舞茸の栄養素と効能は?ダイエット・美容に効果あり?調理法・レシピのおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】舞茸に含まれる栄養素を知っていますか?今回は、舞茸の栄養成分・効能やダイエット効果に加え、栄養素を逃さない調理法・食べ方を紹介します。健康や美容効果が期待できる舞茸の栄養が取れるレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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舞茸はどんな食材?
舞茸は天ぷらや炒め物などに使用される身近な食材ですが、詳細を知っている人は多く無いでしょう。まずは舞茸の旬やカロリー、上手な選び方など基本情報を紹介するので、チェックしてみてください。
舞茸の旬
舞茸は通年スーパーなどで購入できますが、天然ものの旬は9~10月頃の秋となっています。しかし、流通している舞茸の多くは栽培ものであり、実質舞茸の旬は無いと考える人もいる様です。
舞茸のカロリー・糖質量
舞茸100g当たりのカロリー、糖質量を見てみましょう。
カロリー | 15kcal |
---|---|
糖質量 | 0.9g |
上記を見ると分かる様に、舞茸はとても低カロリーな食品となっています。糖質量も高くはなく、ダイエット時など食事内容に気を遣う時でも、取り入れやすい食材と言えそうです。
新鮮な舞茸の選び方
スーパーなどで購入する際チェックしたい、新鮮な舞茸のポイントを紹介します。
・かさの部分がしっかりして厚いもの
・色に光沢があるもの
・水分が無いもの
・軸に弾力があるもの
一般的に水分を多く含んでいるものは新鮮な証ですが、舞茸の場合は水分を含むのは時間がたって古くなっている証拠です。しっかり乾燥していて、色に光沢がある物などを選びましょう。
舞茸の栄養成分と効能
カロリー | 15kcal |
---|---|
水分 | 92.7g |
タンパク質 | 2g |
糖質 | 0.9g |
食物繊維 | 3.5g |
脂質 | 0.5g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
上記は、舞茸100g当たりに含まれるカロリー・糖質量を記載した物です。続けて、舞茸に含まれる栄養素やそれらに期待できる美容や健康への効能について見ていきましょう。
①カリウム
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
230mg | 2500mg | 9% |
カリウムには体内のナトリウム量を調節する働きがあるので、塩分が高い食事を好む方には特におすすめしたい成分です。また、むくみはナトリウムの摂り過ぎにより浸透圧の関係で余分な水分を蓄えてしまう事でも起こります。カリウムによってナトリウムのが調節されれば、余計な水分も排出されるのでむくみ解消・予防効果が期待出来るでしょう。(※2)
②食物繊維
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
3.5g | 20g | 18% |
舞茸には多くの食物繊維が含まれていますが、その多くは不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維には腸内を刺激して便秘を解消しやすくするのにくわえ、免疫力を上げるβ-グルカンが多く含まれることから、生活習慣病の予防にも効果的だとされています。(※3)
③ナイアシン
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
5.4mg | 15mg | 36% |
ナイアシンはニコチン酸とニコチン酸アミドの総称の事で、水溶性ビタミンの一種です。体内に摂取された後は補酵素として働き、脂質やタンパク質の代謝などにかかわる働きを持っているので、ダイエット中の方にも役立つ成分です。ほかにも、DNAの修復や脂肪酸の合成など様々な効能があります。(※4)
いしいひとみ
管理栄養士
舞茸に含まれるナイアシンには、アルコール代謝をサポートする効果もあると言われていますので、飲み過ぎた次の日は舞茸のお味噌汁を飲むとよいでしょう⭐︎!
④エルゴステロール
舞茸を始めとして、きのこ類にはエルゴステロールという成分が含まれています。このエルゴステロールは体内に摂取されるとビタミンDになるといった特徴があり、カルシウムの吸収を促進してくれるので歯や骨の健康に役立つとされています。
⑤MX‐フラクション
MD-フラクションは、多くの食品の中で舞茸だけが持つとされる栄養素です。MD-フラクションにはブドウ糖の生成を抑えたりインシュリンの感受性を高めることによる血糖値の上昇を抑える効果や、コレステロールの体外への排出を促す効果などが期待されています。
⑥エンドペプチダーゼ
舞茸にはエンドペプチダーゼという成分が含まれており、このエンドペプチダーゼはたんぱく質を分解する効果が高いといわれています。酵素によって分解されたタンパク質は血圧上昇を抑制してくれる働きを持つことが分かっているそうで、健康効果が期待出来るでしょう。
いしいひとみ
管理栄養士
エンドペプチダーゼは、たんぱく質をやわらかくする作用があると言われているので、小房に分けた舞茸をお肉やお魚と一緒に煮たり、ホイル焼きなどにすると柔らかく仕上がるのでおすすめです⸜( ´ ꒳ ` )⸝
⑦ミネラル
舞茸には、鉄分などのミネラル分もたっぷり含まれています。鉄分は不足すると貧血を起こしやすくなるので、不足気味の方は舞茸を普段の食事に取り入れると良いでしょう。鉄分はビタミンCと一緒に摂取することで吸収効率が上がるので、レモンなどと一緒に調理するのがおすすめです。
⑧キノコキトサン
舞茸に含まれるキノコキトサンには体内に脂肪を付きにくくする効果があり、中性脂肪を減らすとも言われているのでダイエット時には特に嬉しい成分です。変色しがちな方や、油っこい食事が好きな方には特におすすめです。
⑨ビタミンB群
舞茸にはビタミンB1やB2、Dなどが含まれています。ビタミンB群といってもそれぞれ働きは異なっており、ビタミンB1には糖質をエネルギーに変える働きや疲労回復効果、B2は老化や動脈硬化を抑えたり肌荒れなどを防止する美容効果があります。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進するため、歯や骨を丈夫にする効能があり、これらビタミンのおかげで、健康、美容両面で嬉しい効果が期待できます。
舞茸の栄養成分を逃さない調理法は?加熱NG?
舞茸の栄養成分を逃がさず食べるには、どういった調理法が良いのでしょうか?
①加熱調理は短時間にする
舞茸に熱を加えすぎると、含まれている糖やタンパク質が炭化して旨味成分が減ってしまいます。強い火で長時間加熱するのは避けた方が良いでしょう。また、舞茸に含まれるうまみ成分のグアニル酸は70℃以下の加熱で増えるとされています。舞茸の加熱は時間、温度にも気を配りましょう。
②汁物・スープで煮汁まで食べる
舞茸にはカリウムやビタミンB群、MXフラクションなど様々な健康成分が含まれていますが、これらの成分は水溶性なので調理法に気を付けましょう。汁ごと食べる味噌汁などスープ類であれば水溶性の栄養素もしっかり摂取できます。煮物などの場合も、煮汁まで飲めば栄養満点です。
いしいひとみ
管理栄養士
またきのこ類を冷凍するとよいって聞いたことありませんか?(^^) これは冷凍することで細胞が破壊され、旨味成分のグアニル酸を生み出すヌクレアーゼという酵素が働きやすくなり、旨みが増すと言われているからなんです!
舞茸を食べる際の注意点は?
様々な栄養素が含まれる舞茸ですが、食べる時に注意点などは無いのでしょうか?
食べすぎない
舞茸には食物繊維が含まれていて便秘解消に効果が期待できますが、まいたけをたべすぎることで下痢になる恐れがあるので注意しましょう。一日の舞茸の摂取量の目安は30~50gほどと言われているので、この量を守れば副作用の心配はほとんど無いでしょう。
(*舞茸の食べ過ぎについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
舞茸の栄養がとれるレシピのおすすめ
続いて、舞茸の栄養をしっかり摂れるおすすめレシピを紹介します。
①舞茸のスープ
沸騰してから舞茸を加えているので、比較的舞茸の加熱時間が少なく、栄養素もしっかり摂る事が出来るでしょう。簡単にできるヘルシーメニューなので、ダイエット時の朝食メニューとしてもおすすめです。
②具沢山のお味噌汁
汁ごと楽しめる味噌汁なら、舞茸に含まれる水溶性の栄養素もしっかり摂取できます。リンゴ酢やおろし玉ねぎを使用した少し変わったレシピなので、ぜひ一度試してみてください。
③舞茸のおつまみ
舞茸を使用して簡単にもう一品作りたい時や、おつまみメニューをさっと作りたい時におすすめしたいレシピです。にんにくはチューブタイプのものを使用しているので、すりおろす手間も無く時短にもなります。加熱は弱火で行い、栄養素が逃げないようにしましょう。
④舞茸とレンコンのきんぴら
きんぴらというとごぼうやレンコンのイメージが強いですが、舞茸を使用しても美味しく作る事ができます。甘辛味でご飯も進みますし、おつまみとしてもピッタリです。
⑤具沢山のトムヤムクン
トムヤムクンは辛味と酸味のマッチングが魅力的な料理で、日本でも人気が高い一品です。トムヤムクンなら汁ごと頂けば栄養素もしっかり摂れるので舞茸の活用法としてもぜひおすすめしたいレシピです。
舞茸は栄養豊富な食材
舞茸には食物繊維やミネラルなどに加えて、舞茸にしか存在しないMX‐フラクションなどさまざまな栄養素が含まれており、健康効果や美容効果が期待できます。加熱時間を短くしたり汁ごと頂ける料理に活用する事で英よそもしっかり摂取できるので、毎日の食事に舞茸を活かしてみて下さい。