ビールの栄養成分と効能は?健康効果ある?飲み過ぎの注意点や悪影響なども解説!

【管理栄養士監修】ビールに含まれる栄養素を知っていますか?ビールにはどんな栄養が含まれているのでしょうか。今回は、ビールの栄養成分・効能に加え、ビールを飲んで痛風になるのかも紹介します。ピールを飲む際の注意点も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 竹本友里恵
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管理栄養士の国家資格を取得後、病院に勤務し献立作成や調理に携わる。現在はエンジニアとして働きながら、栄養サポートや栄養系メディアの記事監修など行っています。...
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管理栄養士の国家資格を取得後、病院に勤務し献立作成や調理に携わる。現在はエンジニアとして働きながら、栄養サポートや栄養系メディアの記事監修など行っています。最近はスポーツ栄養にも興味あり。趣味はフラワーゼリーなどのお菓子作りや写真です。幼少期から高校まで過度な野菜嫌いと偏食だった経験があり、食事によって身体の調子が良くなる事を体感したことから管理栄養士を目指す。正しい知識を学び、楽しい人生を送りましょう!よろしくお願いします。

目次

  1. ビールはどんなお酒?
  2. ビールは醸造酒
  3. ビールのカロリー・糖質などの栄養価
  4. ビールの栄養成分と効能は?健康効果ある?
  5. ①ビタミンB1
  6. ②ビタミンB2
  7. ③ビタミンB6
  8. ④フィストロゲン
  9. ⑤ポリフェノール
  10. ビールの健康への悪影響・懸念点は?飲み過ぎ注意?
  11. ①飲み過ぎは太る原因になる
  12. ②飲みすぎると脱水症状になることがある
  13. ③腹を下すことがある
  14. ④ビールだけのプリン体による痛風はまれ
  15. ビールの飲み方には注意しよう

ビールはどんなお酒?

ダイエットをするうえで避けた方が良いといわれるビールですが、実は栄養成分も豊富に含まれています。ここでは、実は栄養が豊富なビールがどんなお酒かについて説明します。

ビールは醸造酒

ビールは醸造酒の一種で、原料である大麦を糖化させたのち、ビール酵母を加えて発酵させたお酒です。他のお酒と比べると、ビタミンやミネラルなどの栄養成分が豊富でもあります。近年は様々なビールが販売されていますが、アルコール度数は平均4~6%となっています。

ビールのカロリー・糖質などの栄養価

カロリー40kcal
タンパク質0.3g
炭水化物3.1g
糖質3.1g
食物繊維0g
脂質0g

※含有量は日本食品標準成分表を参照しています。(※1)

同量の他のお酒のカロリーは赤ワインで75kcal、ウイスキーは242kcal、日本酒だと110kcalとなっています。ちなみにコーラが40kcal、オレンジジュースが41kcalとなっていますので、ビールのカロリーは清涼飲料水並みとなっており、糖質も高いとはいえません。

ビールの栄養成分と効能は?健康効果ある?

ビールはカロリーやプリン体に注目されることが多いですが、実は豊富な栄養成分を含んでいます。ここでは、ビールに含まれている栄養成分とその効能、健康効果あるか否かについて説明します。

※含有量は日本食品標準成分表を参照しています
※1日の摂取量は成人男性の目安です

①ビタミンB1

ビールには豊富な栄養成分であるビタミンB群が含まれており、中でも主原料である麦芽とビール酵母にビタミンB1が多いことで知られています。含有量について不明ですが、含まれていることに間違いなく、糖質をエネルギーに変えるときに使われ、神経機能を正常に維持する働きを担います。(※2)

②ビタミンB2

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
0.02mg 1.6mg 1%

ビールに含まれる麦芽とビール酵母には栄養成分であるビタミンB2が豊富で、新陳代謝を促す働きがあることから、皮膚や髪、爪を成長させます。また脂質の代謝をサポートすることでのダイエット効果や、過酸化脂質の分解によるアンチエイジング効果、疲労回復にも期待できます。(※3)

③ビタミンB6

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
0.05mg 1.4mg 4%

ビールに含まれる麦芽とビール酵母には栄養成分であるビタミンB6が含まれており、タンパク質の代謝が神経機能を正常に維持する働きを担っています。アレルギー予防や免疫力向上の働きもあるので、健康な体づくりに欠かせない栄養素です。(※4)

④フィストロゲン

ビールに含まれているホップには、フィストロゲンという女性ホルモンと似た働きをする物質が含まれています。そのため、ビールを飲んでフィストロゲンを摂取することは、女性ホルモンのバランスを整えることにつながります。肩こりや冷え性、更年期障害などを感じている女性にとって、摂取したい栄養素が含まれたビールはおすすめだということです。

⑤ポリフェノール

ビールの原料であるホップには、栄養成分であるポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールは抗酸化作用があることで知られ、摂取することで生活習慣病の予防に効果的です。またポリフェノールの抗菌作用によって、虫歯菌の増殖防止や食中毒菌の繁殖を抑制する、血糖値を下げる効果もあります。(※5)

竹本友里恵

管理栄養士

ビールには炭酸が含まれており、胃の動きを刺激して空腹感を増加する働きがあるので、食欲増進作用があります。また血管を拡張させて血液の巡りを円滑にします。適量のアルコールを摂取するのは、精神的ストレスを軽減する機会として良いでしょう。

ビールの健康への悪影響・懸念点は?飲み過ぎ注意?

これまでビールの栄養成分について説明してきましたが、健康やダイエットを考えるなら醸造酒であるビールは避けた方がよいという話をよく見聞きします。ここでは、ビールの健康への悪影響と懸念点について解説します。

①飲み過ぎは太る原因になる

ビールには豊富な栄養成分が含まれていますが、飲み過ぎると太る原因になることは事実です。これは、ビールそのものに問題があるというより、アルコールによって満腹中枢の働きが鈍磨し、おつまみを食べ過ぎることが原因です。健康的にビールを飲みたいなら、適量とされる1日500ml程度を守りましょう。

(*お酒を飲むと太るのかについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。)

お酒を飲むと太るって本当?理由・メカニズムは?太りにくい飲み方・種類など紹介!

②飲みすぎると脱水症状になることがある

ビールを飲み過ぎて、トイレが近くなった経験を持つ人は多いことでしょう。これは、ビールの主成分が水分であり、アルコールとカリウムを含有しているからです。人間は抗利尿ホルモンを有しており、体に不可欠な水分が排出され過ぎないようコントロールしています。

しかし、ビールのアルコール成分によって抗利尿ホルモンの分泌が抑制されることで、カリウムが新陳代謝を促してしまいます。その結果、ビールを飲んだ際に尿として大量の水分が排泄されるため、せっかくの栄養も流れ出てしまい脱水症状を起こしかねません。

竹本友里恵

管理栄養士

ビールなどのアルコールは胃や小腸で吸収され、他の食べ物の吸収を阻害してしまいます。吸収されなかった食べ物の栄養や水分が大腸に届き、水分が多い便である下痢が出やすくなります。お酒はアルコールを解毒する肝臓だけでなく、胃や腸にも負担をかけてしまうので、飲み過ぎには注意が必要です。

③腹を下すことがある

ビールの主成分が水分なうえ、日本では冷して飲むのが一般的です。そのため、ビールを飲み過ぎることでお腹を冷やし、下ってしまうケースが少なくありません。ビールの飲み過ぎが原因で排尿と下痢が同時に起こると、より脱水症状を起こしやすくなるので注意が必要です。

④ビールだけのプリン体による痛風はまれ

痛風にかかっている人は、お医者さまにビールを控えるように指導を受けることでしょう。これは、痛風の原因であるプリン体をビールが多く含み、尿酸値を上げることで知られているからですが、実際には飲酒だけで痛風になるのはまれなことです。

痛風の発作が起こる背景には、基礎疾患として高尿酸血症が隠れているのが一般的です。ビールと選ぶおつまみの相性によって、尿酸値が知らず知らずのうちに上がっていることが、痛風発作を引き起こすケースも少なくありません。

ビールのおつまみを選ぶ時には、プリン体が低く尿酸値を下げる働きのある海藻やキノコ類を意識して食べるのがおすすめです。ビール単体だけでなく、おつまみの栄養素にも着目しましょう。

(*ダイエット中のビールの飲み方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

ビール飲みながらダイエットできる?太るは嘘?飲み方や商品のおすすめを紹介!

ビールの飲み方には注意しよう

今回は、ビールの栄養成分・効能に加え、ビールを飲んで痛風になるのかも紹介しました。ビールは栄養豊富で、適量であればカロリーの過剰摂取の心配はありません。飲む量やおつまみの選び方、栄養バランスを変えて、健康的にビールを飲むことをおすすめします。

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