お腹いっぱいなのに食欲が止まらない原因と対処法|妊娠中に食べたくなるのはなぜ?
お腹いっぱいなのに食欲が止まらない・食べたい理由を知っていますか?今回は、お腹いっぱいなのに食欲が止まらない・食べたい時の<妊娠中・自律神経の乱れ>などの原因と対処法を紹介します。エモーショナルイーティングと呼ばれる病気についても紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
睡眠不足が慢性化すると、食欲にも大きな影響をもたらします。睡眠不足によりグレリンという食欲を増進させるホルモンの分泌が増進されるだけでなく、食欲を抑えるレプチンというホルモンの分泌が抑えられてしまい、過食を招くことに繋がるのです。また、これに関連して、睡眠不足の時は十分に睡眠をとった時と比較して25%も食欲が増進されると言われています。
またアメリカのペンシルベニア大学の実験によると、睡眠不足の状態では高カロリー、高脂肪の食事を選択することがわかりました。実験の内容は、8時間睡眠を行なったグループと徹夜をしたグループの1日の食事を比較したもので、徹夜をしたグループは8時間睡眠を行なったグループよりも1日の摂取カロリーが高いという結果でした。
睡眠をしっかりと取ることで、ストレスの軽減や止まらない食欲を安定させて過食を防ぐことができるだけでなく、健康的なダイエットにも効果的です。(※5)
③運動を適度にする
適度な運動は、ダイエットの際に行う印象が強いですが、食欲のコントロールにも効果的です。特に軽いジョギングなどの有酸素運動は、食欲を増進させるホルモンのグレリンの分泌を抑え、食欲を減退させるペプチドYYの分泌を促すことが発見されました。
これはイギリスのラフバラー大学の研究によるもので、食事制限で摂取カロリーを抑えた場合と、運動でカロリーを消費させた場合の直後の食事の摂取カロリーを比較する実験です。その結果は後者の方が摂取カロリーが少なくなり、食事制限では反動で食欲を増進させ、運動には食欲をコントロールする効果があることがわかりました。
運動はダイエットなどの減量を行う際に強い負荷をかけてやることも多いですが、軽いジョギングや散歩、筋トレなどでも食欲や自律神経に大きく効果があります。ダイエットや食欲の安定を図りたい人は、無理のない範囲で、軽く体を動かすことから始めてみると良いでしょう。(※6)
④食べ物を目の届かない場所に置く
お菓子やスイーツなどの高カロリーで砂糖や脂質の多く含まれている食べ物は、目の届かない場所に置くようにすると良いでしょう。視界に入る場所に手軽に食べられる高カロリーフードがあることで無意識のうちに手が伸び、ダイエットの妨げになったり、メンタルへの悪影響を及ぼしたりします。
少しのつもりが気がついたら目の前にあるお菓子を全て食べてしまっていたり、それだけでは足りず、もっと食べたいと過食に走ってしまう原因になります。手元に小腹を満たす食べ物をおきたい時には、フルーツやナッツなど、健康的でダイエットにも良い食材をおくと良いでしょう。
高カロリーで依存性の高いものは目につかない場所にしまうなどしておき、食べる際には温かい飲み物などと一緒に、ゆっくり落ち着いて食べることが過食を防ぐポイントです。
⑤食事中に使えるテクニック
お腹いっぱいなのに食欲が止まらない時の食事中に使えるテクニックは、以下の通りです。
・目の前の食事に集中する
・タンパク質や食物繊維を意識して摂取する
・料理を盛る皿を小さくする
・野菜から食べ始める
・よく噛んで時間をかけて食べる
・食事中に休憩を挟む
まず、食事中にテレビやスマホを見ながら食べる、ながら食べをしないようにしましょう。目の前の食事に集中することで、食事をしっかりと味わえ、少ない量でも満足感を得ることができます。また、ながら食べをしないことで、よく噛んで食べることに意識が向けやすくなるのもポイントです。
タンパク質や食物繊維には、満腹感を感じやすい特徴があります。満腹感を感じやすくなることで、過食欲求が収まりやすくなるので積極的に摂取したい食材です。また他にも、野菜から食べ始めることで血糖値が急激に上昇することを防ぐことができます。血糖値が急激に上昇するのを防ぐことで、ゆるやかに血糖値が下がるため空腹感を感じにくくなる有効な方法です。
さらに料理を盛る皿を小さめのものにすることで、視覚的に量が多いと錯覚しやすくなるので、少量でも満足感の高い食事にすることができます。取り分けた料理をゆっくりと噛んで食べつつ、小休憩を挟むと、自分の満腹具合を確認できるので合わせて取り入れてみると良いでしょう。これらは、ダイエットを行う際にも効果的な方法で、習慣化するのがおすすめです。
⑥病気が疑われる場合は医療機関を受診
精神疾患が疑われる場合に有効な対処法は、以下の通りです。
・食べたい衝動が起きてから30分程度様子見をする
・毎日の食事内容を書き留めておく
・食事にきちんと向き合って食べる
精神疾患が疑われる場合の具体的な症状は、以下の通りです。
・詰め込むように食べ物を食べてしまう
・食べ物を食べた後、吐いてしまう
・常に何か食べていないと落ち着かない
・気分の落ち込みが激しい
・頭痛や吐き気などの体調不良
お腹がいっぱいの状態で食欲が止まらない時には、一度食べずに30分程度待ってから追加で食べるかどうか決めると良いでしょう。エモーショナルイーティングの場合、お腹がいっぱいでも感情が満たされないことが原因で、偽の食欲に支配されてしまう場合が多いです。
一度落ち着いてその食欲は本当に体に必要なのか、また自身が抱えているストレスや体調不良についても考え直すと良いでしょう。また食欲が湧きにくくなる方法として、日々の食事記録をつけるのもおすすめです。自分がどれくらい食べているかの確認にもなり、余計な食欲が沸きにくくなります。そして、一番大切なのは食事の時間を大切にすることです。
ながら食べや早食いなどで食事に集中せず意識が別の方向に向いていると食欲が満たされません。ついつい食べ過ぎてしまうだけでなく、食事のやめ時がわからず大量に長時間にわたって食べ続けてしまうこともあります。目の前の食べ物に感謝をし、ゆっくり噛んで味わいながら、食事の時間を楽しむようにしましょう。
食欲が止まらないことで起こる症状には、過食や嘔吐だけでなく、気分の低迷や身体の体調不良といった症状も起こります。これらの症状を放っておくと摂食障害や肥満による糖尿病、逆流性食道炎や睡眠障害、うつ病といった重篤な病気にかかってしまうので注意が必要です。少しでも症状に違和感を覚えたら、無理せず医療機関を受診しましょう。
お腹がいっぱいなのに食欲が止まらない場合は体に悪影響をもたらす可能性があるので注意しよう
食事は人間が生きていく上で欠かせない行為ですが、食欲のコントロールがうまくいかないことで心身に不調を起こしてしまいます。お腹がいっぱいなのに食欲が止まらない場合は、身体への悪影響が現れる前に原因を考え、対処に努めましょう。