人参の食べ過ぎは危険?最悪死亡する?1日何本かや妊娠中に注意すべき理由など紹介!
【管理栄養士監修】人参を食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?今回は、人参の食べ過ぎによる〈消化不良・柑皮症・太る〉など悪影響の例を原因とともに紹介します。人参の食べ過ぎになる量の目安や、妊娠中の方が特に注意すべき理由も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
熊橋麻実
管理栄養士
にんじんは食物繊維が多いですが、一度に食べられる量は大体50g程度なので、それくらいでしたら消化不良の心配はないです。しかし、ダイエットに関しては、糖質量が意外とあるので、こちらは注意が必要です。
人参の食べ過ぎにならない量の目安は?
人参の食べ過ぎは不快な症状もあるようですが、具体的にどのくらいの量が適量なのか説明します。
1日につき人参1本がちょうど良い?
野菜は1日に緑黄色野菜を120g以上、その他の野菜を230g以上の合計350g以上の摂取が推奨されています。人参は緑黄色野菜に分類されますが、人参を120g以上食べれば良いということではありません。
人参1本の重さは156gで、根の先端と葉がついている部分を廃棄した場合の可食部は151gとなり、カロリーは59kcalです。このサイズの人参1本に含まれるβカロテンは、ビタミンAに換算すると1080μgRAEで、1日の摂取量目安を超えていますから、1本で十分ですね。
熊橋麻実
管理栄養士
にんじんは緑黄色野菜に含まれますが、そのほかの野菜も合わせていろんな野菜を摂取することが望ましいです。ピーマンや小松菜、トマトなど上手に組み合わせて摂りましょう。
人参の食べ過ぎによる症状の対処法・予防策は?
人参は彩りが鮮やかなため様々な料理に使われています。糖質が多いため甘くて美味しいので人参が好きな人も多いでしょう。そこでここでは人参の食べ過ぎによる症状の対処法・予防策を紹介します。
①カロチノイド色素を含む食材を食べる
具体的にカロチノイド色素を含む代表的な食材として以下のものがあります。
・人参
・かぼちゃ
・みかん
・マンゴー
・とうもろこし
カロチノイド色素であるβカロテン等を多く摂取すると、皮膚が黄色くなる柑皮症を発症することがあります。よくみかんを食べ過ぎると手足が黄色くなってしまうと言われましたこれが柑皮症です。特に病院で検査する必要はなく、摂取量を減らすことで時間と共に治ります。
②茹でて食べる
食物繊維は過剰摂取することで便秘などの消化不良を起こすことがあります。食物繊維の過剰摂取の対処法として茹でて食べることが有効です。人参に含まれる水溶性食物繊維を茹でることで流出させ、不溶性食物繊維にも先に水分を含ませることで、腸内でのトラブルを防止します。
人参の食べ過ぎ以外の懸念点は?
ビタミンCを破壊するといわれている
人参にはアスコルビン酸酸化酵素と呼ばれる酵素が含まれています。この酵素にはビタミンCを破壊するために、一緒に食べた他の野菜のビタミンCまで失われると思われていました。しかし、実際はこの酵素によってビタミンCが一時的に酸化型に変わり、また体内で還元型ビタミンCに戻るという事が分かり、ビタミンCの働きが失われることはないとされています。