ネギに栄養素・効能がないは嘘!栄養成分を逃さない調理法やダイエット効果も解説!

【管理栄養士監修】ネギに含まれる栄養素を知っていますか?鍋料理や薬味などでも人気の野菜ですね。今回は、青ネギと白ネギの栄養成分・効能に加え、栄養素を逃さない調理法・食べ方を紹介します。食べ過ぎの注意点も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 住吉彩
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管理栄養士、野菜ソムリエプロ。 病院で1000人以上の食事指導、栄養管理を経験。現在は”食のチカラで、心も身体も健幸美人で溢れる社会を作りたい!”...
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管理栄養士、野菜ソムリエプロ。 病院で1000人以上の食事指導、栄養管理を経験。現在は”食のチカラで、心も身体も健幸美人で溢れる社会を作りたい!”という思いから独立し、講座を主宰したり、講演、執筆、監修などを行っている。趣味は家庭菜園。万年ダイエッターを卒業するためのポイントをまとめたメルマガも配信中。

目次

  1. ネギはどんな野菜?栄養ない?
  2. ネギの種類と旬
  3. 新鮮なネギの選び方
  4. ネギの栄養成分と効能【青ネギ・白ネギで比較】
  5. ①アリシン
  6. ②ビタミンC
  7. ③βカロテン
  8. ④カルシウム
  9. ネギにはダイエット効果もある?
  10. 男性ホルモンの分泌を促進しメタボ予防になる
  11. ネギの栄養成分を逃さない調理法・食べ方は?
  12. ①水に長時間さらすのを避ける
  13. ②油を使った料理で食べる
  14. ③生で食べる
  15. ④食べ合わせを考える
  16. ⑤切った後空気にさらす
  17. ネギの食べ過ぎには注意が必要?どうなる?
  18. 体臭・口臭がきつくなる
  19. 腹痛・胃痛になる
  20. ネギは栄養豊富な野菜

ネギはどんな野菜?栄養ない?

ネギと言っても様々な種類がありますが、どのような野菜なのでしょうか。また、旬はいつでしょうか。新鮮なネギの選び方も合わせて紹介します。

ネギの種類と旬

ネギの種類はたくさんありますが、大きく分けると長ネギと呼ばれる白ネギと、葉ネギと呼ばれる青ネギに分けられます。万能ネギは福岡県で生産されているネギの商品名で、青ネギの一種です。旬に関しても違い、寒冷地で育つ白ネギは11月から12月、青ネギは通年生産されていますが、2月から5月が旬になります。

(*ねぎの種類や特徴について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)

ネギ(葱)の種類・品種11選!細い・太いや味・大きさなど特徴を比較して紹介!

新鮮なネギの選び方

新鮮なネギを選ぶにはどういったものを選べば良いのでしょうか。白ネギと青ネギで選び方も違いますので、両方を説明します。

白ネギ
・白い部分の巻がしっかりしていて固い
・みずみずしい
・弾力がありずっしりとしている
・ピンとしている


青ネギ
・葉先までピンと尖ってみずみずしい
・鮮やかな緑色をしている


青ネギは緑が濃いものを選ぶのがポイントです。折れ曲がっているものや、黄色や茶色に変色しているものは避けましょう。ロウがついたようになっていたり、白い粉がついていることがありますが、農薬などではなく、ネギが生育しているとつくものですから安心してください。鮮度の落ちた白ネギは乾いていて軽くなっています。

ネギの栄養成分と効能【青ネギ・白ネギで比較】

青ネギ 白ネギ
カロリー 31kcal 28kcal
水分 90.5g 89.6g
タンパク質 1.5g 0.5g
糖質 4.1g 5g
食物繊維 2.9g 2.2g
脂質 0.3g 0.1g

※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)

ねぎの栄養成分はどんなものがあるでしょうか。100g当たりの含有量を青ネギ、白ネギに分けて見ていきましょう。

①アリシン

アリシンはネギやニンニクなど、臭いが強い野菜に含まれる臭い成分です。アリシンは揮発性が高く、変化しやすい成分でもあります。

ネギに風邪予防や諸症状に効果があると言われているのは、アリシンが血管を広げることで血行が良くなり、体が温まるうえ、利尿作用や発汗作用が高まるからです。他には疲労すると体内にたまる乳酸を分解する作用があり、肩こりや疲労回復に効果があります。(※2)

②ビタミンC

含有量 1日の摂取量 1日の摂取量に占める割合
青ネギ 31mg 100mg 31%
白ネギ 11mg 100mg 11%

ビタミンCは風邪の予防のほか、美肌や美白にも効果があります。日焼けに対するバリア機能があるため、美容にとても効果的な成分ですね。水溶性なので、効果を得たい場合はスープなどにして溶け出したビタミンCも一緒に摂取しましょう。(※3)

③βカロテン

含有量 1日の摂取量 1日の摂取量に占める割合
青ネギ 150μg 900μg 16%
白ネギ 1μg 900μg 0%

βカロテンは体内に入るとビタミンAに変換されます。ビタミンAは肌や粘膜の健康を維持し、目の健康も保ってくれます。また、肝機能も正常に戻す効果があるとされています。女性の婦人科系の予防にも一役買ってくれるでしょう。βカロテンは、白ネギより色の濃い青ネギの方が多く含まれています。(※4)

④カルシウム

含有量 1日の摂取量 1日の摂取量に占める割合
青ネギ 54mg 800mg 7%
白ネギ 31mg 800mg 4%

骨の成分で知られるカルシウムは、ネギにも含まれています。精神を安定させる効能があり、他にも血液の凝固作用に効果もあります。カルシウムが不足すると骨から成分を持ってきて血液に供給されてしまい、骨がスカスカになってしまいますので積極的に摂りましょう。(※5)

ネギにはダイエット効果もある?

ねぎの成分には、ダイエット効果もあります。特に男性更年期障害の一つともいわれている、男性のメタボ対策に効果があるようです。

男性ホルモンの分泌を促進しメタボ予防になる

男性ホルモンであるテストステロンは体内でエネルギー消費を高める働きがありますが、この働きが低下すると糖分やたんぱく質が消費されず、内臓脂肪が増加します。テストステロンを働かせるにはアンドロゲンの分泌が必要ですが、加齢とともにアンドロゲンの分泌が減ってメタボになりやすくなります。

ネギを食べることで含流アミノ酸がテストステロンを作り出す働きが活発になり、結果メタボの予防に繋がるわけです。

住吉彩

管理栄養士

他にも、ネギには糖質の代謝を促進するビタミンB1の吸収を早める働きがあります。その為、ダイエット効果が見込めます。また「フルタン」という栄養素もネギには含まれていて、脂肪燃焼効果があると言われているので女性にも嬉しい野菜です。

ネギの栄養成分を逃さない調理法・食べ方は?

ネギの栄養成分を逃がさないようにする食べ方はどんなものでしょうか。いろいろな食べ方があるネギですが、得たい効能で調理法を使い分けてみましょう。

①水に長時間さらすのを避ける

ネギを長時間水にさらすと、水溶性のアリシンやビタミンCが流れ出てしまいます。加熱でもこれらの成分は失われてしまいますから、長時間水にさらすのはやめましょう。

②油を使った料理で食べる

βカロテンは脂溶性なので、油と一緒に食べると効率よく摂取できます。加熱することでねぎのかさも小さくなりますから、たくさん食べられますね。なおアリシンは脂溶性ではなく、水溶性のビタミンB1のアリシンが結合し、アリチアミンになることで脂溶性になります。

③生で食べる

アリシンの効果を得たいなら、生で食べるのがおすすめです。アリシンは熱を加えるとアホエンと言う成分に変化し、効能も変わります。刻んで切り口を多くすればアリシンの成分が増えますから、みじん切りや千切りにしたものを生で食べましょう。

④食べ合わせを考える

アリシンはビタミンB1と一緒に摂取すると、アリチアミンになってビタミンB1の吸収を良くします。ビタミンB1は豚肉に多く含まれており、疲労回復やスタミナアップに効果があります。このように、食べ合わせを考えて調理することでネギの効能や、合わせた食材の栄養素の効果を向上できます。

⑤切った後空気にさらす

ネギを切ると、含まれている硫化アリルはアリシンに変化します。切った後に空気にさらすことでアリシンの生成が進み、風邪の予防に効果が期待できるでしょう。あまり置きすぎると揮発性のアリシンは飛んで効果がなくなってしまいますから、長くても1時間程度にしましょう。

住吉彩

管理栄養士

ネギは年中スーパーに並んでいる野菜で、生、煮る、炒めるなど様々な料理に使うことが出来るので、冷蔵庫に常に常備しておきたいですね。上手く食べ方を使い分けて効率よく栄養素を摂りましょう。

ネギの食べ過ぎには注意が必要?どうなる?

体にとてもいいネギですが、体に様々な影響が起きやすくなるので、食べ過ぎには注意が必要です。

体臭・口臭がきつくなる

ネギを食べすぎるとアリシンが血中に取り込まれて汗として排出されるため、体臭がきつくなります。効果は16時間ほどですが、体質によっては2日間持続してしまうこともあります。アリシンは胃にたまったネギからも臭いを発します。そのため歯磨きをしても口の中の臭いはとれても、体臭はなかなか消えません。

体臭や口臭が気になるなら、ネギは加熱して食べましょう。アリシンは加熱するとアホエンに変化し、臭いが弱くなります。また、アリシンは揮発性ですから、生で使う料理では長時間放置させてから使うという方法もおすすめです。

腹痛・胃痛になる

ネギに含まれるアリシンは殺菌作用が非常に高く、腸にいる必要な菌まで殺してしまいます。胃や腸にも刺激が強いので、特に生で食べる場合は食べ過ぎに注意しましょう。

(*ネギの食べ過ぎや症状について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)

ネギの食べ過ぎに要注意?どのくらいが適量?症状や対策・予防法など紹介!

ネギは栄養豊富な野菜

ネギには栄養が豊富に含まれており、風邪をひきやすい寒い季節には特に活躍してくれる野菜です。様々な効果を発揮するネギですから、上手食事に取り入れて健康に役立てましょう。

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