たけのこは食べ過ぎるとどうなる?下痢・便秘に?1日の摂取量など紹介!
【管理栄養士監修】たけのこを食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?今回は、たけのこの食べ過ぎによる〈胃痛・下痢・腹痛・吐き気・便秘〉 など悪影響の例を原因とともに紹介します。たけのこの食べ過ぎになる量の目安や、アク抜きの注意点なども紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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たけのこは栄養豊富?でも食べ過ぎに注意?
炊きこみご飯や煮物など、春の食卓を鮮やかにしてくれるたけのこですが、食べ過ぎは良くないといわれます。まずはたけのこに含まれる成分とその効能を見てましょう。
たけのこの栄養価と効果・効能
あまり栄養効果がない、食べ過ぎは肌荒れや下痢になるなどマイナスイメージが大きいたけのこですが、それ以上に嬉しい栄養効果も沢山あります。
・便秘改善
・高血圧症予防
・疲労回復や集中力のUP
たけのこにはセルロースと呼ばれる不溶性食物繊維が含まれています。この食物繊維は、水分を吸収して膨らみ、腸壁を刺激して便通を促してくれる効果があるため、便秘改善や整腸作用に効果的です。たけのこはカリウムも豊富に含まれ、腎臓内で高血圧症の原因となるナトリウムの吸収を抑制し、尿中へ排泄するので、血圧を下げてむくみを軽減する効能があります。
また、アドレナリンなどの神経伝達を司るホルモンの材料となる、チロシンも含まれており、うつ病の改善や集中力を高める効果があります。チロシンに加えグルタミン酸などのアミノ成分が豊富で、これらは疲労回復の効能にも期待ができるなど、様々な健康効果が見込めます。(※1)
(※たけのこの栄養価・効能についてもっと知りたい方はこちらの記事を参照してください。)
竹本友里恵
管理栄養士
たけのこについている白い結晶はチロシンと呼ばれるアミノ酸で、脳の神経伝達物質の構成要素であるため、摂取すると集中力を高めるなどの作用があると言われています。旨味成分でもあり、タケノコ特有のエグ味はこのチロシンが酵素によって酸化して出来た成分によるものです。時間が経った時は、下ゆでしてアク抜きをするとおいしく食べる事ができます。竹の子のアクとえぐみの原因となるシュウ酸とホモゲンチジン酸は、メラニン色素増加によって肌のシミやそばかすが発生しやすくなる原因となるので食べ過ぎには注意が必要です。
たけのこを食べ過ぎるとどうなる?
たけのこは低カロリーなため、ダイエット中の食事に取り入れる方も多いでしょう。しかし、たけのこの食べ過ぎにはデメリットもあるので注意が必要です。
①下痢・便秘による腹痛
一般的に食物繊維は、整腸効果や便秘改善に効果があると言われていますが、摂り過ぎは腸の動きが活発になるため、下痢を引き起こしてしまう恐れがあります。
また、便秘症の方が不溶性食物繊維を過剰に摂取してしまうと、便が大きくなり固まってしまうため、便秘を悪化させてしまうとも言われています。また溜まった物が腸を圧迫し、腹痛の原因となるため、たけのこを食べる際は適量を守り、食べ過ぎに注意しましょう。
②消化不良による吐き気・胃痛
食物繊維は、ほとんどが便に変わって排泄され、胃で消化吸収されるものではないので、一般的に消化が悪いものとされています。そのことから、たけのこなど食物繊維が豊富な食べ物を食べ過ぎると消化不良を起こし、吐き気や胃痛を伴う原因となります。また、たけのこに含まれるチロシンと呼ばれる成分も、過剰摂取によって、吐き気を誘発する恐れもあります。
③肌荒れ・ニキビ
たけのこの食べ過ぎはニキビができると良く言われるのは、たけのこはアクがとても強い食材だからです。本来であれば、毛穴からは肌を保護する皮脂を分泌する役割がありますが、アクが強い食材を食べると、毛穴はアクのような体にとって有害な物質を排出しようとします。それが毛穴で詰まってしまうことで、ニキビや肌荒れを起こす原因となってしまいます。
しかし、たけのこにはビタミンB2やビタミンEなど、アンチエイジングや美肌効果も高い栄養も含まれているため、しっかりアク抜きし適量を守れば、女性にも嬉しい食材です。(※2)
④アレルギーの原因になることがある
稀に、たけのこを食べるとじんましんや喉のイガイガなどアレルギー反応が出てしまう方もいますが、たこのこに含まれるアセチルコリンやノイリンと呼ばれる成分が原因です。本来たけのこにはアレルゲン物質は含まれていませんが、これらの物質は仮性アレルゲンと呼ばれ、通常のアレルギーと同じような反応を引き起こすため、こういった症状を引き起こします。
たけのこによってアレルギー反応が出てしまった場合でも1時間ほどで症状が収まることがほとんどですが、ひどい場合は呼吸困難を起こす可能性もあるため注意が必要です。加熱することで、アレルギーの誘発を防ぐことができるので、たけのこを調理する際は十分に火を通すようにしましょう。(※3)
竹本友里恵
管理栄養士
たけのこに良い食べ合わせの食品は、こんにゃく・鰹節・鶏肉などです。たけのこにはカリウムが多く含まれており、こんにゃくに含まれるグルコマンナンという食物繊維は、余分な塩分の排出を促す効果があるので良い高血圧対策ができます。グルコマンナンにはコレステロールを下げたり、血糖値の急な上昇を抑える効果があります。竹の子の煮物に鰹節を加えて土佐煮にすると、竹の子のチロシンと鰹節のイノシン酸で認知症の予防効果が期待できます。竹の子と鶏肉どちらにもチロシンが含まれており、脳内物質セロトニンの原料となっているので、心を穏やかにして気持ちを和らげます。