ケールの栄養価と効能は?加熱はNG?成分を逃さない食べ方も紹介!
【管理栄養士監修】ケールに含まれる栄養成分を知っていますか?ケールは青汁の材料というイメージが強いですね。今回は、ケールの栄養素・効能に加え、栄養を効率的に取れる食べ方を紹介します。ケールの旬も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
食物繊維は消化吸収されず腸内まで届き腸のデトックスをします。腸内で有用細菌を増やし、水分とともに有毒物質を吸着して体外に排出します。食物繊維の働きは便秘予防だけでなく大腸がんの予防、血糖値や血中コレステロールを下げる効能もあることから、ダイエットに有効な栄養素とされています。(※5)
⑤ルテイン
ケールは野菜の中でもっとも多くルティンを含んでいます。ルティンは多くが目の網膜や水晶体に存在し、目に有害な光線類から目を守ります。その働きで緑内障・黄斑変性症・白内障など目の病気の予防・改善の効能があり、継続的に1日10㎎摂ることで加齢性の眼病へのリスクを減らせると報告されています。
ルティンは体内で作ることができないので、積極的に摂る必要があります。
⑥カルシウム
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
220mg | 650mg | 34% |
ケールのカルシウムは220㎎含まれますが、ヨーグルトなどの2倍の量で野菜としては多く、摂取量目安の1/3です。骨の形成に使われるカルシウムの他の役割は、神経伝達・ホルモン分泌・細胞分裂まで体内の生命維持に関わる重要な働きをします。生命活動に関わるカルシウムは常に一定量確保され、不足すると骨を溶かして補います。(※6)
⑦ビタミンK
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
210㎍ | 150㎍ | 140% |
ケールのビタミンKは1日の摂取目安の1.4倍、210㎍も含まれます。ビタミンKは血液の凝固作用のほかカルシウムを骨に定着させ骨を形成させる働きがあります。健康な人は不足することは稀ですが、新生児や高齢者は腸内細菌の働きが弱いと欠乏症を起こすことがあります。(※7)
⑧鉄分
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
0.8mg | 7mg | 11% |
体内にある鉄分は65%を血液のヘモグロビンの一部として酸素の運搬に当たっています。不足すると貧血になり、疲れやすく呼吸も浅くなります。妊婦さんは胎児の分の血液も必要なので余分に摂る必要があります。サプリメントなどで摂りすぎると過剰症になる場合もあるので年齢ごとに摂取上限量が設定されています。(※8)
住吉彩
管理栄養士
青汁で有名なケールは、ビタミンやミネラル量も数ある野菜の中でも多く含まれています。また抗酸化作用のある栄養素も多いので、アンチエイジングなどの健康・美容に効果的な野菜ですので、日々の食事で摂って頂きたい野菜の1つです。
ケールの栄養素が効率的に取れる食べ方は?加熱NG?
ケールに含まれる豊富な栄養を無駄にせず取る食べ方を知っておきましょう。
①下茹では短時間にする
ケールはよほど若い葉でなければ硬いものほとんどです。下茹でして食べるなら水溶性のビタミンCやカリウムの栄養分が溶け出すのを防ぐためにも加熱時間はなるべく短くしましょう。硬い場合は、流出した栄養素も摂取できるスープなど、煮込み料理で食べるのが良いですね。
②加熱せずに青汁などで生で食べる
熱に弱いカリウムを効果的に摂るなら、青汁が一番でしょう。水溶性のビタミンCもしっかり取れます。牛乳を加えると脂溶性のビタミンKやルティン、βカロテンの吸収が良くなりますのでおすすめです。