ミョウバンに毒性はあるの?害・危険性は?用途例や1日の許容量についても紹介!
【管理栄養士監修】ミョウバンに毒性があると聞いたことがありますか?本当なのでしょうか?今回は、ミョウバンの原料・成分や、「ミョウバンは体に悪い・危険」といった噂の真偽を皮膚への害・影響などから紹介します。ミョウバンの製品・食品添加物としての使い道・用途の例も紹介するので参考にしてくださいね。
目次
ミョウバンが使われた食品を食べる際は摂取量に注意
ミョウバンに含まれるアルミニウムの過剰摂取により、懸念される害は以下の通りです。
・中枢神経障害
・骨軟化症
・貧血
かつて腎臓障害のある人が透析脳症を発症した例があり、その際に上記のような症状が現れたとの報告があります。食品の安全性を評価する国際機関(JECFA)では、アルミニウムの1週間あたりの摂取許容量として体重1kgあたり2mgという数値を設定しています。
通常、食品から摂取したアルミニウムの大部分は吸収されず排泄されるので、健康な人は体に被害が起こる心配はないと言えるでしょう。ただし、腎臓機能に障害がある人、高齢の人や乳児などは排泄機能の低下や、機能が不十分でないため体への蓄積量が増加する恐れがあります。
特に、国の調査では一部の小児で許容量を超える可能性があることが分かっているため、注意が必要です。お菓子の膨張剤や、漬物の色止めにはミョウバンが使用されている食品が多く過剰摂取となる可能性があるため気を付けましょう。また、以前はアルツハイマー病との関連性も疑われましたが、現在は関連性は認められないとされています。(※1)
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管理栄養士
市販の漬物の場合、塩漬けよりもぬか漬けの方がアルミニウムの摂取量を少なくすることができます。
ミョウバン水は皮膚へ影響が出る可能性がある
焼きミョウバンを水に溶かして作るミョウバン水は、消臭効果や殺菌、制汗作用が期待できる便利なものですが、人によっては副作用が出る可能性があります。アルミニウムは皮膚から吸収されることはないため経皮毒の問題はありませんが、必ずパッチテストを行ってから使用しましょう。
ペットに使う際にも注意が必要
消臭効果の高いミョウバン水はペット用のトイレに使用されることも多いですが、過剰摂取による中毒症状を引き起こすなど、悪影響をもたらず危険があります。猫の場合は身体を舐めて毛繕いするため、経口摂取のリスクが高まります。人への毒性よりも強く出る可能性があるため、ペットに使用する際は直接噴きつけての使用は避けましょう。
ミョウバンのアルミニウム摂取が心配な場合は?対処法はある?
ミョウバンに含まれる毒性や副作用について説明しました。それでは、アルミニウムの過剰摂取が心配な場合はどうすればいいのでしょうか。ここではアルミフリーの製品を紹介します。
お菓子作りの場合はアルミフリーな材料で代替する
アルミニウムの毒性が気になる方は材料選びにもこだわりましょう。ラムフォードのベーキングパウダーはアルミフリーに加えて、遺伝子組み替えではないとうもろこしが原材料となっているので、安心してお菓子作りに使用することができます。
ミョウバンは正しく使おう
ミョウバンは身近な製品や膨張剤やウニの煮崩れなど食品にも幅広く利用されている便利なものですが、使用方法を誤ると副作用をもたらす危険があります。今回の記事を参考にミョウバンのもつ毒性や副作用について知識を深め、正しく活用しましょう。