モロヘイヤの茎に毒性はある?捨てるべき?安全な食べ方・下処理の仕方を解説!
【管理栄養士監修】モロヘイヤの茎に毒性は含まれているのでしょうか?捨てるべきか・食べられるのか迷いますね。実は、栄養価は高いですが、種子以外にも注意が必要な野菜なのです。今回は、モロヘイヤの茎の茹で方・下処理の仕方のほか、食べ方のおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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モロヘイヤの茎に毒性はあるの?捨てるべき?
独特のぬめりが美味しいモロヘイヤですが、茎の部分に毒性があると言われることがあります。安全に食べられるのでしょうか。食べられる場合、注意した方が良い場合をそれぞれ詳しく説明します。
収穫期のモロヘイヤの茎・葉であれば毒性はない
収穫期の葉、茎、根の各部位並びに蕾(つぼみ)発生期の葉、茎、根、蕾の各部位には含まれず、野菜としてのモロヘイヤ、モロヘイヤ健康食品、モロヘイヤ茶などからも検出されないことが報告されていす。
農林水産省のHPにも記載があるように、収穫期(7月〜10月)のモロヘイヤには、毒性はないため葉も茎も問題なく食べることができます。市販のモロヘイヤは収穫期の状態でしか陳列していないため、毒性がなく茎も葉も安全です。夏が旬のモロヘイヤは緑色が鮮やかな葉野菜で、生食もできますが、アクが強いので加熱して食べましょう。
完熟期のモロヘイヤの種子・茎や新芽の若葉には毒性があり要注意
普段食べているモロヘイヤには毒性がなく安全であるにもかかわらず、モロヘイヤに毒があると言われているのは平成8年に起きた家畜の死亡事故が原因です。家畜の牛が実の付いたモロヘイヤを食べて、5頭のうち3頭が死亡してしまいました。その後モロヘイヤを調べた結果「ストロファンチジン」という毒性が発見されました。
ストロファンチジンは身体に入ると動悸やめまい、吐き気など食中毒のような症状が出て、最悪の場合、心不全を起こします。しかし、毒性があるのは、
・新芽が出てから収穫を迎える前までの若葉
・収穫期を終えて成熟している茎や種子(&さや)
です。市販のモロヘイヤは安全ですが、家庭菜園で育てている場合は、見極めが難しいので、食べない方がいいでしょう。ただ、以下のように
臨月の妊婦です。
モロヘイヤが好きでよく買って食べるのですが、今日購入したモロヘイヤには実がついていました。
いつも茎ごとレンジでチンして刻んで食べるのですが、今日も同じように茎、実ごと食べました。
その後、モロヘイヤの実の美味しい食べ方を調べようとネット検索してたら、モロヘイヤの実に毒性があると知り、焦っています(ノ_・,)
赤ちゃんに影響ないか心配です;
補足
購入先はスーパー内の地元野菜コーナーでした。購入者が知らずに食べたら大変と思い猛毒と知った直後にスーパーには連絡しております。
地元の直売所・スーパーなどでは、稀に種がついているモロヘイヤを販売している場合があるので、種が入っていないかは確認するようにしてください。万が一食べてしまった場合は、病院に相談するようにしましょう。
モロヘイヤの茎が赤い場合の毒性は?
モロヘイヤには毒があると分かると、赤くなっている茎が毒ではないかと心配になる方もいるでしょう。ここからは、モロヘイヤの茎が赤くなる原因と、食べても問題ないかどうかを紹介します。
モロヘイヤの赤い茎と毒性の有無は関係ない
家庭菜園でモロヘイヤを育てていると、茎の部分が赤くなっていることがあります。緑のモロヘイヤが急に赤くなると毒があるからではないかと心配になるかもしれませんが、モロヘイヤの赤い部分に毒性はありません。
モロヘイヤは肥料が足りないと、栄養不足で茎が赤くなってしまうようです。ですので、家庭菜園などでモロヘイヤを育てる際は、しっかり肥料を与えて栽培していれば赤くなることはありません。
栄養不足になったモロヘイヤは葉のみずみずしさもなくなり、茎も固くなって味も落ちてしまいます。自分でモロヘイヤを育てる場合は、栄養不足にならない様肥料の量には気を付けましょう。
モロヘイヤの栄養価や下処理の仕方は?
モロヘイヤには毒性が含まれている部分もあり、危険な野菜といったイメージもありますが、実は高栄養価の野菜としても名高く知られています。ここでは、モロヘイヤに含まれている栄養素に加えて、美味しくいただく下処理・アク抜きの仕方を紹介します。
モロヘイヤの栄養価はとても高い
モロヘイヤは「野菜の王様」と呼び名がついているほど栄養価の高い野菜です。モロヘイヤにはアラビア語で「王様だけのモノ」という意味があり、古代エジプトで難病にかかっていた王様がモロヘイヤのスープを飲むと、薬では治らなかった病が治ったという伝説もあります。
モロヘイヤに特に多く含まれる栄養素として、β‐カロテン・ビタミンK・ビタミンE・カルシウム・葉酸があります。これらの栄養素は、野菜類の中でもトップクラスの含有量となっています。
他にも、モロヘイヤに含まれるビタミンCがβ‐カロテン(体内でビタミンAに変わる)・ビタミンEとともに抗酸化作用を発揮することで【アンチエイジング】、ビタミンB1によって【疲労回復】や【夏バテ防止】、豊富なカルシウムによる【イライラ緩和】、食物繊維による【便秘解消】など、野菜の王様と呼ばれるに相応しくさまざまな健康効果が期待できます。