煮干しの食べ過ぎは体に悪い?下痢・痛風の原因に?1日の適量など紹介!
【管理栄養士監修】煮干しを食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?今回は、煮干しの食べ過ぎによる〈消化不良・塩分過多〉 など悪影響の例を原因とともに紹介します。煮干しの食べ過ぎにならない量の目安や、適量食べた場合の効果・効能も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
煮干しを食べるときに小分けにしやすいよう、チャック付きの商品がたくさん売られています。煮干しをおやつのときに食べる場合、どのくらいの量を食べると良いのでしょうか。ここでは、煮干しの食べ過ぎにならない量の目安を具体的に紹介します。
煮干しは1日30gを目安に摂取しよう
煮干しを食べるときは、1日30gを目安に摂取するのが適しています。煮干しの大きさによって何匹かは異なりますが、4センチ程度の大きさの煮干しであれば、5〜8匹ほど食べることをおすすめします。この量であれば、煮干しの塩分やプリン体の過剰摂取によるデメリットを考慮する心配はありません。
煮干しを適量食べた場合の栄養素と効果・効能は?
煮干しは低カロリーでダイエットに適しているだけではなく、健康効果の高い栄養がたっぷり含まれている食品です。ここからは、煮干しを適量食べた場合の栄養素と効果・効能について3つ紹介します。(※5)
①カルシウム:骨格の形成
カルシウムはミネラルの一種で、丈夫な骨や歯の形成に欠かせない栄養素です。また、運動における筋肉の収縮活動や、血液を固めて止血する働きの他、興奮した神経を鎮めて精神を安定させる作用があります。
にぼしは30gあたり660mgのカルシウムが含まれています。これは、50歳以上の男性で1日のカルシウム摂取推奨量が700mgなので、にぼしだけで1日のカルシウムのほとんどの量を摂取することが可能です。また、カルシウムの過剰摂取は高カルシウム症を引き起こし、便秘や食欲低下を招く恐れがあります。ただ、カルシウムの耐用上限量は18歳以上の男女共に1日2,500mgなので、過度に心配する必要はありません。
平島さゆり
管理栄養士
カルシウムを摂りすぎるとマグネシウムが代謝で使われ不足しやすいため、カルシウム:マグネシウム=2:1が望ましいとされています。マグネシウムは、玄米や全粒粉、大豆製品、野菜、きのこ、海藻、芋類、魚介類に多く含まれますので、ご飯を中心とした和食で、煮干しを入れたままのお味噌汁はカルシウム摂取に理想的ですね♪
②タンパク質:体を作る材料
煮干しは30gあたり19.3gのタンパク質を含み、煮干しの重さの約6割以上を占めます。タンパク質は人間が生きる為に必要な栄養素で、脳の神経伝達物質を作って認知機能を正常に保つだけではなく、皮膚や筋肉、髪の毛からホルモンなどの物質を形成する材料です。さらに子供の成長においても大きく関係し、体を作るだけではなく、脳の発達にも影響します。
また、タンパク質は基礎代謝を上げて太りにくい体を作る為に欠かせません。タンパク質が体内で不足してしまうと筋肉量が減少し、十分な脂肪燃焼効果を得ることができなくなるからです。さらに、肌や髪の新陳代謝を高める効果もあり、体の若々しさを保つ為にもタンパク質は重要な栄養素といえます。
③ビタミンD:免疫機能の調節
ビタミンDは風邪や肺炎などの感染症の予防から、症状の悪化を抑えるのに欠かせません。体内に侵入したウィルスや細菌の過剰な免疫反応を抑え、体の細胞を傷つけないよう適切な免疫効果を促すからです。
また、ビタミンDは小腸においてカルシウムとリンの吸収を促進し、血液内のカルシウム濃度を一定に保ちます。この効果は骨を丈夫にするだけではなく、神経伝達物質や筋肉の収縮運動を正常に機能させる為に役立ちます。このように煮干しは体の免疫機能を正常に保ち、骨の健康を維持したりと、私たちの日々の活動において欠かせない栄養が豊富に含まれた食品です。(※6)
煮干しは適度な量を食べよう
煮干しはおやつとして美味しいだけではなく、私たちの体を作るタンパク質や、骨を丈夫に保つカルシウムなどの栄養素を豊富に含む食品です。しかし、食べ過ぎると高血圧や痛風などの病気や、消化不良などの症状を引き起こすリスクがあります。1日30gを目安に、毎日のおやつにして美味しく食べましょう。
平島さゆり
管理栄養士
煮干しは青魚のため、青魚アレルギーの方はご注意くださいね♪