ライチの食べ過ぎは死亡の可能性がある?下痢など生の危険・危ない理由を紹介!
ライチを食べ過ぎると死亡するか知っていますか?楊貴妃が愛したことで有名なライチですが、今回は、ライチを食べ過ぎた時の〈下痢・ライチ病〉などの症状や、適量は何個かを紹介します。ライチの寄生虫や安全に食べるコツ・レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ライチを食べ過ぎると死亡するって本当?
ライチを食べ過ぎると死亡するという話があります。特徴的な食感とフルーティーな味わいがやみつきになるライチですが、食べ過ぎると本当に死亡してしまうのでしょうか。ここでは、実際に死亡した事例や原因について紹介します。
ライチを食べ過ぎで死亡事故が発生した事例がある
インド北部では、ライチを食べ過ぎた子どもが低血糖や脳炎を発症し、死亡した事例が報告されています。
インド北部で、果物のライチに含まれる毒素の影響で子どもが脳炎を発症し、死亡するケースが相次いでいる。発症の相次いだ村では親たちが子どもたちについて、近くの果樹園のライチを食べて1日の大半を過ごすと報告していた。州の保健当局者は脳炎にかかった子どもたちについて「貧困家庭の出身で、糖分が足りていない。栄養不良にも陥っている」と説明。州内にすむ親たちに対し、子どもにしっかりと水分を摂取させ、空腹のまま就寝させないよう心掛けるように警告した。
死亡したインドの子どもたちは貧困家庭の出身で、農園のライチを食べることが日課だったといいます。ライチには糖の新生を阻害する毒素が含まれているため、ライチばかりを食べて就寝すると体に糖分が足りなくなります。これにより、寝ている間に低血糖を引き起こし死亡してしまいました。
ライチによる死亡事故を防ぐためには、ライチ以外にも食事と水分を取らせてから就寝することが必要だと述べられています。
ただしライチの食べ過ぎによる死亡の背景には栄養不足がある
死亡する危険があると聞くとライチを食べることに抵抗が出るかもしれませんが、ライチの食べ過ぎによる死亡の背景には栄養不足があります。
インドの子どもたちは、十分な栄養を摂らずにライチを食べ続けていました。慢性的な栄養不足の中でライチばかりを食べていたため、体に糖が新生されず、死亡の原因となるほどの重度な低血糖が引き起こされてしまいました。そのため、十分に栄養を摂れる環境にある日本では、ライチの食べ過ぎによる死亡を過度に心配する必要はないでしょう。
ライチを食べ過ぎた時の死亡以外の症状は?
ライチを食べ過ぎた場合、死亡以外でも体に害をもたらす影響は出るのでしょうか。下記で、ライチを食べ過ぎたときに起こる死亡以外の症状と原因を説明します。
①ライチ病(低血糖症)になる
ライチを食べ過ぎるとライチ病(低血糖症)になる可能性があります。ライチ病(低血糖症)とは下記のような症状が出ることです。
・めまい
・動悸
・血色不良
・全身の倦怠感
・口の渇き
・空腹感
深刻になると全身が痙攣しはじめたり、心拍が乱れたりして気絶する危険があります。ライチ病(低血糖症)が起きるのは、空腹時に食べたり短時間に大量に食べたりすることが原因だと言われています。
②腹痛や下痢になる
ライチには体を冷やす作用があるため、食べ過ぎると腹痛や下痢の原因となります。また、日本で販売されているライチは冷凍されていることが多く、冷たいまま食べることでさらに腹痛や下痢を引き起こしやすくなります。
③アレルギー症状が出る
ライチは花粉食物という部類で、花粉症の方が食べるとアレルギー症状が出る危険があります。その症状は、口腔内のかゆみやイガイガ感などです。これらのアレルゲンは熱に弱いため、食べる際は煮たりレンジで加熱したりすると安心でしょう。
④寄生虫を食べてしまう
冷凍のライチを食べる場合は特に心配はいりませんが、生のライチを食べる場合、寄生虫を食べてしまう危険があります。ただ、原産地である台湾やベトナムでは生で食べることが主流です。寄生虫を食べてしまったからといって重篤な症状を起こす訳ではないので、過度な心配はいらないでしょう。
(*生のライチが危ない理由や安全な食べ方を詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
不安・体調に異変があれば医療機関を受診しよう
ライチを食べて体調に異変が出たり、不安なことがあったりする場合ば、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。ライチが体に及ぼす影響は体質や体調によって異なるため、特にアレルギー体質の人や腹痛を起こしやすい人などは、少しでも体に異変を感じたら早めに医療機関を受診してください。
ライチの食べ過ぎでない適量は何個?
ライチの食べ過ぎは危険ですが、1日の適量は何個なのでしょうか。ここでは、ライチの食べ過ぎにならない個数や適量を食べるメリットを説明します。
ライチの適量は大人が7個・子供が4個が目安
ライチの1日の適量は、大人が7個、子供が4個までが目安です。また、一歳未満には与えない方がよいでしょう。摂取量についてはあくまで目安なので、適量未満であっても体調や体質によっては体に影響を及ぼす可能性があります。心配な場合は無理に食べずに、余った分を冷凍するなどして少しずつ食べるようにしてください。
ライチを適量食べるメリット
ライチの食べ過ぎは危険ですが、適量を食べるのであれば多くのメリットを得られる果物です。下記で、ライチを適量食べるメリットを説明します。
・葉酸が摂れる
・美白効果が期待できる
・むくみが改善できる
・骨粗しょう症の予防ができる
・血圧を下げる
・精神を安定させる効果が期待できる
ライチは妊娠初期に必要な栄養素である葉酸を摂れる他、ビタミンCによりシミやくすみを出来づらくするなど嬉しい栄養素が詰まった果物です。特にビタミンCは、ライチ100gで1日に必要な量の1/3以上も摂れます。ライチを適量食べることは、美容にも健康にも嬉しい効果が得られます。
(※ライチの栄養価や新鮮なライチの見分け方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ライチを安全に食べるコツは?
果物の中でも特に栄養豊富なライチですが、安全に食べるにはどうしたらよいのでしょうか。ここでは、気をつけるべきポイントや理由、安全に食べるコツについて説明します。
①食べ過ぎない
ライチを安全に食べるには食べ過ぎないことが重要です。ライチは食べ過ぎると低血糖の症状が出る可能性がある他、腹痛やアレルギー症状などの副作用を起こす可能性があります。そのため、適量を守って食べることがライチの嬉しい効能を得られるポイントになります。
②しっかり洗う
生のライチはしっかり洗う必要があります。冷凍のライチであれば心配することはありませんが、生のライチには寄生虫がいる可能性があります。食べる前にしっかりと洗い、寄生虫を取り除くようにしましょう。
③生ライチは冷凍してから食べる
生ライチは冷凍すると安全に食べることができます。生のライチは傷みやすく味も落ちやすいです。そのため、すぐに食べきらない場合は冷凍して保存することをおすすめします。
冷凍の仕方は、ライチを皮付きのまましっかりと洗った後に水気を拭き取り、フリーザーバックなどの保存袋に入れるだけです。冷凍して少しずつ食べれば、ライチの嬉しい効能を継続的に得ることができます。ライチは冷凍することで一ヶ月ほど日持ちします。
ライチを食べ過ぎると死亡する可能性は0ではない
ライチを食べ過ぎると低血糖などの副作用を引き起こし、死亡する可能性もあります。死亡した事例はインドの貧困家庭ではありますが、日本でも体質や体調によっては食べ過ぎによる死亡の可能性は0ではありません。果物の中でも栄養豊富でフルーティーな味わいが美味しいライチを安全に食べるためにも、適量を守るようにしましょう。