チアシードのカロリー・糖質は高い?ダイエット効果ある?1日の摂取量や食べ方のおすすめを紹介!
【管理栄養士監修】チアシードのカロリー・糖質量を知っていますか?今回は、チアシードのカロリー・糖質量、栄養素やダイエット効果の他に、1日の摂取量の目安を紹介します。チアシードのカロリーを消費するのに必要な運動量や、食べる・使う際のポイントに加えてレシピも紹介するので、参考にしてくださいね。
目次
チアシードのカロリー・糖質は?

チアの食用種子であるチアシードはスーパーフードとして知られています。ごまよりも小さい粒でありながらも、「栄養の宝庫」と言われるほど栄養価が高いです。ダイエットに用いる人も多い食材ですが、気になるカロリーや糖質はどのくらいなのでしょうか。
チアシードのカロリー・糖質
カロリー | 糖質 | 1日のカロリー摂取量に占める割合 | |
チアシード(大さじ1杯:10g) | 48.6kcal | 0.7g | 2% |
チアシード(100g) | 486cal | 7.7g | 22% |
※1日の摂取量は成人男性の目安です。
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています。(※1)
※乾燥状態のチアシードの数値です。
チアシードのカロリーは大さじ1(10g)あたり約50kcalと低くはありませんが、これはチアシードに含まれる脂質が多いからです。脂質はダイエットの大敵だと思われがちですが、チアシードに含まれる脂質は良質なもので適度に摂取することが望ましいとされています。
チアシードのカロリー・糖質をキヌアやバジルシードと比較
大さじ1杯あたり | カロリー | 糖質 |
チアシード | 48.6kcal | 0.7g |
キヌア | 35.7kcal | 0.6g |
バジルシード | 35.1cal | 0.3g |
※全て乾燥状態のものの数値です
チアシードは同じスーパーフードであるキヌアやバジルシードに比べてカロリーが高いことがわかります。どれも糖質の量は少なく、糖質制限ダイエットには効果的な食材です。それぞれの栄養価を把握した上で自分に合ったものを選び、ダイエットに取り入れるようにしましょう。
チアシードの栄養素は?ダイエット効果ある?

スーパーフードと呼ばれるチアシードの小さい粒の中にはどんな栄養素が詰まっているのでしょうか。また、ダイエット効果はあるのでしょうか。ここでは、チアシードの栄養価とそのダイエット効果について解説します。
①食物繊維
チアシードに含まれる水溶性食物繊維は腸内細菌のエサになり、大腸で短鎖脂肪酸が作られます。この短鎖脂肪酸により小腸の細胞が刺激され、GLP-1という消化管ホルモンが分泌されるのです。GLP-1は血糖値が上昇する前にインスリンを分泌し、血糖値を抑制する働きがあります。
この働きは時間差で起こるので、最初に取った食事が次の食事後の血糖値に影響を及ぼすセカンドミール効果に期待することができます。チアシードに含まれる食物繊維を摂取することでセカンドミール効果をうまく活用し、ダイエット効果をアップさせましょう。(※2)
竹本友里恵
管理栄養士
チアシードに含まれる栄養素の特徴として、食物繊維が豊富である事が挙げられます。重量の約1/3にあたる30%〜38%は食物繊維で、水溶性と不溶性の両方を含みます。食物繊維は、水溶性:不溶性=1:2の割合で摂取するのが理想的で、チアシードは不溶性が多いのでバランスも良いです。
②グルコマンナン
チアシードを水につけておくとゼリー状になるのは、こんにゃくに含まれていることで知られる水溶性食物繊維のグルコマンナンによるものです。チアシードは大量の水を吸収して胃の中でも膨張するため、満腹感を感じやすくなります。
グルコマンナンはヒトの消化酵素では消化できず、一緒に食べたものを消化吸収させない性質を持っています。消化されないまま腸にとどいたグルコマンナンは腸内で老廃物や毒素を吸収し、体外へと排出する働きがあるので便秘解消にも効果的です。
③オメガ3脂肪酸
チアシードには脂質が多く含まれていると前述しましたが、その脂質の正体はこのオメガ3脂肪酸のひとつであるα-リノレン酸です。オメガ3脂肪酸は体内では合成できない必須アミノ酸なので日常的に摂取したい栄養素といえます。
α-リノレン酸は体内に取り入れることでDHAやEPAと同じ働きをします。これらは血液や肝臓の中にある中性脂肪の量を減らす働きがあり、ダイエットに効果的です。血液循環を良くし、生活習慣病予防にも効果があります。
④カリウム
チアシードに含まれるカリウムには体内の塩分を排出し水分量を一定に保つ働きがあり、むくみの改善に期待できます。食事制限などの無理なダイエットをするとカリウム不足になる場合があり、カリウム血症という病気になってしまう恐れがあります。ダイエット中にもバランスのとれた食事をとることを念頭に置いて、チアシードで足りない栄養を補っていきましょう。(※3)
(チアシードの効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
チアシードがダイエット向きな理由とは?

ダイエット効果を期待してチアシードを食事に取り入れる人が多いですが、チアシードがダイエットに向いている理由とは何なのでしょうか。
満足感があり食べ過ぎ防止になる
チアシードをしっかりと水分で膨張させてから食べることで、満足感を得ることができます。チアシードには黒と白があり、水分を含むことで黒は約10倍に白は約14倍に膨張します。
ゼリー状になったチアシードは噛まずに飲み込んでしまいがちですが、しっかりと噛んで食べましょう。咀嚼回数が増えることで満腹中枢が刺激され、食べすぎ防止になります。
竹本友里恵
管理栄養士
チアシードはお腹の中で膨張するので、一度で摂取する量には注意しましょう。無味・無臭で食べ合わせがしやすい食材なので、サラダやスムージー、ヨーグルトにトッピングするのがオススメです。チアシードは水に12時間以上浸す必要があり、水で戻したら冷蔵庫保管で10日ほど保存ができるので作り置きをしてこまめに摂取するようにしましょう。
チアシードを使う&食べる際のポイントや注意点は?

チアシードはダイエットに効果的な食材だということはわかりましたが、ダイエットに効果的に食べるにはどのように食べればいいのでしょうか。ここではチアシードの使い方、食べる時のポイントと注意点を紹介します。
①水でしっかり膨らましてから食べる
チアシードには発芽毒とよばれるアブシチン酸がごくわずかですが含まれています。アブシジン酸は冷え性や慢性疲労などを引き起こす可能性があります。チアシードのアブシジン酸はチアシードに対し、10倍の量の水に12時間以上浸すことで毒性を無くすことができるので、しっかりと水で膨らましてから食べるようにしましょう。
ヨーグルトに直接チアシードを入れて膨らますという方法は十分に膨らまないという点でも、アブシジン酸の毒素が抜けきれていないかもしれないという点でもおすすめできません。
②チアシードを食べ過ぎると便秘になることがある
チアシードの1日の摂取量は大さじ一杯15gです。カロリーが高いチアシードをたくさん摂取してしまうと消化器官に負担がかかり、便秘や下痢の原因になることがあります。1日分の摂取量を守って食べるようにしましょう。
③加熱しない
チアシードに含まれるオメガ3脂肪酸は熱に弱いためお湯で戻したり、熱いスープに入れて食べることはおすすめしません。加熱せずに食べることで、チアシードの栄養をしっかりと摂り入れることができます。
④よく噛んで食べる
チアシードはゼリー状の膜に覆われているので噛みにくいですが、よく噛んで食べることで栄養が吸収されやすくなります。よく噛まずに食べてしまうと消化不良になり、下痢や便秘になってしまうので噛むことを意識しながら食べましょう。(※4)
(*チアシードの効果的な食べ方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
チアシードを使ったダイエット向きレシピ・使い方
ここではチアシードの特徴的な食感を活かしたダイエット向きのレシピを紹介します。ダイエットにチアシードを取り入れようと考えている人は参考にしてみてください。
①チアシードクッキー
おからとチアシードのクッキーのレシピです。チアシードのプチプチとした食感を愉しむことができます。卵や牛乳、バターを使っていないカロリーオフしたクッキーです。
②チアシード入り海藻サラダ
海藻サラダミックスを使うことでお手軽にヘルシーかつ、栄養価の高い海藻サラダが出来上がります。チアシードと粘りのある海藻が一体となる、食感が楽しい一品です。
③チアシード入りラッシー
しっかりと水で戻したチアシードを使って作るラッシーです。ヨーグルト、牛乳、水で戻したチアシード、はちみつを用意すれば、あとは全てを混ぜ合わせるだけのレシピなので忙しい朝にもおすすめです。
チアシードを効果的に使ってダイエットしよう
栄養価の高いチアシードを食べることで、不足しがちな栄養分を補うことができます。1日の摂取量が少ないのでストレスなく継続できることも利点です。水に浸すと膨らむチアシードの特性を活かして、ダイエットに効果的に取り入れましょう。