梅干しの栄養素と効能は?クエン酸が豊富?活用レシピや食べ過ぎの注意点など紹介!
梅干しに含まれる栄養素を知っていますか?今回は、〈クエン酸・ミネラル〉など梅干しの栄養成分・効能に加え、食べる際の注意点も紹介します。梅干しの栄養を摂取できる活用レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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梅干しはどんな食材?
梅干しは、梅を塩漬けにした保存食で日本の伝統食材としても知られています。柔らかい大粒のものからカリカリとした小粒ものまで品種や種類はさまざまです。ご飯のお供としても人気の食材ですが、どんな栄養素が含まれているのでしょうか。
梅干しはアルカリ性食品の代表
健康でいるためには、私たちは体の中を酸性とアルカリ性のバランスの良い状態にする必要があります。しかし、ご飯やパン、肉や魚などの食品の多くが酸性の食品のため、どうしても酸性に傾きがちです。梅干しは、アルカリ性食品なので少し食べるだけでも体内の酸性を中和することができる食材です。
アルカリ性食品の梅を食べることで、健康維持に大切な血行促進にも繋がります。
梅干しに豊富なクエン酸(有機酸)の効能は?
梅干しは、私たちの体にとってさまざまな効能が期待できるクエン酸(有機酸)を豊富に含んでいます。実際にどのような効果があるのかそれぞれの成分ごとに紹介します。
①疲労回復
クエン酸には、私たちの筋肉にたまった疲労物質である乳酸をエネルギーに変える働きがあります。乳酸が蓄積されてしまうと、重だるさなど日々の生活でパワー不足にもなります。クエン酸は、素早くエネルギーに変えることで、疲労回復効果が期待できる成分です。
②食欲増幅・夏バテ予防
梅の独特な酸味は、塩分の影響だけなく、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸が豊富に含まれているからです。この有機酸は、胃液の分泌を促し、食欲不振を改善する作用があります。夏バテ予防、風邪の回復時期などに積極的に取り入れると良いでしょう。
③殺菌作用
梅干しのクエン酸には、雑菌の繁殖を防ぐ働きがあり、常温の時間が長いお弁当のおかずにもおすすめです。また、近年の研究でクエン酸には胃腸の病原菌が繁殖することも防ぐこともわかっており、胃がんの要因にもなるピロリ菌も抑制するという結果も出ているようです。
④ミネラルの吸収を促進
クエン酸などの有機酸には、吸収率の低いカルシウムや鉄などのミネラルの吸収を促す作用があります。吸収を促進するだけでなく、カルシウムの定着率が高まる効果が期待できます。ミネラルの吸収も定着も促してくれるので、より多くのミネラルを体内に栄養として取り込むことができるでしょう。
梅干しの栄養素と効果・効能
カロリー | 28kcal |
---|---|
糖質 | 5.4g |
タンパク質 | 0.7g |
食物繊維 | 2.5g |
脂質 | 0.5g |
塩分 | 2g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
梅干しは、塩分、食物繊維、タンパク質など私たちにとって大切な成分をバランスよく含んでいます。それぞれの成分の効果と効能を個別に紹介していきます。
①ミネラル
鉄分 | カルシウム | カリウム | マグネシウム | |
含有量(100g) | 0.5mg | 12mg | 240mg | 8mg |
1日の摂取量の目安 | 6mg | 700mg | 2000mg | 300mg |
1日の摂取量に占める割合 | 8% | 1.7% | 12% | 2.6% |
■鉄分:血液中のヘモグロビンを構成する成分で、酸素を運ぶなどの役割をしています。
■カルシウム:骨や歯を作るために必要な栄養素です。
■カリウム:体内の浸透圧を維持するなど、水分調整に重要な役割をしています。
■マグネシウム:酸素の活性化など健康維持に関与している成分です。
梅干しには、体内に取り入れられた栄養を吸収、運ぶために必要なミネラルが複数含まれています。これらが不足すると、体内のバランスが崩れ、さまざまな病気を引き起こす原因にも繋がるので積極的に取り入れたい栄養素です。塩でつけているので、グラムあたりの塩分はやや高めです。
ただし、梅干し1粒は約6g程度です。また、昔ながらの梅干しは20%ほどの塩分でしっかりつけていましたが、最近では15%〜18%くらいのものが主流になっています。(※2)
②ムメフラール
昨今、注目を浴びているのが梅肉エキスやジャムに含まれているムメフラールという成分です。生の梅や梅干しには含まれていない成分で、加熱されたウメに含まれる糖とクエン酸が結合することで作られます。血流を改善する働きがあり、動脈硬化などの生活習慣病の予防に役立つとされ、健康維持のためにおすすめの成分です。
③ビタミンE
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
3.5mg | 6mg | 58% |
ビタミンEは、強い抗酸化性作用が期待できる成分です。私たちの細胞の酸化を防いでくれるため、老化防止にも効果があります。ビタミンEの含有量は、1日の摂取量に占める割合の58%と大きく、他の野菜や果物と比べても優れており、梅干しはエイジングケア目的としてもおすすめの食材です。(※3)
梅干しを食べる際の注意点は?
ビタミン、ミネラルなどの栄養素をはじめ、殺菌作用もある健康食材の梅ですが、気をつけたいポイントがあります。毎日でも食べたい食材だからこそ、チェックしておきましょう。
手作りの場合はよく漬ける
未熟な青梅の種子には、アミダクリン(青酸配糖体)という毒の成分が含まれています。体内の酵素で分解されると、有害な青酸を生じ、中毒症状(めまいや呼吸困難)を引き起こす原因となります。そのため、梅は生のまま食べる事は出来ず、手作りをする際は塩やアルコールでよく漬けるようにしなければいけません。
梅干しを手作りするときは、よく漬けてから食べるようにしましょうね。
塩分の過剰摂取にも要注意
梅干しは塩分濃度が高いため、高血圧や糖尿病などの持病がある人は食べ過ぎには注意が必要です。また、健康な人でも塩分の過剰摂取が続くと、口の渇きやむくみが出るだけでなく、高血圧・ガン・脳梗塞などのリスクを高めます。生活習慣病にも繋がるので、美味しいからと食べ過ぎには気をつけましょうね。
(*梅干しの塩分や食べ過ぎによる症状について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)
梅干しの栄養がとれるレシピのおすすめ
さまざまな食材とも相性の良い梅干しです。そんな、梅干しを使って栄養がとれるレシピを紹介します。
①梅とさんまの煮付け
さんまと梅のシンプルな煮付けです。梅干しを使うことで、青魚独特の臭みを抑えられることができるので、青魚が苦手なお子さんにもおすすめです。さんまを煮込むことで骨まで柔らかく、日持ちもするので作り置きレシピとしても重宝します。
↓詳しい作り方・レシピはこちら↓
②梅となめ茸のおつまみ冷奴
梅肉は、なめ茸のネバネバとの相性もぴったりです。お父さんのお酒のおつまみ、ちょっとした副菜にも良いですね。梅の酸味を使うことで、夏バテして食欲が落ちている時にもおすすめです。
↓詳しい作り方・レシピはこちら↓
③鶏ささみの梅肉フライ
揚げ物をさっぱりと食べたい時は、アクセントとして梅肉を使うのがおすすめです。醤油やソースなどのタレがなくでもそのままでも十分食べることができます。塩分の取りすぎを抑えたい人にもおすすめです。
↓詳しい作り方・レシピはこちら↓
梅干しは栄養豊富な食材
日本を代表する伝統食材の梅干しは、私たちの健康維持にはとっておきの食材です。小さな一粒には、ミネラル、ビタミン、疲労回復効果などぎっしりと詰まっています。他の食材との相性も良いので、少しづつでも日々の献立に取り入れてみてくださいね。