シークワーサーの効能や栄養価は?頻尿・認知症に効果あり?食べ方のおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】シークワーサーにある効果・効能を知っていますか?今回は、シークワーサーの成分〈ノビレチン〉の〈高血圧・頻尿・認知症〉などへの改善効果をはじめ、その他栄養成分の効能も紹介します。シークワーサーの食べ方のおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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シークワーサーとはどんな果物?
シークワーサーはレモンやライムと同じ香酸柑橘類です。香酸柑橘類とはみかんやオレンジとは違い、香りと酸味が強くそのまま食べるには不向きな柑橘類です。しかし健康を気にする人にはとても嬉しい栄養素がたくさん詰まっていますので、どんな果物なのかを解説します。
シークワーサーの味・食感
生のシークワーサーはどんな味がするのでしょうか。
・酸味はレモンよりマイルド
・渋み・苦味がある
・8~9月の夏に獲れるものは酸っぱいため酢の物向け
・10月~11月に獲れるものは原液ジュース向け
・12~2月の冬に獲れるものは生食向け
普段目にするシークワーサーは緑色で酸味の強い果物というイメージですが、これは未熟の状態で収穫されるからです。しかし冬に獲れるものはオレンジ色に完熟し、甘くなるのでそのまま皮をむいてみかんのように食べることができます。味はみかんと比べたらやや酸っぱい様です。完熟したものは収穫時期が短いため、ほとんど出回ることがありません。
竹本友里恵
管理栄養士
シークワサーはレモンやすだちほど酸味はありませんが、苦味があるのが特徴です。12月頃に収穫される完熟したシークワサー は、糖度が増して甘酸っぱくなるので生のまま食べる事ができますが、ノビレチンは育成と共に減少してしまうので注意が必要です。シークワサーに多く含まれるノビレチンは未熟な緑色の物に最も多く含まれ、12月頃に収穫されるシークワサーのノビレチン含有量は、8月頃の約30%になってしまいます。ノビレチンの効果を期待する方は熟していない物にしましょう。また、ノビレチンは果汁よりも果皮に多く含まれているので、皮もよく洗って余すことなく摂取しましょう。
新鮮なシークワーサーの特徴
新鮮なシークワーサーを選ぶには、どんな点に注意したら良いのでしょうか。
・皮にハリ、ツヤ、弾力があるもの
・形がふっくらしているもの
・同じ大きさでもよりずっしりと重いもの
皮が固かったり、乾燥したり、しぼんでいるものは避けましょう。ふっくらして重いものは、果汁量が多く含まれているので軽く感じるものは選ばないでください。
シークワーサーの栄養素「ノビレチン」の効能は?
ノビレチンとは柑橘系の果物に含まれているポリフェノールで、シークワーサーは100g中およそ267mgの含有量です。次に多いぽんかんは127mgのため、倍以上多いことが分かります。ノビレチンを摂るとなぜ体に良いのか、気になる効能を紹介します。
①血糖値・血圧を下げる
ノビレチンは脂肪細胞に働きかけて、痩せホルモンとも言われるアディポネクチンの分泌を促進します。アディポネクチンにはインスリンの分泌を抑制し、血糖値が上がるのを抑える働きがあります。また、血管内の脂肪を分解する作用もあるため、血流を改善し血圧を下げる効果も期待できます。
マウスを使った実験では、果汁投与でも血圧・血糖値の改善が見られたという研究結果があるため、生活習慣病の予防に効果的とも言えるでしょう。(※1)
竹本友里恵
管理栄養士
シークワーサーのノビレチンの含有量は同じ柑橘類のカボスの約3倍(89mg/100g)、温州みかんの約10倍(24mg/100g)も豊富に含まれており、他の食品と比較しても最も含有量が多いです。アディポネクチンは体内の脂肪細胞から分泌されるため、食品から摂取することはできません。アディポネクチンは内臓脂肪の増加によって分泌量が低下するので、日々の運動に加え、食生活を改善する必要があります。ノビレチンは、アディポネクチンの分泌を促進する働きがあるので、ダイエットだけでなく、高血糖や高血圧・肥満の方にもおすすめの栄養素です。
②頻尿の改善
頻尿の原因は男女ともに過活動膀胱が多く、男性の場合は前立腺肥大などです。ノビレチンはマウスを使った実験データから、どの原因に対しても改善がみられたと報告されています。頻尿はトイレの不安から普段の生活行動が制限され、鬱症状が出たり外出などを控えるため認知症を誘発したりと、意外と侮れない問題です。