なまこの栄養価は高い?漢方の効能も?美容への効果やレシピのおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】なまこに含まれる栄養素を知っていますか?実は美容や健康効果の高い成分がたくさん含まれています。今回は、なまこの栄養成分・効能を〈生なまこ・このわた〉で比較して紹介します。活用レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
パントテン酸は、タンパク質や糖質、脂質などのエネルギー生産や代謝に欠かせない酵素を助ける働きをするほか、善玉コレステロールを増やしたり、抗体やホルモンの生成にも関わっています。欠乏すると成長障害や頭痛、疲れなどが出てきますが、様々な食品に含まれている成分なので、日常生活で欠乏する心配はあまりないようです。(※3)
④マグネシウム
なまこ | このわた | |
含有量(100g) | 160mg | 95mg |
1日の摂取量の目安 | 340mg | 340mg |
1日の摂取量に占める割合 | 47% | 28% |
マグネシウムは体内にある300以上の酵素の働きを助ける役割や、リンやカルシウムと一緒に骨を生成する、人体に重要な成分です。妊婦の人は胎児の骨を作るために普段以上に摂取が必要になります。骨を作るカルシウムの吸収にもマグネシウムは欠かせないので、欠乏させないように気をつけましょう。
また、代謝に関係する機能に影響を及ぼしている成分でもあり、不足するとホルモンの分泌や体温調整機能などに障害を引き起こすので注意が必要です。(※4)
石川桃子
管理栄養士
骨を作るためにはカルシウムだけたくさん摂っていても身体の中ではうまく骨が生成ができません。ナマコにも多く含まれているマグネシウムをカルシウムと同量摂取できるのが理想です。
⑤鉄分
なまこ | このわた | |
含有量(100g) | 0.1mg | 4mg |
1日の摂取量の目安 | 7mg | 7mg |
1日の摂取量に占める割合 | 1% | 57% |
鉄分は日本人が不足しがちな栄養素と言われています。特に妊婦の人は鉄分が欠乏すると早産や未熟児、体内での発育不良などにも影響するので積極的に摂取しましょう。鉄分はヘモグロビンの構成成分のひとつで、酸素運搬などの重大な役割をしています。欠乏すると貧血の症状が出たり、乾燥肌になりやくすなるので注意が必要です。(※5)
⑥サポニン
サポニンは植物の根、茎、葉などに含まれていて、マメ科の植物に特に多く含まれています。苦味があるのが特徴の成分で、代表的なものは抹茶やコーヒーの苦味です。抗酸化作用や肥満予防、免疫力向上、咳や痰を抑えるなどの効能がある、健康づくりやダイエットに適した美容効果も期待できる成分で、その効能の多さから漢方薬としても注目されています。(※8)
⑦タウリン
タウリンは体内でも生成されている成分ですが、必要量には足りないため食品などからの摂取が必要です。胆汁酸と結びつくことによって、コレステロールを消費して減らす効能のある美容効果のある成分です。また、視力の回復や肝臓や心臓の機能を高めるなど様々な効能があると言われています。(※6)
⑧ナトリウム
なまこ | このわた | |
含有量(100g) | 680mg | 1800mg |
1日の摂取量の目安 | 3149mg | 3149mg |
1日の摂取量に占める割合 | 22% | 57% |
ナトリウムは体内のミネラルのバランスを保つには欠かせない元素です。栄養吸収や神経の情報伝達、筋肉の収縮作用などに関与していて、過剰に減ると血圧が上がったり、体にむくみが生じます。
食塩を多く含む味噌、醤油、塩などの調味料に多く含まれているので、日本人の食生活では欠乏することはあまりありませんが、逆に過剰摂取をしても、がんや高血圧になりやすくなるので、1日の摂取量には注意が必要です。(※7)
干しなまこでも栄養は取れる?
なまこの身は、調理されているものか干なまこで販売されいることが多いです。一度乾燥させた干なまこでも生食と同じような栄養は摂れるのでしょうか。干しなまこの戻し方と一緒に紹介します。
干しなまこは漢方として使われていた
なまこは、「海参(ハイシェン)」と呼ばれ中国では漢方として使われていました。参は人参の意味で、漢方でよく使われる高麗人参に含まれる「サポニン 」が多く含み、滋養競争効果が高いことから名付けられたようです。