくれます。

食べ過ぎない

甘くて美味しいメロンですが、食べ過ぎは禁物です。体を冷やすことから下痢を起こすこともあります。ククミシンも含まれていることから、ひどい時にはアレルギー症状を起こすこともありますから注意しましょう。食べすぎたと思ったら口をゆすぐなどをすれば問題ありませんが、適切な量を食べましょう。適量は100gほどと言われています。

わたも食べる

メロンのわたは取り除くものだと思いがちですが、わたにはカリウムやビタミンC、βカロテンなどの栄養を豊富に含んでいます。種が多く、食感も独特なので少し食べにくいですが、他の食材と混ぜると余すことなく食べられます。

メロンの選び方のポイントも紹介

メロンと言ってもさまざまな種類がありますが、お店で購入するときはそれぞれどこに注目して購入すればよいでしょうか。網目のあるネット系メロンと、網目のないノーネットメロンのそれぞれの選び方を紹介します。

ネット系メロンの選び方

マスクメロンなどの網目の入ったネット系メロンは以下の部分を見て選びます。

・形がきれい
・網目がしっかり盛り上がっている
・網目がまんべんなく入っている
・重量がある
・香りが甘く強い
・皮にハリがあるが、下部は柔らかく弾力がある。



球体であるメロンはうまく管理しないと形が悪くなります。綺麗な形をしたものを選びましょう。また、お尻が飛び出ているものは避けて選びましょう。

ノーネット系メロンの選び方

ネットのないノーネットメロンは以下を見ます。

・形がきれい
・黒い斑点や筋がない
・重量がある
・香りが甘く強い
・皮にハリがあるが、下部は柔らかく弾力がある


ネット系メロンと共通したものが多いです。色が均一ではなかったり、変色したものは避けましょう。

メロンは栄養豊富な野菜

初夏に爽やかな甘さで楽しむメロンは体を冷やし、ビタミンなどの栄養が豊富に含まれた野菜です。美味しいメロンを出来るだけ上手に選んで、次第に暑くなる夏を楽しみたいものです。

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