ナスのカロリー・糖質は?ダイエット向けに油分を抑える調理法・食べ方を紹介!
【管理栄養士監修】ナス1本のカロリーや糖質がどれほどか知っていますか?今回は、他の野菜とナスのカロリー・糖質を比較する他、ナスでダイエットする際に注意すべきことを紹介します。また、ナスの油を抑える調理法も合わせて紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
ナスのカロリー・糖質量は低い?多い?
夏から秋ごろの時期に旬を迎えるナスは、和食やイタリアン、中華料理など幅広く料理に使われている便利な食材ですよね。そんなナスのカロリー・糖質量は、どのくらいなのでしょうか?今回は、他の夏野菜と比較しながらカロリー・糖質量を紹介します。
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
ナス(100g)のカロリー・糖質量
重量 | 100g |
---|---|
カロリー | 22kcal |
糖質 | 2.9g |
たんぱく質 | 1.1g |
脂質 | 0.1g |
写真のナスは、切り口5cm、厚さ1cmの輪切り1個あたり約7gですので、14〜15個で約100gになります。
ナス1本のカロリー・糖質量
重さ | 287.7g |
---|---|
カロリー | 57kcal |
糖質 | 7.5g |
たんぱく質 | 2.85g |
脂質 | 0.26g |
重さ | 158.1g |
---|---|
カロリー | 32kcal |
糖質 | 4.12g |
たんぱく質 | 1.56g |
脂質 | 0.14g |
重さ | 122.8g |
---|---|
カロリー | 24kcal |
糖質 | 3.21g |
たんぱく質 | 1.22g |
脂質 | 0.11g |
ナスは糖質・カロリーに加え、脂質も少ない野菜といえます。これが、糖質制限のみならずカロリー制限のダイエットをしている方におすすめされる理由となっています。
ナスのカロリー・糖質を他の夏野菜と比較
下記は、ナス以外でよく料理に使用される夏野菜の100g当たりに含まれるカロリーや糖質量を比較し記載したものです。
カロリー | 22kcal |
---|---|
糖質 | 2.9g |
カロリー | 19kcal |
---|---|
糖質 | 3.7g |
カロリー | 14kcal |
---|---|
糖質 | 1.9g |
カロリー | 22kcal |
---|---|
糖質 | 2.8g |
カロリー | 92kcal |
---|---|
糖質 | 13.8g |
カロリー | 132kcal |
---|---|
糖質 | 3.8g |
ナスのカロリーは22kcal、糖質量は2.9gであり、とうもろこし・枝豆などの野菜と比べるとカロリーが低いといえます。糖質については、きゅうりやピーマンよりは若干多いですが、それ以外の野菜と比較すると少ないと言えるでしょう。
ナスに含まれる栄養素は?
ナスには実際どのような栄養素が含まれているのでしょうか?
①ナスニン
ナスの紫色の皮部分には、植物性色素のアントシアニン系色素である「ナスニン」が豊富に含まれています。アントシアニンとは、ブルーベリーやブドウ、紫さつまいもなどに含まれているポリフェノールの一種です。ナスのアントシアニンの含有量は、一般的な新鮮なブルーベリー100g当たり100~200mgと比較すると、新鮮な長ナスの皮では100g当たり50~100mgと若干下回りますがそれでも十分なほど豊富に含まれています。
アントシアニンには強い抗酸化作用があり、ガンや生活習慣病などの原因となる私たちの細胞を傷つける活性酸素の働きを抑制することに期待できます。
高岡由貴
管理栄養士
ナスニン(アントシアニン系色素)は眼精疲労を緩和するのにも期待できますよ!パソコンやスマホをよく使う方にはぜひ摂ってもらいたい栄養素です。
②カリウム
ナス100gあたりにカリウムは220㎎含まれています。カリウムは体に必要なミネラルの1種です。カリウムには利尿作用があるため身体の不要な水分を外に出したり、摂りすぎた塩分を尿と一緒に体外に排出する働きもあります。また、血管を拡張させて血圧を下げる働きがあるので高血圧の予防にも期待できます。
それに加えて、身体の熱を下げる働きがあるため夏バテ解消にも期待できます。一方、妊婦さんなど体を冷やしていけない人はカリウムの摂り過ぎに注意していただきたく、なすを食べすぎることがないようにしてください。(※2)
③食物繊維
ナスには100gあたり2.2gの食物繊維が含まれています。食物繊維は便秘の解消や食後の血糖値の急上昇を抑える効果に期待ができます。心筋梗塞のリスクを下げたり、血中コレステロール値を下げることにも期待ができると言われています。
食物繊維の量とは水に溶ける性質の水溶性食物繊維+水に溶けない性質の不溶性食物繊維の総量を指します。ナスには、水溶性食物繊維0.3gと不溶性食物繊維1.9gが含まれています。(※3)
④モリブデン
ナスには、100gあたり10μgのモリブデンが含まれています。モリブデンは、肝臓や腎臓に存在する微量のミネラルの一種です。あまり聞き慣れない成分ですが、体内の糖質や脂質の代謝を助けるダイエット効果が期待でき、体内の鉄の利用を高めて貧血予防になる栄養素です。
また、モリブデンは食事から摂取した痛風の原因であるプリン体を、尿酸に変えるために必要な酵素の働きを助けます。
(*ナスの栄養価や効能について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
ナスでのダイエット・糖質制限で注意すべきことは?
ナス自体のカロリーや糖質は低いですが、調理をする場合には調味料や調理法によってカロリーや糖質量が跳ね上がる場合があるので気を付けたいですね。ここでは、ナス料理に使用する調味料や調理法で注意すべきことを紹介します。
調味料での注意点
比較的に糖質が少ないナスですが、合わせる調味料によって、糖質が格段と上がってしまう場合があります。例えば主成分がデンプンの片栗粉は、糖質が多い調味料です。料理にとろみをつけたり、衣として使ったりする料理法は、糖質制限中は可能な限り避けたいところです。
また、ナスと相性がよいケチャップにも注意が必要です。ケチャップにも多くの糖質が含まれているため、糖質制限中の使用には注意が必要です。どうしても使用したい場合の代用品として、カットトマトやホールトマト缶、生のトマトを使用するのがおすすめです。
調理法での注意点
ナスは、油との相性がよく、ジュージーでおいしく調理できますが、ダイエット中には要注意です。ナスは、果肉がスポンジ状になっているため、油の吸収がよく、油を使った『焼く』『揚げる』といった調味法だと高カロリーになってしまいます。油を使った調理法だと、比較的にカロリーが低いナスの良いところを生かせなくなってしまうため、注意が必要です。
(*ナスは生で食べられるかどうか詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ナスの油の吸収を抑える方法は?
油との相性がよいナスですが、ダイエットをしている人にとって、油の量をできる限り減らしたいですよね?ここでは、ナスの油の吸収を抑える方法を紹介します。
①塩を振って水分を飛ばす
ナスの油吸収がよいのは、ナスの90%以上を構成する水分量が原因です。食材に含まれている水分が多いと、加熱した際に水分が外に出て、その代わりに油を多く吸ってしまうのです。ここでは、塩を使ってナスの水分を抜く方法を紹介します。
【ナスの水分を抜く方法】
1、ナスをよく洗い、食べやすい大きさに切る
2、切り口に塩をすりこみ、10分ほど置いておく
3、よく水で洗い、キッチンペーパーで水分をよく拭き取る
乱切り、輪切りにした場合には、塩水につけておけば、浸透圧の関係でなす内の水分が抜けます。
②油でコーティングする
余分な油を吸収しずらくするために、事前にカットしたナスの表面を油をコーテイングしておく方法を紹介します。
【ナスを油でコーテイングする方法】
1、カットしたナスをボウルやフライパンなどの容器に入れる
2、油をかけて、全体に油をまぶすように混ぜる
ここでの油の目安は、中くらいのサイズのナスが3〜4本に対して、大さじ1ほどです。
③油は足さずにそのまま蒸し焼きにする
ここでは、炒めるために油を足さずに、ナスを蒸し焼きする方法を紹介します。
【蒸し焼きにする方法】
1、蒸し焼きする前に、ナスに少量油をからめておく
2、フライパンにナスを入れ、フタをして、常温から蒸し焼きにする
3、ナスに焦げ目がついてきたら、菜箸でひっくり返す
ここでのポイントは、ナスの水分を逃さないようにしながら炒めることです。
ナスの低カロリーでおすすめの料理
ここまで、ナスを調理する際に気をつける点を紹介しましたが、ここでは、ダイエットや糖質制限をしている人に低カロリーでおすすめの料理を紹介します。
ナスの漬物
1つ目のおすすめ調理法は、ナスの漬物です。さっぱりと食べられる料理で、市販されている浅漬けの素がなくても浅漬けが作るので、ノンオイルでお手軽な料理法です。
↓詳しい作り方・手順はこちら↓
蒸しナス
2つ目のおすすめ調理法は、蒸しナスです。この調理法は、ナスをレンジ加熱をしているため、調理の過程で水に触れないため栄養素を逃すことなく摂取することができる料理です。
↓詳しい作り方・手順はこちら↓
ナスの味噌汁
3つ目のおすすめ調理法は、味噌汁です。ダイエット中は、食事制限が辛いですよね?汁物にすることで、消化器官が温まりますし、水分で満足感を得られやすいです。また、野菜を茹でてしまうと、栄養が汁に流れてしまいますが、味噌汁にすることで汁ごと食べるので、そのまま栄養を取り入れることができます。
↓詳しい作り方・手順はこちら↓
高岡由貴
管理栄養士
発酵食品である味噌と、ナスの食物繊維の相乗効果で腸をきれいにするメニューでもあるため特にオススメです。ネギやゴマを足すと風味と栄養価がさらにupしますよ。
ナスは低カロリーでダイエットにおすすめ
どんな料理にも使えるナスは、低糖質・低カロリーであり、栄養素も豊富に含まれているので、ダイエット・糖質制限の方に向いている野菜なのです。ぜひ今回ご紹介したレシピを使って、おいしくナスを食べてくださいね。