こんにゃく芋は毒がある?生でそのままはNG?対処方法やこんにゃくの作り方を紹介!

【管理栄養士監修】こんにゃく芋には強い毒性があることを知っていますか?今回は、こんにゃく芋の毒や生で食べる危険性に加えて、毒の対処方法も紹介します。こんにゃくの作り方や、食べると得られるメリットも紹介するので、参考にしてみてくださいね。

(このページにはPRリンクが含まれています)
専門家監修 |管理栄養士・栄養士 土田くみこ
Ameba
Instagram
YouTube
管理栄養士。大学卒業後、総合病院に就職し1万件以上の栄養相談を行う。 病院での経験から、生活習慣病で苦しむ人・...
Ameba
Instagram
YouTube
管理栄養士。大学卒業後、総合病院に就職し1万件以上の栄養相談を行う。 病院での経験から、生活習慣病で苦しむ人・ダイエットがうまくいかなくて自信を無くしてしまっている人を減らしたいと思うように。 「食べることの罪悪感」「何を食べたらよいのかわからない」 など食べることに振り回されている方へ向けて、ただ痩せるだけでなく、 食べること・ダイエットの悩みから解放され、 一生、心身ともに健康で食事が楽しめるようになるオンラインパーソナルサポートをしています。

目次

  1. こんにゃく芋には毒がある?生食は危険?
  2. こんにゃく芋は強い毒性があるのでそのまま生で食べられない
  3. こんにゃく芋の毒①シュウ酸カルシウム
  4. こんにゃく芋の毒②グルコマンナン
  5. こんにゃく芋の毒の対処方法は?
  6. ①水酸化カルシウムを使って毒抜きする
  7. ②貝殻焼成カルシウムを使って毒抜きする
  8. 手作りこんにゃくの作り方・レシピは?
  9. こんにゃくを食べると得られるメリットは?
  10. ①低カロリーだが満足感がある
  11. ②骨粗しょう症の予防
  12. ③コレステロール値を下げる
  13. ④美容効果
  14. ⑤便秘を解消する
  15. こんにゃくの食べ過ぎには要注意
  16. こんにゃく芋の食べ方には要注意

こんにゃく芋には毒がある?生食は危険?

こんにゃくの原料であるこんにゃく芋はサトイモ科の植物で、3年ほど栽培してこんにゃくとして加工できるようになります。サトイモ科なので茹でて食べられそうな印象ですが、ここではこんにゃく芋の毒性と生食について解説していきます。

こんにゃく芋は強い毒性があるのでそのまま生で食べられない

こんにゃく芋は生はもちろん、茹でたり蒸かしたりしても強いえぐみが残り、とても食べられたものではありません。さらに、えぐみはこんにゃく芋に含まれる毒によるものであり、少量でも食べる事によって粘膜が刺激され強い痛みを感じてしまいます。

こんにゃく芋の毒①シュウ酸カルシウム

こんにゃく芋のえぐみの正体はシュウ酸カルシウムと呼ばれる劇薬にも指定されている物質です。水に溶けない性質があり、この物質はサトイモにも含まれていますが、こんにゃく芋はシュウ酸カルシウムを蓄積してしまうため毒性が強くなります。シュウ酸カルシウムは粘膜や皮膚に付くことで激しいかゆみや灼熱感を引き起こす成分です。

なお、酷くなると喉の腫れによる呼吸困難や、摂取量が多いと腎臓や肝臓へも悪影響を及ぼし死に至ることもあります。

土田くみこ

管理栄養士

山芋をすりおろすと手がかゆくなったりぴりぴりしたりすることがありますが、これもシュウ酸カルシウムが原因。 こんにゃく芋は山芋と比べはるかに大量のシュウ酸カルシウムが含まれていますので、素手で触らないようにしましょう。

こんにゃく芋の毒②グルコマンナン

こんにゃく芋にはグルコマンナンと呼ばれる水溶性食物繊維が含まれています。このグルコマンナンは人間の体の消化機能では消化されず、水を吸って膨らむため少量で満腹感を得られる、便秘の改善に役立つ等のメリットがあります。

しかし、こんにゃくは加工する過程でグルコマンナンが不溶性食物繊維に変化するため腸に詰まりやすくなり、大量に摂取すると腸閉塞を発症してしまう危険性があるのです。また、グルコマンナンは脂肪の吸収を抑える効果がありますが、ビタミン類などの吸収も阻害する働きも持っているためこんにゃくの摂取の量に気をつける必要があります。

こんにゃく芋の毒の対処方法は?

こんにゃく芋はどのようにしてその毒素を抜き、こんにゃくとして安全に食べられるように加工されているのでしょうか。こんにゃくを手作りする場合は必要な知識なので、ここで勉強しておきましょう。

①水酸化カルシウムを使って毒抜きする

こんにゃく芋に含まれるシュウ酸カルシウムは、水酸化カルシウムを使用することで毒抜きができます。水酸カルシウムは消石灰とも呼ばれ、凝固する作用もあります。こんにゃく芋のアクを水酸化カルシウムの灰汁で取ることで毒が抜け、こんにゃくとして食べられるようになるのです。

②貝殻焼成カルシウムを使って毒抜きする

こんにゃく芋の毒は貝殻焼成カルシウムでも抜くことができます。貝殻焼成カルシウムはホタテ等の貝殻を高温で焼くことでできる天然の酸化カルシウムです。水酸化カルシウムを同じ働きをすることでこんにゃく芋のアクを抜き、毒を取ることができます。

手作りこんにゃくの作り方・レシピは?

手作りこんにゃくはこんにゃくの粉か、生芋から作る2つの作り方があります。今回は比較的簡単なこんにゃく粉を使用した作り方を説明していきます。なお、こんにゃくを作る際は肌荒れを防ぐため、必ずゴム手袋を装着するようにしましょう。

【手順】

1.水にこんにゃく粉を少しずつ加えながらよく混ぜる。
2.とろみが付き、全体的に重たくなってきたら1時間~1時間半放置する。
3.食用の水酸化カルシウムを水に溶かし、石灰水を作る。
4.2に石灰水を加え、潰しながらよく混ぜる。
5.好きな大きさに形を作る。
6.たっぷりの沸騰したお湯で固まるまで茹でる。


水にこんにゃく粉を入れる際、ダマにならないようによく混ぜることが大切です。また、青のりやごまなどの具を入れる場合は水→具→こんにゃく粉の順番で入れて下さい。なお、茹で時間は大きさにもよりますがとろ火で30分~1時間、竹串が抵抗なく通るくらいが茹で上がりです。保存はゆで汁に漬けて冷蔵庫で保管しましょう。

関連する記事