水素水を信じる人は頭おかしい？詐欺・ニセ科学？意味ない・あるどっち？

水素水とは高濃度の水素を含んだ水の総称ですが、明確な基準はありません。ドラッグストアなどでも様々な水素水が販売されているものの、科学的根拠に乏しいので信じている人は頭おかしいとの声もあるようです。ここでは水素水を信じる人に対する世間の意見を紹介します。

水素水を信じる人への世間の口コミや意見には、否定的なものが多くみられるのが現実です。2017年に国民生活センターが、水素水を飲むだけで食事制限なしで痩せられると表示していたメーカー3社に対し景品表示法違反による改善命令を出したことも影響しているのでしょう。

国民生活センターのテスト結果では水素水の効果が認められないと発表されたことで、効果を信じているのは科学的根拠に伴わずに妄信する人とのイメージが定着したと考えられます。水素水を信じるのは頭おかしいとの声が強まるきっかけとなった出来事と、言えるかもしれません。

水素水を信じる人は頭おかしいと言われる理由は、複数あります。ドラッグストアなどで市販されている水素水の信憑性について、メーカーの意見を鵜呑みにする人ばかりではないのでしょう。ここでは、水素水を信じる人は頭おかしいと言われる理由を具体的に説明します。

2016年に国民生活センターは以下のように、水素水の定義が曖昧でただの水である可能性が高いと指摘しています。

国民生活センターがガスクロマトグラフ法と電極法の2つの方法を使って、いくつかの容器入り水素水の溶存水素濃度を測定したところ、表記されている数値に達していないとの結果が出ました。水素水を製造する過程で水素分子を注入していても、消費者が飲む段階で記載されている溶存水素濃度が保たれているとは言い難く、水と変わらない可能性もありそうです。

メーカーによって溶存水素濃度にも違いがあるので、市販されている水素水によっては水と変わらないものも含まれています。健康効果に対する信憑性に欠ける市販の水素水を妄信していると、頭おかしいと言われるケースもありそうです。ドラッグストアで市販されている水素水を購入する際には、事前に口コミなどを調べるとよいかもしれません。

水素水を販売しているメーカーは健康によいと広告展開しているものの、効果を裏付ける論文やエビデンスはありません。製造メーカーが広告で記載している市販されている水素水の健康効果は、科学的根拠に基づいた信憑性のあるものではないのです。水素水を飲んで健康効果があったとする体験談を妄信するのは、頭おかしい人がすることとの意見が多い理由でしょう。

しかし国民生活センターが行った水素水の調査に対し、測定方法が適正だったのかが疑問視されているのも事実です。メーカーが提示している方法で水素水を保存しなお場合、水素が抜けるのは仕方がないとの主張もあります。また国民生活センターが水素水を測定した測定器自体の信憑性を疑うとの意見も、メーカーから出されていたようです。

信憑性がないとされる水素水ですが、一方で医療効果を示す研究結果もあるため詐欺と断定もできないのが現状です。実際に医療現場で心肺停止の患者に水素ガスを吸入させることで、脳のダメージが抑えられるとの研究が行われています。水素ガスを直接吸入させることで、脳のダメージは軽減できるのです。

しかし水素に医療効果があるからといって、市販されている水素水も同様だとは言い切れません。ドラッグストアなどで販売されている水素水は効果がない可能性が高いので、注意が必要です。水素ガスの効果がそのまま販売されている水素水にも適用されると主張すると、頭おかしいと言われる理由になりそうです。