いちごの食べ過ぎはNG?致死量は?腹痛・下痢の危険や1日の適量など解説!
【管理栄養士監修】いちごを食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?今回は、いちごの食べ過ぎによる〈腹痛・下痢・アレルギー〉など症状や、大人や子供の1日あたりの適量も紹介します。いちごを適量食べた時の効果・効能も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
いちごは食べ過ぎると下痢や肌荒れなど不快な症状が出ますが、本来は体によい食べ物です。いちごを安心して食べられるように、いちごの1日あたりの適量を覚えておきましょう。
いちごの適量は目安1パックほど
いちごの1日の摂取量は約8粒とされています。厚生労働省の基準では、ビタミンCの摂取量の目安は1日およそ100mgです。いちご1粒を20gとすると、8粒ほどでビタミンCが約100mg摂れることになるので、食べる際は1パックを超えないように気をつけましょう。
ちなみに3歳から5歳までの子供のビタミンC摂取量の目安は、1日45mgです。いちごに換算すると3~4粒なので、与えすぎには注意して下さい。
広瀬陽香
管理栄養士
果物に豊富に含まれるビタミンの中でもビタミンCやビタミンB群といった水溶性ビタミンは、半日もあれば体内での量が減ってしまいます。そのため、1食にまとめて一気に果物を摂取するよりも、なるべく3食に分けて摂取できると理想的です。
いちごの致死量は現実的に食べられる範囲ではない
いちごの致死量は現実的に食べられる範囲ではありません。水分・糖分量を元に致死量を計算した場合、数百個が致死量となりますが、その前に満腹を迎える為、現実的に食べられる範囲では致死量はないと考えて問題ありません。ただ、便秘など不調が体に現れる可能性は高い為、目安1パックに抑えると良いでしょう。
いちごを適量食べた時の効果・効能は?
いちごは適量であれば、体にいい食べ物と言われています。なぜなら、いちごにはビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの栄養がたくさん含まれているからです。ここでは、いちごを食べるとどんな嬉しい効果があるのか、いちごの効果とその理由について解説します。
①風邪の予防
いちごは風邪を予防する効果がありますが、これはいちごにはACEとも呼ばれる免疫力を高めるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが含まれているからです。これらの栄養素には粘膜を丈夫にしたり、白血球の働きを助けたりする効果があります。いちごはこの3つのビタミンを一度に摂取することができるので、風邪予防に非常に効果的です。(※5、6、7)
②アンチエイジング・美肌効果
いちごにはアンチエイジング効果や美肌効果がありますが、これはいちごにポリフェノールや、ビタミンCが豊富に含まれているからです。ポリフェノールは老化の原因となる活性酸素の働きを抑制し、ビタミンCにはコラーゲンを生成する効果があります。それらの働きがシミやシワなどの肌トラブルを防止し、ハリのある肌を作ることに繋がります。(※8、9)
③貧血の改善
いちごには葉酸やビタミンCが含まれているため、貧血の改善の効果があります。葉酸やビタミンCは、鉄分の吸収をよくする効果があり、鉄分を多く含む食品と摂取することでより貧血改善の効果も高まります。鉄分を多く含むプルーンなどの果物と一緒に食べるなど、食べ合わせにも気をつけてみると良いでしょう。(※10)
④虫歯の予防
いちごにはキシリトールがたくさん含まれているため、虫歯を予防する効果があります。キシリトールは糖分の一種ですが、キシリトールの糖分は虫歯の原因となる酸を作りません。また、歯垢に潜んでいる虫歯菌を分解する効果もあるため虫歯予防に効果的です。甘くても虫歯になりにくいので、適量であれば子供に食べさせても安心です。(※11)
広瀬陽香
管理栄養士
どれだけ体に良いと言われている食品でも、適正量を超える摂取は時として体に悪い影響を及ぼします。適正内の摂取であればイチゴに豊富なビタミンCを手軽にとれるため、積極的にとっていただきたいです。ビタミンCは人体で合成することができません。そのため食品から摂取する必要があります。ビタミンCは上記の働き以外にもストレス対抗ホルモンの生成に関わる重要なビタミンです。
いちごの食べ過ぎには要注意!
いちごは、食べ過ぎると水分や含まれるキシリトールなどの影響で下痢や肌荒れなどの症状の原因になることが分かりました。ただし、いちごに含まれるキシリトールやビタミンCは本来は健康に良い物質なので、適量であれば悪影響はありません。子供の場合は大人よりも少ない量に留めるなど、食べ過ぎには十分注意して、甘いいちごを味わいましょう。