緑茶の飲みすぎで気持ち悪い!貧血・吐き気の原因に?対処法や適量など紹介!

【管理栄養士監修】緑茶を飲みすぎるとどうなるか知っていますか?気持ち悪い原因になるのは本当でしょうか?今回は、<眠れない・貧血・下痢・胃痛・腹痛・吐き気・頭痛・便秘・むくみ・めまい・胃もたれ・太る>など緑茶の飲みすぎによるデメリットを紹介します。緑茶の飲みすぎで気持ち悪い時の対処法も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 笹野美緒
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管理栄養士//大学卒業後、福祉施設や大規模社員食堂などの特定給食施設にて調理・栄養士業務に従事し、100〜1,000人単位の食事作りに日々携わる。結婚を機にフリーランスとなり...
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管理栄養士//大学卒業後、福祉施設や大規模社員食堂などの特定給食施設にて調理・栄養士業務に従事し、100〜1,000人単位の食事作りに日々携わる。結婚を機にフリーランスとなり、特定保健指導や弁当製造販売を中心に活動。レシピの作成やスタイリングも行う。現在は1歳児の子育てに奮闘中。地味で滋味深いごはんがすき。//食経験を通して心を豊かにする一助となるべく、確かな情報をわかりやすい言葉でお伝えすることに努めます。

目次

  1. 緑茶を飲みすぎたらどうなるの…?
  2. まずは緑茶の1日の最適な摂取量を知ろう
  3. 緑茶の飲みすぎによるデメリットとは?気持ち悪くなる?
  4. ①カフェインの摂り過ぎで眠れない・気持ち悪い
  5. ②タンニンの摂り過ぎで貧血になりやすくなる
  6. ③シュウ酸の摂り過ぎで尿路結石の可能性が高まる
  7. ④ポリフェノールで歯が汚れる
  8. ただし緑茶の飲みすぎで太ることは考えにくい
  9. 緑茶の飲みすぎで気持ち悪い時の対処法は?
  10. 緑茶を飲むのをやめても症状がひどいようなら病院へ行こう
  11. 緑茶の飲みすぎには注意しよう!

緑茶を飲みすぎたらどうなるの…?

日本人にとって、緑茶は馴染み深く1日に何杯も飲む人もいるようです。体に良いと言われる緑茶ではあるものの、飲み過ぎれば体には危険となることがあります。まずは、緑茶の飲み過ぎにならない適正量について紹介していきます。

まずは緑茶の1日の最適な摂取量を知ろう

緑茶の飲み過ぎによる健康への影響の前に、まずは緑茶の1日の適切な摂取量を知っておきましょう。WHOが公表している1日のカフェイン摂取量の上限はおおよそ300mgで、一般的な湯呑みの緑茶に含まれるカフェインの量は約20mgです。湯呑み一杯の緑茶の量は100g程度と考えると、1日に10杯程度なら飲んでも体には影響はないと言えるでしょう。

ちなみに500ml入りのペットボトルの緑茶の場合、単純計算では1日約3本分という計算になります。ただし、製造工程や使う茶葉によってもカフェイン量は前後するため、気になる場合はカフェイン量の表示をよく見て購入するようにしましょう。(※1、2)

緑茶の飲みすぎによるデメリットとは?気持ち悪くなる?

緑茶に限らず、どんなに健康に良いと言われているものでも飲み過ぎれば体の健康に影響を及ぼします。緑茶の飲み過ぎではどのような危険があるのでしょうか。人によっては、摂取量の上限より少ない量で健康への影響が出ることがあるため、注意してください。

①カフェインの摂り過ぎで眠れない・気持ち悪い

緑茶に含まれる成分の中でも良く知られているのはカフェインですが、摂りすぎると以下の症状が現れます。

・めまい
・頭痛
・気持ち悪い
・眠れない
・下痢
・便秘
・胃もたれ
・利尿作用
・冷え性

カフェインには脳を興奮させる効果があり、眠れなかったり動悸やめまいを起こしたりする作用もあります。1日に何度も緑茶を飲んでいる状態が続いているなら眠れなかったり眠れているつもりでも眠りが浅かったりすることがあるため、1日の緑茶の量を減らしてみましょう。

また、緑茶はむくみを取る働きがありますが、運動中に緑茶を水代わりに飲むと、体が本来排出させる水分までため込むことがあります。その結果、かえってむくむこととなるため、運動をしているのに太るように感じるなら、1日の緑茶の量を見直してみてください。

笹野美緒

管理栄養士

緑茶やコーヒー、チョコレートなどカフェインを含んでいる飲食物には覚醒作用があり、体内時計をずらしてしまう働きがあります。敏感な方は、お休みになる5〜6時間ほど前から控えるのがおすすめです。

②タンニンの摂り過ぎで貧血になりやすくなる

緑茶にはタンニンと呼ばれる成分が含まれており、緑茶の飲み過ぎでタンニンが体に影響を及ぼす影響は以下になります。

・胃痛
・吐き気
・便秘
・貧血

タンニンはポリフェノールの一種であり、適切な量をとれば生活習慣病の予防、成長作用、美白効果など体へは良い影響を与えます。しかし、タンニンは体が鉄分を吸収するのを妨げ、緑茶を飲み過ぎれば血中のヘモグロビンの不足や赤血球が小さくなるなどするため、貧血になりやすくなります。

さらに鉄分不足による貧血の影響で体のだるさや疲れやすいといった症状なども出るため、普段から鉄分が不足していると医師に指摘を受けたり、貧血気味なら注意しましょう。(※3)

③シュウ酸の摂り過ぎで尿路結石の可能性が高まる

緑茶にはシュウ酸も含まれており、摂りすぎると以下の症状の危険があります。

・尿路結石
・腎不全

シュウ酸はほとんどの食品に含まれており、特に多いのはほうれん草が良く知られています。シュウ酸は摂取しすぎるとカルシウムと結合して尿路結石となり、血尿や腹痛、尿をする時の痛みによる倦怠感や吐き気が症状に挙げられます。

すでに尿路結石の診断を受けている場合など、緑茶の飲み過ぎは避けた方が良いでしょう。また、腎不全も実際にアイスティーの飲み過ぎで搬送された実例があるため、同じチャノキの葉で作られた緑茶を飲みすぎるのは危険と言えるでしょう。(※4)

④ポリフェノールで歯が汚れる

病気と言うわけではありませんが、緑茶に含まれるタンニンには以下のような体への影響もあります。

・歯が汚れる

緑茶に含まれるタンニンはポリフェノールの一部で、体に良いとされています。しかし、タンニンは歯の表面に構成されているペリクルと呼ばれるタンパク質の膜に付着すると結合し、着色汚れとして落ちにくくなります。

緑茶を飲み過ぎればそれだけペリクルが付着する機会がが多くなるうえ、着色汚れの原因となる食べ物や飲み物は緑茶以外にもあるため、さらに汚れやすくなるでしょう。すでに汚れていて気になっている場合には、歯科医に相談してみてください。

笹野美緒

管理栄養士

緑茶は空気中に放置するとタンニンが酸化して褐色に変化します。また、タンニンとカフェインとが結合したものが、温度が下がることで濁り物質となります。緑茶は淹れたらすぐに飲むようにしましょう。

ただし緑茶の飲みすぎで太ることは考えにくい

緑茶はカフェインが含まれており、さらに日本では砂糖を入れて飲む習慣がないため糖質や脂質は含まれず緑茶を飲みすぎて太るということはありません。煎茶を約150ml飲んだとしても摂取カロリーは約3kcalのため、太るかどうかの影響を考える必要はないでしょう。

カフェインは利尿作用によって浮腫を解消してくれ、さらに基礎代謝を向上させる効果があるため、運動前に水と一緒に暖かい状態で1杯程度飲むのが効果的です。また、コーヒーや紅茶を甘くしないと飲めないなら、緑茶に変えてみるのも良いでしょう。

(*お茶のカロリーについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

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